日本囲碁ニュース

日本の囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。
日本で行われている囲碁のイベントや棋戦情報を皆様にお伝えします。

囲碁ニュース [ 2019年2月9日 ]

ジャンボ月組 バトリアヌス帝国V

 2月2日、東京市ヶ谷の日本棋院において第48回ジャンボ大会月組が行われ1チーム15人、33チームが2ブロックにわかれて熱戦を繰り広げた。Aブロックは15人が強力なメンバーで構成され日本一の団体を目指し、Bブロックは仲間たちと参加し他の団体との対戦・交流に楽しんだ。
 Aブロックは毎年のように優勝争いに関わっている多岐技会と大熊義塾、近年現役の学生を中心に構成されたバトリアヌス帝国、洪道場のOBを中心に構成されたパンダ道場が2連勝し、前評判通りの勝ち上がりとなった。
 3回戦では前回決勝を争った多岐技会と大熊義塾、バトリアヌス帝国とパンダ道場の対戦となった。多岐技会は元アマ本因坊の瀧澤雄太さんを中心に世界アマ日本代表経験のある坂本修作さん、小学生から大学生まで活躍した癸生川聡さん等アマチュア強豪を集めた。大熊義塾は関西棋院の大熊悠人初段が学生のころからの仲間を集めたチームで、大関稔さんを筆頭に元学生タイトルクラスで構成されている。今大会において両チームは10年続けて対戦しておりまさにライバル同士である。昨年は多岐技会が大熊義塾を降し優勝したが、今回は大熊義塾が制した。大熊初段は昨年のリベンジをしたかったと語った。
 一方のバトリアヌス帝国はアマ名人の栗田佳樹さん等現役学生を中心に構成された。チーム名はメンバーを集めた幹事の馬鳥さんからとったもの。パンダ道場も今年の世界アマ日本代表である川口飛翔さんを主将にしているチーム。これはバトリアヌス帝国が制した。
 決勝は大熊義塾とバトリアヌス帝国になり、数年前まで学生囲碁界を引っ張ってきたチームと現役学生トップという先輩後輩と言える対決となった。昨年も対戦しており、そのときは大熊義塾が先輩の貫禄を見せたが、今年はバトリアヌス帝国が若手の勢いを見せ9-6で勝利、見事初優勝を果たした。

囲碁ニュース [ 2019年2月1日 ]

山下九段、会心の勝利でスコアはタイに

 井山裕太棋聖に山下敬吾九段が挑戦している第43期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)の第二局が、1月21、22日の両日、鳥取県境港市「夢みなとタワー」で行われた。結果は山下九段の白番中押し勝ちとなり、スコアを一勝一敗のタイに戻した。序盤の左下の攻防で山下九段がリードを奪い、流れを渡さぬまま二日目に入る。井山棋聖の猛追に難しい局面となったが、山下九段が冷静に対処し左辺の大きな白地をまとめきった快勝の譜だった。局後、山下九段は「一勝一敗になったので、次も思い切り打ちたい」、井山棋聖は「一日目でダメにしました。次はもう少しいい碁を」と語った。第三局は2月2、3日に長崎県西海市「オリーブベイホテル」にて行われる。

藤沢里菜四段、初の本戦勝利

 昨年女流三冠を達成した藤沢里菜四段が、一般棋戦でも快挙の記録を残した。1月21日、第45期天元戦の本戦1回戦で、藤沢四段が勝利。史上初の女流棋士「本戦」初勝利となった。女流棋士は、藤沢自身も含め過去10人、のべ13回が本戦入りを果たしたことがあるが、初戦の壁を越えることはできなかった。藤沢四段は、韓国の女流ナンバーワン、崔精九段が「世界戦ベスト4が目標」と公言していることに刺激を受け、「男性にも負けていない。気構えを見習わなければ」と語る。今回も「女流本戦初勝利は光栄です」としながらも「ふだんと変わらず対局に臨みました。せっかく本戦に入れたので、一局でも多く打ち、勝ちたい」と話した。

上野愛咲美女流棋聖、最強挑戦者を退け防衛

 上野愛咲美女流棋聖に、藤沢里菜三冠が挑戦する第22期女流棋聖戦(株式会社NTTドコモ協賛)の挑戦手合三番勝負が行われ、上野女流棋聖が二連勝のストレート勝ちで初防衛を果たした。第一局は、1月17日に神奈川県平塚市「ホテルサンライフガーデン」で打たれ、白番2目半勝ち。第二局は、1月28日に東京都千代田区の「竜星スタジオ」で打たれ、持ち前のパワーで圧倒して黒番中押し勝ちを収めた。上野女流棋聖は、昨年、16歳3カ月という女流棋聖戦史上の最年少記録で初タイトルを手にしたときも、謝依旻女流棋聖(当時)に二連勝。タイトル戦では負け知らずの勝負強さを発揮した。上野は、藤沢女流三冠を「あこがれの棋士」と呼び、「一勝できればと思っていたので驚いています。気負いがなかったのがよかったのかも。これから国際棋戦の出場機会が増えるので結果を残したいです」と前向きなコメントと共に喜びを語った。

囲碁ニュース [ 2019年1月29日 ]

第29回東日本大学OB・OG団体戦

 1月20日、東京市ヶ谷の日本棋院において東日本大学OB・OG囲碁大会が行われた。東日本の大学OB・OG 13人の団体戦で、36チームが3ブロックにわかれて母校のために競い合った。
 一番上のAブロックは一昨年優勝の早稲田大学は世界アマ日本代表経験のある坂本修作さんを主将に2年ぶりの優勝を目指したが、1回戦で明治大学に7-6で敗れた。連覇を狙う昨年優勝の慶應義塾大学は学生王座経験のある丹羽隼也さんを筆頭に20代の若手を若手中心のメンバー構成で1回戦を13-0で快勝。
 2回戦では早稲田大学が1回戦で敗退したことにより、事実上の優勝争いと前評判が高かった慶應義塾大学と東京大学の対戦となり、6-6と最後に残る1局まで勝敗が決まらない大熱戦となったが、慶應が制し7-6と2回戦を制した。慶應は3回戦も一橋大学戦を13-0で制した。
 決勝は慶應と1回戦で早稲田を破った明治大学との対戦となり、7-6で慶應義塾大学が連覇を果たした。
 1回戦で敗れた早稲田も3位を決める4回戦で村上深さん率いる中央大学を破り3位となった。
 来年のAブロックへの繰り上がりを目指すBブロックは北海道大学が優勝、東北大学が2位となった。
 5人制のCブロックは5チームが参加し、東京外国語大学が優勝した。Cブロックの参加者からは「チーム数がどんどん減ってきて寂しい」という声があった。

囲碁ニュース [ 2019年1月21日 ]

棋聖戦が開幕。井山棋聖が先勝

 七連覇を目指す井山裕太棋聖に、十期ぶりの奪還を期す山下敬吾九段が挑戦する第43期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)が開幕した。第一局は、新春の10、11日の両日、東京都文京区の「ホテル椿山荘」で打たれ、172手まで、井山棋聖が白番中押し勝ちを収めた。序盤から「井山棋聖優勢」の評価が多かったが、二日目に入り山下九段が強手を放って巻き返し、一時は長期戦が予想された。だが、再び井山棋聖が黒模様で仕掛けていき、局面は険しくなる。「この白は取れなさそうだね」と、現地検討会場では、新聞解説の高尾紳路九段、金秀俊九段、村川大介八段らが推移を見守るなか、逆に井山が黒石を取って勝負をつけた。井山棋聖は「終始難しい碁だったが、下辺の黒を切断して行けると思った」と振り返り、山下九段は「一日目の時点で苦しくしてしまった」と反省の弁。二局目に向けて気を引き締めていた。第二局は、21、22日に鳥取県境港市の「夢みなとタワー」で行われる。

 
 

第44期棋聖戦、女流棋士Cリーグ入りなるか

 第43期棋聖戦七番勝負が開幕するなか、第44期棋聖戦のCリーグ入りをかけたファーストトーナメント予選が佳境に入りつつある。1月10日は、上野愛咲美二段が大場惇也七段を破って決勝進出を決めた他、藤沢里菜四段が武宮正樹九段を破って準決勝に進出。また、杉内寿子八段と謝依旻六段もそれぞれ準々決勝に駒を進めるなど女流棋士の進出が目立った。とりわけ杉内八段は昭和2年3月生まれ。90歳を越えられてのご活躍に、ネット上でも多くの棋士たちが称賛と敬意と応援の思いを書き綴っていた。女流棋士のリーガー誕生なるか、七番勝負とともに、こちらの戦いからも目が離せない。

囲碁ニュース [ 2019年1月16日 ]

ジャンボ雪組 横浜本因坊優勝

 1月12日、東京市ヶ谷の日本棋院において第48回ジャンボ囲碁大会雪組が行われた。1チーム11人の団体戦で、企業、日本棋院支部が参加できる。この日は16チームが出場した。
 今回注目を集めたのは初出場の全碁協中野坂上支部である。全日本囲碁協会のメンバーと中野坂上の囲碁サロンたつみに集まるメンバーで構成されている。元アマ本因坊の村上深さんを主将にアマ碁界のレジェンド菊池康郎さん、学生強豪の星合真吾さんなど豪華メンバーである。観戦者の数も多かったが2回戦で彩の国連合に5-6で敗れた。
 優勝決定戦に進出したのは昨年優勝の横浜本因坊支部と彩の国連合である。
 横浜本因坊は神奈川県の関内にある碁会所で、主将に府川浩二さん、副将に石村竜青さんなどベテランから若手まで神奈川県の県代表クラスを中心に集まっている。1回戦から3回戦まで11-0と隙のない勝利で優勝決定戦に駒を進めた。
 彩の国連合は埼玉県の支部で浦和から川口にかけてあたりの強豪が集まっている。主将に曽我部敏行さん、副将に田熊秀行さんなど埼玉県代表に何度もなったことのあるベテランを中心に構成されている。
 昨年も優勝争いをした両チームで、接戦が予想されたがスコアは9-2で横浜本因坊が勝利し見事優勝を果たした。

大会の様子
優勝決定戦 2列にかけて右が横浜本因坊

囲碁ニュース [ 2019年1月10日 ]

史上最年少の女流棋士誕生

 日本棋院は、5日、英才特別採用推薦棋士の第一号として、小学校4年生の仲邑菫さん(9歳)の入段が決定したと発表した。「英才特別採用推薦棋士制度」は、世界戦の優勝を目指すなど、最高レベルの棋士となるために昨年12月に新設され、原則として採用は小学生に限るという。仲邑さんは今年4月1日から、国内では藤沢里菜女流三冠の11歳6カ月を抜き、10歳0カ月の史上最年少のプロ棋士となる。
 仲邑さんの父は、日本棋院所属の棋士・仲邑信也九段、母はアマチュア強豪の幸さん。3歳のとき幸さんに手ほどきを受けた後、韓国への囲碁留学などで才能を伸ばしてきた。2016年には第11回関西ジュニアペア碁大会にお母さんと出場して優勝、昨年に行われた第4回パンダネットレディース囲碁トーナメントでも優勝するなど、数々の実績もあげている。取材陣に囲まれて、はにかむ様子はまだあどけないが、「目標にする棋士は井山裕太棋聖。中学生のうちにタイトルを取りたい」と話すときには勝負師の表情ものぞかせた。昨年、仲邑さんと対局をした張栩名人は「衝撃でした。必ず世界で戦える棋士になると強く思いました」、今年6日にイベントで公開対局をした井山裕太五冠は「男性棋士とまじって、天下を獲れる才能」と、それぞれ仲邑さんの強さを高く評価している。仲邑さんのプロ入りは、テレビや新聞、外国のBBCニュースなどでも取り上げられ、注目度は抜群。囲碁界が大きく盛り上がりそうだ。

第4回パンダネットレディース囲碁トーナメント 決勝戦
第4回パンダネットレディース囲碁トーナメント 表彰式
第11回関西ジュニアペア碁大会 決勝戦
第11回関西ジュニアペア碁大会 表彰式

囲碁ニュース [ 2019年1月4日 ]

井山、五冠を堅守

 昨年最後の挑戦手合い、第44期天元戦五番勝負(新聞三社連合主催)の第五局は、12月19日に徳島県徳島市の「徳島グランヴィリオホテル」で打たれた。先に王手をかけた井山裕太天元に対して、挑戦者の山下敬吾九段も簡単には土俵を割らず、2勝2敗とシリーズを盛り上げたが、最終局は中盤の鋭い打ち回しでリードを奪った白番の井山天元がそのまま押し切り中押し勝ちを収め、通算7期の4連覇を決めた。昨年は2つのタイトルを明け渡した井山だが、五冠を堅守。七大タイトル獲得数「43」の新記録も達成した。井山は「一つ一つの積み重ねの結果です。これからも励みにしたい」と語った。
 新春は、1月10日から第43期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)が開幕する。天元戦に続いて挑戦する山下九段の雪辱がなるか、井山時代が続くのか、今年の囲碁界の熱い幕開けに期待したい。

藤沢、新記録を達成

 2018年の年間最多勝ち星などが発表された。最多勝利は2年連続で、46勝(23敗)をあげた芝野虎丸七段。最多対局、69局と合わせてトップとなった。勝率一位は富士田明彦六段が8.37割(41勝8敗)の驚異的な数字で一位。連勝は小池芳弘三段の19連勝が一位にランキングされた。なお、藤沢里菜女流本因坊は、43勝(23敗)をあげ、2001年の小林泉美女流名人の41勝(18敗)を抜いて女流最多勝記録を更新し、一般でも一力遼八段(43勝23敗)と並んで勝ち星2位タイとした。こちらも2007年の謝依旻女流本因坊の3位を抜き、女流棋士の最高位を記録した。

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