日本囲碁ニュース (その他)

日本の囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。
日本で行われている囲碁のイベントや棋戦情報を皆様にお伝えします。

囲碁ニュース [ 2020年3月30日 ]

イベント・大会、延期・中止相つぐ

 2月より新型コロナウイルスの影響により囲碁界でもイベントや大会の延期・中止が相ついでいる。日本棋院や関連の施設でも3月より営業を休止、院生研修も休みとなっている。プロの手合いでも通常の対局室のみでなく、席を離し、階をわけるなど普段と違った様子となっている。ワールド碁チャンピオンシップ等の国際戦は日程未定の延期、プロペア碁戦やタイトル戦等、対局自体は行われたものの大盤解説会は中止となった。
 アマチュア大会に関しても2月末のジャンボ囲碁団体戦でマスク着用、アルコール消毒液設置という中で行われたが3月に入っては1日に行われたこどもチャンピオン戦の予選のみで全て延期・中止となっている。日本棋院を会場としたもののみならず宝酒造杯の各地区やジュニア本因坊戦の全国大会等も中止となっている。3月は大会やイベントが多く学生の大会やペア戦も中止となっている。全国大会では女流アマ選手権も予定されていたが、これら各大会に参加を予定していた方も中からは「残念でならない」という声も聞かれた。そんな中、こどもチャンピオン戦の全国大会のみが京都で行われたが、参加のこどもたちがマスクをつけてと異様な光景であった。
 大会等のイベントのみならず碁会所等の囲碁を打つ会場の営業が大変苦しくなっている。営業を自粛したりしなければならなくなり大きなダメージだという。これにより廃業に追い込まれるところは増えてくるのではと思われている。
 そんな中、ネットを使用した囲碁講座やイベントも行われるなど、新たな試みがはじまっている。
 コロナウイルスはいつまで続くのだろうか。この影響により囲碁界も苦しくなっているが、なんとか乗り越えて欲しい。早い終息を心から願うばかりである。

囲碁ニュース [ 2020年3月27日 ]

井山、三度目のNHK杯優勝

 3月22日、第67回NHK杯テレビ囲碁トーナメント戦(日本放送協会主催)の決勝戦が放映された。決勝戦に勝ち上がったのは、一力遼NHK杯選手権者と昨年準優勝の井山裕太三冠。二年連続の決勝戦同一カードは、NHK杯史上初で、両者の安定した強さを物語っている。注目の一戦は、序盤の左上の攻防で井山がポイントをあげると、その後も緩まず、一力に立て直す隙を与えない展開に。一力が無念の投了を告げるところとなった。井山は「一力さんは早碁の成績も抜群なので、今回はチャンレンジャーの気持ちで臨みました。決勝戦は自分らしく戦え、満足しています。4年連続でこの(決勝戦の)舞台で戦えていること自体が自分にとっては出来過ぎ。来期も一局一局精一杯打ち、少しでも大会を盛り上げられるようにベストを尽くしたいと思います」と優勝の喜びと抱負を語った。一力は「序盤で誤算があって、かなり内容的にまずい碁になってしまったので、悔いが残り、視聴者の方に申し訳ないという気持ちはあります」と振り返り、「来期は、一からのスタートになりますので、内容のいい碁を視聴者の皆さんにお見せできるように、またがんばりたいと思います」と抱負を語った。

囲碁ニュース [ 2020年3月4日 ]

奥田あや四段・村川大介十段ペアが優勝

 「プロ棋士ペア碁選手権2020」(公益財団法人日本ペア碁協会主催)の準決勝戦、決勝戦が、3月1日に東京都千代田区の日本棋院で行われた。新型コロナウイルス感染拡大を鑑み、大盤解説会と公開対局は残念ながら中止されたが、大盤解説などがネット上でライブ中継され(現在も配信中)、数々のドラマが生まれる熱い一日となった。決勝に勝ち上がったのは、鈴木歩女流棋聖・余正麒八段ペアと奥田あや四段・村川大介十段ペア。鈴木は優勝経験もあり、決勝進出は7回目。棋士の間でも「ペア碁も強い」と定評がある。ところが余は「ペア碁に勝ったことがない」という大のペア碁苦手棋士。そこで今回は、余が、親しい林漢傑八段(鈴木の夫)宅に泊まり込んで、ペア碁の練習をしたという。決勝戦の模様を奥田に振り返ってもらうと「相手ペアがとにかく強くて、序盤から苦しい展開になり、全然ダメ、勝つのは大変と思いました。ただ、悪いなりに粘り強く冷静に打ち、チャンスがやってきて、運よく形にできました」とのこと。大会を通じては「全局とも、いつ負けてもおかしくない碁。特に2局目の向井千瑛五段・小林覚九段ペア碁との一戦は、相手ペアが投了した時点で、相手が勝つ手があったんです。村川先生だけが気付かれていて、局後に示されて三人で悲鳴をあげました」。勝因は、「ペアがいつも落ち着いていたので、いつもより冷静に打てたこと」。そして、「夏の世界戦が実現すれば、日本代表としてがんばりたい。世界の強いペアと対戦できるのはとても楽しみです」と語った。

囲碁ニュース [ 2020年2月25日 ]

ジャンボ大会 バトリアヌス帝国連覇

会場の様子

 2月23日、東京市ヶ谷の日本棋院において1チーム15名の第49回ジャンボ囲碁団体戦月組がおこなわれた。新型ウイルスの影響で辞退チームもあり開催自体がどうなるのかという中で34ものチームが集まった。参加者にマスクが配られ、アルコール消毒液が会場に設置されるなどこれまでの囲碁大会にない異様な風景となった。さらに持ち時間を通常の40分から30分に減らし時間を短縮するなどの措置も見られた。
 そんな中、1回戦から優勝候補同士が早くも激突。アマ名人本因坊の大関稔さんをはじめ20代後半から30代の元院生を中心とする大熊義塾と元アマ本因坊の瀧澤雄太さんをようする多岐技会、現役学生のトップクラスを集めたバトリアヌス帝国と数々のアマタイトルを獲得した平岡聡さんなど40代から50代の強豪を中心とした団碁汁特盛が対戦し、それぞれ若手チームが勝利を収めた。
 今回は大熊義塾、バトリアヌス帝国、バトリアンチ帝国、アマ竜星戦優勝の森川舜弐さん、学生トップの星合真吾さん、川口飛翔さんをようする天野おじさんファンクラブといった比較的若手のチームの活躍が目立った。対して団碁汁、多岐技会、新宿囲碁センターといったベテラン名門チームは勝ち星をなかなか伸ばせなかった。
 決勝は大熊義塾とバトリアヌス帝国で行われ9-6でバトリアヌス帝国が大熊義塾を降し二連覇を果たした。
 Aクラス16チームの他にBクラスも18チームで行われ、アマ強豪の永代和盛さん率いる永代塾囲碁サロンが優勝した。

囲碁ニュース [ 2020年2月18日 ]

新棋戦、カマチ杯が開幕

 女流の新棋戦「博多・カマチ杯 女流オープン戦」(医療法人社団埼玉巨樹の会協賛)が開幕し、本戦1回戦、2回戦が2月15、16日に東京都千代田区の日本棋院で行われた。本戦は、シードの女流タイトルホルダー、ランキング上位棋士、ワイルドカード棋士がシードされ、ここに予選から勝ち上がった棋士が加わった総勢16名によるトーナメント戦。ワイルドカードで招かれた中華台北の黒嘉嘉七段の参加も大きな注目を集めた。対局前日、「お姉さんのように慕っている謝さん、最近仲良くしている上野さんもいて安心感があります。ベスト4に入るのが目標です」と語っていた黒七段は、惜しくも2回戦で牛栄子二段に半目敗れ、「負けたのは残念ですが、この大会に参加できてうれしい」と話した。ベスト4には、上野愛咲美女流本因坊、藤沢里菜女流立葵杯、向井千瑛五段、牛栄子二段が勝ち上がった。準決勝は4月13日、決勝戦と3位決定戦は14日に福岡県福岡市の「ヒルトン福岡シーホーク」で行われる。

囲碁ニュース [ 2020年2月12日 ]

鈴木、女流棋聖位を奪取

 上野愛咲美女流棋聖が1勝を返し、1勝1敗で迎えた第23期ドコモ杯女流棋聖戦挑戦手合三番勝負(株式会社NTTドコモ協賛)の第3局が、2月10日、東京都千代田区の「竜星スタジオ」で行われた。結果は285手まで、鈴木歩七段が黒番3目半勝ちを収め、初の女流棋聖位を獲得した。序盤、黒番の鈴木が左上で戦いを仕掛け、やや打ち過ぎの上野の手を的確にとがめてペースを握った。中盤までは黒好調だったが、上野が鋭い勝負手から黒を分断すると難解な局面に。中央の黒を攻めながら巻き返し、ヨセに入るころには「半目勝負」の声も聞かれる接戦となった。その後、上野に逸機があったか、難解なヨセを鈴木が制してゴールインした。
 鈴木自身は13年ぶりのタイトル獲得となる。若い上野と藤沢里菜女流三冠の「二強時代」に割って入り、実力者としての存在感を見せた。「まさか上野さんに勝てるとは思っていませんでした。無欲で戦ったのがよかったのかもしれません」と喜び、また、夫の林漢傑八段への感謝の言葉も忘れず、「(育児など)生活環境が変わったことで無心に打てるようになったのかもしれません」と謙虚なコメントを続けた。最後に「タイトルを取ったこともあり、これからも恥ずかしくない碁を打てるように精進していきたいです」と笑顔で抱負を語った。

日本棋院初、親子四代棋士誕生

 張栩九段、泉美六段夫妻の長女、心澄(こすみ)さんが、2月8日、女流特別採用試験をトップの成績で終了して入段が内定し、故木谷實九段からの親子4代棋士(故木谷九段→故禮子七段→泉美六段→心澄さん)が日本棋院史上初めて誕生することになった。祖母、母はそれぞれタイトル10を獲得して女流囲碁界のトップに立った。さらに祖父、小林光一名誉三冠、父、張栩九段も第一人者として囲碁界に君臨した。心澄さんの活躍に期待が集まらないはずはないが、温かく見守っていきたい。対局時とは全く違い頬が緩みっぱなしの父と祖父に挟まれて記者会見に臨んだ心済さんは、「(プロになれることは)本当に嬉しいです。でも、まだまだ弱いので、これから一生懸命がんばりたいです」と泉美六段似の笑顔も見せながら、はきはきインタビューに応えていた。

囲碁ニュース [ 2020年1月31日 ]

東日本OB 慶應が3連覇

 1月19日、東京市ヶ谷の日本棋院において第30回東日本OBOG囲碁大会が行われ全40チームが出身校のために競った。Aブロック(16チーム)とBブロック(18チーム)は13人、Cブロック(6チーム)は5人の団体戦である。
 Aブロックでは1回戦で早稲田大学と慶應義塾大学が対戦した。早稲田大学は現役の関東学生リーグではここしばらく最強といってよく、慶應義塾大学もそれと争っている。現役でも関東トップをめぐって争った両チーム、早稲田は世界アマ日本代表経験のある坂本修作さんや現役時多くの学生タイトルを獲得した加畑陽一さんと各世代の代表が、慶應は主将に学生王座経験のある丹羽準也さんなど二十代、三十代を中心にベテランが後方を固める布陣。この早慶戦を慶應が7-6で制した。
 慶應はその後この勢いに乗り二桁の勝ち星を上げAブロック優勝となり3連覇を果たした。3連覇の達成は早稲田大学、中央大学に次ぐ3チーム目で自身としては初である。2位が中央大学、3位が横浜国立大学、4位が東京大学となった。
 Bブロックは成績上位が翌年Aブロックに参加できる。今回優勝を果たしたのが法政大学である。法政大学の主将は学生本因坊経験のある若手の神谷祐樹さんであるが、幾度もアマチュア日本一に輝いたことがある中園清三さんが副将となった。「そろそろ若い人に主将をやってもらわないと」と中園さんは語られた。
 5人制のCブロックは早稲田大学理工学部が優勝となった。

囲碁ニュース [ 2020年1月28日 ]

芝野、二年連続惜敗

 第8回CCTV賀歳杯中日韓新春囲碁争覇戦(CCTV、中国囲棋協会主催)が1月20日から22日にかけて中国の成都市で行われた。この棋戦は、中国のCCTVから日本、中国、韓国の代表が招待され、3名による変則トーナメント戦が行われる。非公式戦だった第5回までに、井山裕太九段や村川大介九段が二位になったことがあるが、日本勢の優勝はまだない。中国代表は柯潔九段、韓国代表は朴廷桓九段が、いずれも公式戦となった第6回から連続出場。日本からは第6回には一力遼八段が出場し、第7回の今年は芝野虎丸九段が出場した。
 抽選の結果、1回戦は柯と朴が戦い、敗れた柯と芝野が2回戦で戦った。黒番の芝野は、序盤は巧みに打ち回し、下辺、上辺、右辺とポイントを重ねていった。だが、柯の挑発気味の一手が芝野の疑問手を誘い、形勢は不明に。その後も芝野にチャンスは訪れるもこれを逃して柯に押し切られたようだ。1回戦の勝者、朴と、2回戦の勝者、柯による決勝戦は、22日に打たれ、序盤で優勢を築いた朴が柯の追撃を冷静にかわして3年連続の優勝を決めた。芝野は「相手が強いのでこの結果も仕方ない。一局しか打てなかったのは残念ですが、いい経験になりました」と話した。

上野、パンチを繰り出し1勝を返す

 上野愛咲美女流棋聖に、鈴木歩七段が先勝して迎えた、第23期ドコモ杯女流棋聖戦挑戦手合三番勝負(株式会社NTTドコモ協賛)の第2局が、1月27日に東京都千代田区の「竜星スタジオ」で行われた。序盤、まず、左下で黒番の鈴木の高い両ガカリから両者の研究がぶつかり合った。上野は難解定石を黒有利と見て避け、簡明な進行を選択し互角に分かれる。続いて右上の折衝では読みがぶつかり合った。一時は鈴木の読みが勝り、上野の石を仕留めて優勢を築いたかに思われたが、一手の打ち過ぎをすかさず上野がとらえて、重いパンチが入り、黒ツブレといってよい結末に。その後、勝機を求めて打ち進めたが、序盤の損があまりにも大きく144手まで、上野の白番中押し勝ち。鈴木には悔やまれる一手と一局となった。決戦となる第3局は、2月10日、第2局と同じ「竜星スタジオ」にて行われる。

井山、世界一まであと一局

 非公式戦ながら、井山裕太三冠が「世界一」まで、あと一勝に迫っている。中国の対局サイト「野狐囲碁」が、野狐囲碁ランキング32位までの棋士が参加するネット棋戦、優勝賞金は50万元(約800万円)という「第1回野狐人気争覇戦」を開催。ランキング30位の井山が参戦し、中国の強豪を6名下してベスト4入りし、準決勝三番勝負では井山が幼少時からライバルと意識している陳耀燁九段に二連勝して決勝に進んだ。1月16日、決勝第1局が打たれ、童夢成八段に接戦の末白番半目勝ちを収め、優勝に王手をかけた。第2局は2月12日に行われる予定だという。

囲碁ニュース [ 2020年1月21日 ]

女流棋聖戦・開幕戦は鈴木が勝利

 三連覇を期す上野愛咲美女流棋聖に、鈴木歩七段が挑戦する第23期ドコモ杯女流棋聖戦挑戦手合三番勝負(株式会社NTTドコモ協賛)が開幕。第1局が1月16日、神奈川県平塚市の「ホテルサンライフガーデン」にて行われ、鈴木が白番3目半勝ちを収めた。昨年、女流本因坊位も奪取して二冠となった上野は、一般棋戦の竜星戦で準優勝という快挙も見せ、女流年間最多勝も新記録を達成し、まさに日の出の勢い。対する鈴木は、「まだまだ若手に負けていられない。またタイトル戦に出たい」と語っていた。対上野戦は2戦2敗で、いずれもタイトル戦の挑戦者決定戦という大一番で負かされているが、苦手意識があるかと思いきや、挑戦者に名乗りをあげて「何しろ愛咲美ちゃんと打てるのが楽しみ」とのコメントだった。上野の力の強さはもちろん、鈴木の読みの速さと正確さも定評がある。期待どおりの目の離せない戦いの碁となった。左下から左辺にかけての攻防では、上野が打った「時間つなぎ」に対して「手を抜ける」と素早く判断した鈴木が要所に連打し一本取る。その後上野も本領の力を発揮して挽回したが、右下の攻防で鈴木の判断力が上回り、再びポイントを上げるとそのまま逃げ切った。上野は「自分らしい碁を打ちたい」、鈴木は「ヨセ負けないようにしたい」と、それぞれ次局への抱負を語った。第2局は1月27日に東京都千代田区の「竜星スタジオ」で打たれる。

囲碁ニュース [ 2020年1月7日 ]

全日本大学選手権 立命館V

 12月23日から26日の四日間、東京市ヶ谷の日本棋院において全日本大学囲碁選手権が行われた。全国各ブロックより8つの大学が集まった。
 優勝の最有力は関東の早稲田大学と見られ対抗馬として関西の立命館大学が挙げられていた。下馬評では早稲田の層が厚いとされ6回戦終了まで早稲田が全てを5-0で勝利した。立命館も接戦ながら6回戦全てを勝利して早稲田との最終戦に臨むことになった。
 早稲田のメンバーは主将の昨年度の学生十傑優勝の津田裕生さんをはじめ、今年度の学生最強位である星合真吾さん、学生王座を優勝したばかりの石田太郎さんなど磐石の布陣。立命館は学生タイトルで関東勢と激戦を演じていた世代とは代替わりをし、一線級で戦っていたメンバーがいなくなり戦力ダウンと言われていた。
 メンバー的に早稲田が全て5-0の完全優勝をするのではと思われる中おこなわれた最終戦、副将戦、四将戦と早稲田の星合さん、石田さんが制し早稲田が優勝に王手をかけた。このまま早稲田が優勝すると思われたが、主将戦を立命館の西村遼太郎さんが半目勝ちすると流れが変わった。三将戦を2目半勝ちし2-2となり、五将戦を立命館の平松さんが1目半勝ちとなり、大接戦を立命館が制し2年ぶり8回目の優勝となった。
 どの日も接戦となった立命館大学はチームワークの良さを発揮した。一方の早稲田大学は個人戦では2人の優勝者を出したものの悔しい結果となった。

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