日本囲碁ニュース (王座戦)
日本の囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。
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囲碁ニュース [ 2025年12月2日 ]
一力、王座を奪取し五冠に
11月21日、第73期王座戦挑戦手合五番勝負(日本経済新聞社主催)の第4局が兵庫県神戸市の「ホテルオークラ神戸」にて打たれ、挑戦者の一力遼棋聖が、井山裕太王座に黒番中押し勝ちをおさめた。シリーズ3勝目をあげ、自身初の「王座」を獲得し、張栩九段、井山碁聖に次ぐ史上三人目の「五冠」(同時保持)となった。 本局も両者らしい激しい戦いの碁となった。序盤は白番の井山が上辺でポイントをあげリードを奪う。右下も狙いのハネ出しから中央に進出し、好調に打ち進めた。井山も「どちらかといえば不満のない展開かなと思っていた」と振り返る。だが、右辺の攻防で白が打ち過ぎたようだ。局面が複雑化し、形勢は不明となった。右上と下辺のフリカワリは、白が下辺の黒を取り切れてはおらずコウになる。その後の中央の攻防も制し、黒がリードを奪った。最後は井山の勝負手から、中央の白のシノギ勝負となるが、難しいと見た井山が投了を告げた。一力は「3勝1敗のスコアで井山さんに勝ったことは自信になる」と充実した表情を見せ、井山に次ぐ史上二人目の「七冠」に向け「これから、一局一局丁寧に戦っていけたらと思います」と語った。年始は世界戦・LG杯の決勝三番勝負、棋聖戦七番勝負が待ち構えており「重要対局が続きますので、しっかり戦って、少しでも成長したい」と力強いコメントを残した。敗れた井山は、14年ぶりの一冠に後退したが「判断を含め、大事なところでの精度を上げ、少しでも実力をつけていければ。そこを目指してやっていければと思います」と静かに語った。
囲碁ニュース [ 2025年11月18日 ]
一力、王座戦2勝目
第73期王座戦挑戦手合五番勝負(日本経済新聞社主催)の第3局が、11月14日に大阪市の「ウェスティンホテル大阪」にて打たれ、挑戦者の一力遼棋聖が、井山裕太王座に白番中押し勝ちを収めた。1勝1敗で迎えた本局は、黒番の井山が積極的な布石を見せ、白模様に打ち込んでいった上辺で難解な攻め合いに突入し、大石同士の大きなコウ(黒から打つと一手ヨセコウ、白から打つと黒が取り番の本コウ)を残したまま進行する難戦となった。井山は「いろいろな図があって判断ができなかった」、一力も「何が正しかったのか、死活がどうなっているのかも分かっていない状況でした」と振り返る。形勢は互角のまま進むが、中央の攻防から左下の黒数子を取ってポイントをあげた一力が上辺のコウ仕掛けに向かう。コウに勝ち、井山が右下の白を取るフリカワリとなった時点で黒がリードを奪ったようだ。終局近く、細かいながらも逆転の機はないと見て井山が投了を告げた。初の王座獲得にあと1勝とした一力は「かなり難しい碁で、勝てたのは運がよかった。最後にミスもあり、もう少し高い精度で打てるようにまた頑張りたい」、井山は「体調含めコンディションを整えて、精一杯臨みたいと思います」とそれぞれ抱負を語った。第4局は、11月21日に兵庫県神戸市の「ホテルオークラ神戸」にて打たれる。
囲碁ニュース [ 2025年10月14日 ]
王座戦開幕。一力先勝
井山裕太王座に一力遼棋聖が挑戦する、第73期王座戦挑戦手合五番勝負(日本経済新聞社主催)が開幕した。第1局は、10月17日に神奈川県秦野市の「陣屋」で打たれ、一力棋聖が白番中押し勝ちとした。
序盤は、井山が大場に先行するや、すかさず一力が右辺に打ち込み、険しい攻防に突入した。その後の井山の左下のダイレクト三々にも、一力は手を抜いて上辺に打ち込む。一力の積極的な仕掛けに、井山も的確に応じ、互角の形勢が続いていった。右上から右辺の白は薄く感じられたが、手を抜いて左下に回ったあたりから、一力が少しリードを奪ったようだ。その後、左上の攻防が険しくなり、黒の大石がコウになって形勢は大きく白に傾き、井山を投了に追い込んだ。一力は「左上の攻防はあまり自信がなかった。ずっと難しいと思っていた。黒石全体がコウになる図が見えて、少し形勢がいいかと思った」、井山は「右辺の白にもう少しプレッシャーをかけていきたかったがタイミングがなくなってしまった。左上の黒がつらい形になってしまったので、その前にもう少し何かしなければいけなかった」と振り返る。次局に向け、井山は「まずは自分なりにコンディションを整えて、精一杯臨めればなと思います」、一力は「しっかりいい状態で臨めるように準備したい」とそれぞれ抱負を語った。第2局は、10月24日に愛知県蒲郡市の「銀波荘」で打たれる。




