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ヨーロッパ囲碁ニュース

ヨーロッパの囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。

ヨーロッパからの囲碁ニュース・棋戦情報を皆様にお伝えします。

囲碁ニュース [ 2017年5月8日 ]

グランドスラム大会、カチャノフスキー1pが優勝

第3回グランドスラム大会が4月28日-5月1日にかけてベルリンの中国文化センターにて開催された。昨年はジャバリン1pが優勝、カチャノフスキー1pが準優勝を収めている。今回の大会の参加者は以下の通り。

1 パボル・リジー 1p スロバキア
2 アリ・ジャバリン 1p イスラエル
3 マテウシュ・スルマ 1p ポーランド
4 イリヤ・シクシン 1p ロシア
5 アルテム・カチャノフスキー 1p ウクライナ
6 アレクサンダー・ディナーシュタイン 3p ロシア
7 ツァラヌ・カタリン 5p ルーマニア
8 アンドリー・クラベッツ 6d ウクライナ
9 ビクトール・リン 6d オーストリア
10 トマ・ドゥバール 6d フランス
11 タンギー・ルカルベ 6d フランス
12 ニコラ・ミティッチ 6d セルビア

 5人の欧州プロとディナーシュタイン、ツァラヌの2プロを合わせた7プロにアマチュアの5人がどこまで迫れるかが注目された。


大会には中国から張文東9p(右から四人目)、劉小光9p(右から三人目)、台湾から黒嘉嘉7p(右から二人目)も訪れた。(写真:Harry van der Krogt、欧州囲碁連盟、以下同)

プロによる多面打ち

対局の様子


 1回戦では、ドゥバール6d、ツァラヌ5p、ミティッチ6d、リン6dの4人が脱落。代わりにディナーシュタイン3p、スルマ1pとアマチュアのルカルベ6d、クラベッツ6dが勝ち上がり、8位以内、賞金獲得の権利を確保した。勝ち上がった4人はシードされた欧州プロの4人(リジー、ジャバリン、シクシン、カチャノフスキー)と2回戦で対局。欧州プロはリジー、シクシン、カチャノフスキーの3人が勝ったが、ジャバリン1pがディナーシュタイン3pに敗戦。またルカルベ、クラベッツのアマチュア勢はここで姿を消した。やはりプロは頭一つ抜けている。


決勝。カチャノフスキー1p(左)がディナーシュタイン3pを破った。
 準決勝はシクシン・ディナーシュタインのロシア勢およびカチャノフスキー・リジーの欧州プロ同士の対局となった。ロシア対局はベテランのディナーシュタイン3pが勝利。若手が欧州囲碁界を席巻する中で、快挙と言えよう。もう一方の碁は激戦となったが、カチャノフスキー1pがいわゆる「大碁の細碁」を制して決勝に進んだ。

 決勝では、カチャノフスキー1pが棋風通り手厚くうち進めて5目半を残し、初優勝を収めた。実力者ながらこれまで不思議とタイトルに恵まれてこなかったが、先日の産経プロアマで苑田勇一9pを破った底力を見事発揮した。3位決定戦ではリジー1pがシクシン1pを破った。またルカルベ6dがアマチュアとしては最高の6位に入賞した。7位入賞のクラベッツ6dと共に、今年のプロ入段候補者の最右翼である。最終順位は以下の通り。

1 アルテム・カチャノフスキー 1p
2 アレクサンダー・ディナーシュタイン 3p
3 パボル・リジー 1p
4 イリヤ・シクシン 1p
5 マテウシュ・スルマ 1p
6 タンギー・ルカルベ 6d
7 アンドリー・クラベッツ 6d
8 アリ・ジャバリン 1p

表彰式の様子。

 なお欧州囲碁連盟は9月にワルシャワで新たなグランドスラム大会を開催すると発表した。この大会はポーランド出身のマテウシュ・スルマ1pの尽力により開催されるもので、同プロは中国スポンサーからの協賛を取り付けることに成功したという。ワルシャワ中国フェアの期間中に開催される。

[ 記事:野口基樹 ]

囲碁ニュース [ 2017年4月18日 ]

3月から4月にかけて、欧州ではハイレベルな大会が目白押しである。以下ではセルビア、ルーマニア、スイスで行われた大会を紹介する。

ニシュ・オープン、ポップ7dが優勝

 ニシュはセルビア南部に位置し、ベオグラード、ノビ・サドについで同国第3番目の都市である。ニシュの囲碁クラブは今年で45周年を迎える歴史あるクラブで、ニシュ大学電気エンジニアリング学部の学生たちが集まったのがその始まりだった。まだユーゴスラビアだった時代の1989年には欧州囲碁コングレスも開催している。3月18-19日に行われた大会は記念年であることもあって大掛かりなものとなり、欧州各地から73人が参加。パボル・リジー、マテウシュ・スルマの両プロのほか、多くの強豪がしのぎを削る大会となった。

 プロ2人が2回戦で敗北を喫する意外な展開となり、最後はルーマニアのクリスチアン・ポップ7dが全勝優勝した。2位はフランスのタンギー・ルカルベ6d、3位は地元のヒーローであるデュシャン・ミティッチ6d、4位はリジー1pが占めた。


デュシャン・ミティッチ6dとポップ7dの対局。(写真:Soňa Smoláriková、欧州囲碁連盟)

左から4位のリジー1p、優勝のポップ7d、2位のルカルベ6d、3位のミティッチ6d。(写真:Soňa Smoláriková、欧州囲碁連盟)



グランドスラム予選、ルカルベ6dとミティッチ6dが枠抜け


ニコラ・ミティッチ6d(左)とルカルベ6d(中央)が枠抜けした。(写真:Raluca Ghețu、欧州囲碁連盟)

 4月最終週末にベルリンで開催される第3回グランドスラム大会には12人が参加するが、このうちすでに9人は確定している。残りの3人のうち、2人は予選の結果によって選考され、一人は「ワイルドカード」として、スポンサーである中国のCEGO社が選考する、という形となっている。

 今年の予選はニシュ・オープンの翌週に、ルーマニアの大学都市であるクルジュ・ナポカにおいて開催。二週連続で熱い戦いが繰り広げられた。参加したのは地元のクリスチアン・ポップ7d、コルネル・ブルゾ6d、ドラゴシュ・バジェナル6d、ミハイ・セルバン5dのほか、セルビアのデュシャン・ミティッチ6dとニコラ・ミティッチ6dの兄弟、チェコのルカシュ・ポドペラ7d、フランスのタンギー・ルカルベ6dの8人。誰が抜け出してもまったくおかしくないメンバーだが、それを反映してポップ、ブルゾ、ルカルベ、ミティッチ兄弟の5人が3勝2敗で並ぶ大混戦となった。5人が並ぶ、というケースはルールで想定されていなかったため、枠抜け者を決めるためにこの5人の間で総当りの早碁が行われた。この結果、ここのところ実力の伸びが著しいルカルベ6dと元日本棋院院生のニコラ・ミティッチ6dの二人がグランドスラム参加資格を獲得した。

 なお、「ワイルドカード」としてはルーマニアのツァラヌ・カタリン5pが選ばれ、これでベルリンでの最終フェーズにおける参加者12人が出揃った。



ローザンヌ・オープンIGC大会、欧州プロが席巻

 スイスでは毎年5-6大会ほどが開催されているが、このうち最も大きいのがローザンヌのスイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)囲碁クラブが開催する「オープンIGC」大会である。4月8-9日に開かれた今年の大会の参加者は43人だったが、リジー、ジャバリン、スルマの欧州プロ3人に加え、韓国元院生で仏グルノーブル在住のオ・チミン8dも参戦し、豪華な上位陣の対決となった。

 実力者のオ8dが優勝候補の最右翼だったが、ジャバリン、リジーの欧州プロがオ8dを撃沈した。オ8dが欧州勢に負けるのは恐らくこれがはじめてで、快挙である。

 5回戦の結果、リジー1pはジャバリン1pに負け、ジャバリン1pはスルマ1pに負け、スルマ1pはリジー1pに負け、という三すくみとなったが、規定によりリジー1pが優勝、ジャバリン1pとスルマ1pがこれに続き、欧州プロが気を吐いた大会となった。4位はオ8d、5位はオーストリアのビクトール・リン6d、6位はフランスのタンギー・ルカルベ6dだった。


リジー1p(右)がオ8dを中押しで破った。(写真:Zoé Constans、欧州囲碁連盟)

リジー1pとジャバリン1pが最上位を占めた。(写真:Zoé Constans、欧州囲碁連盟)

[ 記事:野口基樹 ]

囲碁ニュース [ 2017年4月10日 ]

欧州ペア碁選手権、優勝はコバレバ・スリン組(ロシア)


会場となった「Maison de la Région」は、フランス「大東部(グランデスト)地域圏」の本部庁舎である。(写真:筆者、以下同)

 4月1-2日にかけて欧州ペア碁選手権がフランス・ストラスブールにおいて開催された。ストラスブールはアルザス地方の中心都市で、ドイツ国境に近く、欧州議会がおかれていることもあって国際色の強く、欧州各地から比較的アクセスのよい場所である。また、そのクラブを主宰するフネックさん親子が欧州のプレーヤー達との人脈が強いこともあって、参加ペアは28と過去最大級の大会となった。参加国も、フランス、ドイツ、イギリス、オランダ、スイス、ロシア、ウクライナ、ポーランド、チェコ、スロバキア、クロアチア、セルビア、ルーマニア、キプロスと多彩。レベルも高く、12ペアが1D以上であった上、シクシナ、シクシン(ロシア)、スルマ(ポーランド)の3プロが参加する華やかな大会となった。


フランス対ウクライナ。ウクライナのルザンツカ・カチャノフスキー・ペアは民族衣装で参加。ミハイロ・カチャノフスキーさん(中央)はアルテム・カチャノフスキー1pのお兄さん。

スロバキアのクラリコバ・ジャドロン・ペアは昨年の国際アマチュア・ペア碁選手権にも参加した。ストラスブールのアクセスはいい、といっても東欧からの距離は相当なもので、右のクラリコバさんは「長距離バスで22時間かけて来た」そうだ。

 登録したペアの中ではロシアとドイツのペアが優勝候補の最右翼。ロシアは、姉弟ペアのシクシナ・シクシン・ペアが昨年の優勝者であるほか、コバレバ・スリン・ペアも常連の強豪である。ドイツは初出場のペイ・クレマー・ペアが6Dで、マルツ・パラント・ペア、エンテ・トイバー・ペアが4Dで参加した。


初参加のキプロス。実は二人ともストラスブールで学生をしていて、右のカツゥリスさんは初段の腕前。左のアレスティさんはこの大会のために囲碁を覚えた。

第2回戦、ドイツ同士の対戦。マルツ・パラント・ペア(左)とペイ・クレマー・ペア(右)。

 第3回戦ではシクシン・シクシナ・ペアとペイ・クレマー・ペアが激突、後者がプロペアを撃沈する快挙を成し遂げた。第4回戦では全勝同士でペイ・クレマー・ペアとコバレバ・スリン・ペアが対決、ロシアペアが際どく1目半を残して抜け出した。


優勝したコバレバ・スリン・ペア(右)とポーランドのストラシェヴスカ・スルマ・ペアの対局。ポーランドペアは4位入賞。

シクシナ、シクシンのロシアプロ姉弟ペアは3位に終わった。


アリ・ジャバリン1p(中央、イスラエル)がチェコ対セルビアの対局を検討。
ストラスブールのクラブは子どもへの囲碁指導に熱心で、同時に小学生向けの9路盤大会も開催された。

 コバレバ・スリン・ペアは最終第6回戦においてシクシナ・シクシン・ペアと対局。白熱した試合となったが、コバレバ・スリン・ペアが時間切れ勝ちという味の悪い結果ながら優勝を収めた。最終結果は以下の通り。

順位女性/男性段級位
1ナタリア・コバレバ/ドミトリー・スリン5Dロシア
2ツァオ・ペイ/ルカス・クレマー6Dドイツ
3スベトラナ・シクシナ/イリヤ・シクシン7Dロシア
4カタルジナ・ストラシェヴスカ/マテウシュ・スルマ3Dポーランド
5クララ・ザルツコバ/ヤン・ホラ4Dチェコ
6マーニャ・マルツ/ミヒャエル・パラント4Dドイツ
7リザ・エンテ/ベンヤミン・トイバー4Dドイツ
8シャルロット・ヴィルフォール/トマ・ドゥバール2Dフランス
9ニョシ・カオ/アントワーヌ・フネック3Dフランス
10ラウラ=アウグスティナ・アヴラム/ゲオルゲ・ゲツゥ2Dルーマニア

[ 記事:野口基樹 ]

囲碁ニュース [ 2017年3月21日 ]

アイルランドで「孔子杯」開催

 3月4-5日の週末に、アイルランド・ダブリンにおいて「孔子杯」が開催された。この大会はアイルランド孔子学院が協賛して2012年から開催されており、囲碁だけでなく、中国象棋の大会も同時開催されるユニークな大会である。比較的賞金も高いため、毎年多くの強豪を集めている。アイルランドの囲碁人口は多いとは言えないため、今年の参加者は例年並みの約50人だったが、このうち8人が6段以上だった。


強豪の対局。(写真:欧州囲碁連盟)

キム・ソンジン7dと対局を検討するリジー1pとスルマ1p。
(写真:欧州囲碁連盟)

 優勝は韓国棋院元院生のキム・ソンジン7dだった。キム7dは現在ドイツに在住しており、欧州の各大会で好成績を記録している。2位はパボル・リジー1p(スロバキア)で、キム7dに半目まで迫ったもののあと一歩及ばなかった。3位はマテウシュ・スルマ1p(ポーランド)、4位はチャバ・メロ6d(ハンガリー)だった。

中央が優勝したキム・ソンジン7d。左が2位のリジー1p、右が3位のスルマ1p。(写真:欧州囲碁連盟)


ルーマニアで冬季囲碁キャンプが開催

 ルーマニア北部ブコヴィナ地方のヴァトラ・ドルネイにおいて、2月6-12日にかけて「冬季囲碁キャンプ」が行われた。このキャンプは同地方出身のツァラヌ・カタリン5pなどが呼びかけて実現したもので、ルーマニア全土から80人が集まった。キャンプでは青少年選手権、女流選手権、ペア碁選手権のほか、各種大会、レッスンなどが行われた。
 ルーマニア囲碁界はかつて「秀策杯」など大型の大会開催の常連だったが、ここ数年は全体的に低調気味だった。これを機会に復活が期待される。


ペア碁大会の様子。(写真:ラルカ・ゲツ、欧州囲碁連盟)

表彰式。(写真:ラルカ・ゲツ、欧州囲碁連盟)

[ 記事:野口基樹 ]

囲碁ニュース [ 2017年2月27日 ]

仏グルノーブルで開催の欧州青少年選手権、200人超を集める

 2月18日から20日にかけて、仏グルノーブルで欧州青少年選手権が開催された。フランスが欧州レベルの大会を開くのは久しぶりで、青少年選手権に関しては2003年の南仏カンヌ以来となる。そのカンヌ大会は欧州に『ヒカルの碁』ブームが到来した時期に開かれ、200人近くを集めたものだった。そして、今年の大会は組織者が大規模な大会を目指したことと、地元グルノーブルの小学校で囲碁を学ぶ子どもたちが50人近く参加したこともあり、参加者数は欧州約20カ国から219人と過去最高に達した。並行して開かれた大人・欧州以外の子供向けの大会「エリー杯」も80人以上が参加、付き添いで来た人も含めると400人近くが集まる一大イベントとなった。また、ゲストとして『ヒカルの碁』原作者のほったゆみさんが招かれ講演を行ったほか、ルーマニア在住のツァラヌ・カタリン五段、関西棋院の林耕三六段が指導役として参加した。


参加者の集合写真。(写真:Olivier Dulac)

-12トップボード、ロシア対ルーマニア。対局姿が板についている。(写真:Olivier Dulac)

-16の対局風景。(写真:Olivier Dulac)

 欧州青少年選手権の結果は以下の通り。

12歳未満(参加者92人)

1イワン・クロチキン4kロシア
2ステファン=アドリアン・ロタリア5kルーマニア
3ポリーナ・クルシェルニツカ8kウクライナ
4ジャロスラフ・クライノフ4kロシア
5フセボロド・オフシェンコ9kウクライナ
6シアン・トゥゾ8kフランス

-12では過去2年間ルーマニア選手が優勝していたが、今回は昨年4位だったロシアのクロチキン4kが全勝優勝を果たした。2位のロタリア5kは昨年19位、3位のクルシェルニツカ8kは昨年10位からの躍進だった。このカテゴリーでは東欧が圧倒的な強さだが、フランスのトゥゾ8kが6位に食い込む健闘を見せた。

16歳未満(75人)

1オスカル・バスケス3dスペイン
2バレリー・クルシェルニツキー4d クライナ
3キム・シャホフ4dロシア
4アルベド・ピトネル3dドイツ
5デニス・ドブラニス3dルーマニア
6アンドレイ・ムラモロフ2dロシア

 中国でトレーニングを積んだバスケス3dが、スペイン選手として初優勝の快挙を果たした。クルシェルニツキー4dは3年連続の2位、シャホフ4dは2年連続の3位だった。

20歳未満(52人)

1ビアチェスラフ・カイミン5dロシア
2グレゴリー・フィオニン6dロシア
3アントン・チェルニフ5dロシア
4マティアス・パンコケ4dドイツ
5マルティン・ルジカ4dドイツ
6エリアン=ヨアン・グリゴリウ3dルーマニア

 カイミン5dは昨年の-16優勝者。昨年の-20覇者であるフィオニン6dを抑えて優勝した。トップ3はロシアが占め、これにドイツ勢が続いた。どのカテゴリーでもロシアの活躍が甚だしい。昨年のロシアでの欧州囲碁コングレスにも訪れた林耕三六段曰く、「数年後、ロシアの囲碁人口は日本を超えるだろう」。子供への普及努力が素晴らしいという。


欧州青少年選手権上位入賞者。(写真:Olivier Dulac)

林六段(中央左)とツァラヌ五段が共同で検討。
(写真:Olivier Dulac)


13路盤大会には、ほったゆみさんも参加、子どもたちとの手談を楽しんだ。(写真:Olivier Dulac)

グルノーブル囲碁クラブは、イベントにあたって囲碁に関する展示を作成した。(写真:Olivier Dulac)


グルノーブル市庁舎における表彰式。クラブは市と協力して熱心な普及活動を進めている。(写真:Olivier Dulac)

「エリー杯」の表彰式。この大会は韓国棋院元院生でグルノーブル在住のファン・インソンさん(左)がスポンサーとなって開催し、欧州プロのイリヤ・シクシン(ロシア)、マテウシュ・スルマ(ポーランド)1pなど強豪が多く参加した。優勝はやはり韓国元院生でグルノーブル在住のオ・チミン7d(中央)だった。表彰式にはリヨン領事事務所の小林龍一郎所長(右から二人目)、地元出身のベラン下院議員(右から四人目)も駆けつけた。 (写真:Olivier Dulac)

[ 記事:野口基樹 ]

囲碁ニュース [ 2017年2月14日 ]

第2回欧州プロ選手権、シクシン1pが混戦を勝ち抜く

 ロシアが昨年から主催している第2回欧州プロ選手権が2月8-10日にかけてサンクトペテルブルクで開催された。会場は昨年の欧州囲碁コングレスと同じアジムート・ホテルである。

 この大会は欧州国籍を持つプロに参加資格が限られている。現在この条件を満たすのは以下の13人。

欧州囲碁連盟プロ(5)
パボル・リジー(スロバキア)
アリ・ジャバリン(イスラエル)
マテウシュ・スルマ(ポーランド)
イリヤ・シクシン(ロシア)
アルテム・カチャノフスキー(ウクライナ)

韓国棋院プロ(4)
アレクサンダー・ディナーシュタイン(ロシア)
スベトラナ・シクシナ(ロシア)
ダイアナ・コセギ(ハンガリー)
マリア・ザハルチェンコ(ウクライナ)

日本棋院プロ(2)
ツァラヌ・カタリン(ルーマニア)
アンティ・トルマネン(フィンランド)

中国棋院プロから欧州に帰化(2)
グオ・ジュアン(オランダ)
パン・フイ(フランス)

 このうち、欧州プロ5名と地元ロシアのディナーシュタイン3pを含む6名が今大会に参加、総当りリーグ戦で優勝を競った。


参加プロ。左からディナーシュタイン3p、シクシン1p、ジャバリン1p、リジー1p、スルマ1p、カチャノフスキー1p。
(写真:欧州囲碁連盟、ロシア囲碁連盟、Mikhail Krylov)

 第1回大会ではパン・フイ2pが全勝優勝を果たしたが、今大会は初日第2回戦から全勝者が消える大混戦となった。最終的には3勝でシクシン、スルマ、リジー、ディナーシュタインの4人が並んだが、「勝った相手の勝数(SODOS)」を優先するとの規定によりシクシン1pが優勝、スルマ1pが準優勝となった。3位にはリジー1p、4位にはディナーシュタイン3pが入賞した。


表彰式にて。左が優勝のシクシン1p。(写真:欧州囲碁連盟、ロシア囲碁連盟、Mikhail Krylov)
 なお、同大会は週末に行われる「中国公使館杯」とセットになっている。この関係で、中国のトッププロである柁嘉熹(トゥオ・ジアシ)九段も訪露し、対局のコメントを行った。

Youtube上のロシア囲碁連盟チャンネルでライブ解説をする柁嘉熹九段(左)
 「中国公使館杯」には中国プロを含め100人を超える参加者があり、初心者大会も盛況となった。

[ 記事:野口基樹 ]

囲碁ニュース [ 2017年1月30日 ]

2017年欧州プロ入段手合、6-7月に開催へ

 第4回目となる2017年欧州プロ入段手合のスケジュールが発表された。1段階のみで入段者が決定された昨年と違い、今年は2段階にわけて実施される。第1段階は6月15-16日にオーストリア・ウィーン大会の機会に開催され、1-3回戦が行われる。決勝ラウンドはそれから一ヶ月後、7月13-14日にチェコ・パルドゥビツェ大会において開催され、今年の入段者一人が決定されることとなる。決勝ラウンドが予定されるパルドゥビツェはチェコ中部の都市で、毎年7月に大規模なマインドスポーツフェスティバルが開催されており(昨年のフェスティバルサイトは こちら)、その枠内で15年来開かれている囲碁大会もチェコ有数の大会となっている。

 今年の欧州のプロ関連大会日程は以下の通り。

2月8-10日: 第2回欧州プロ選手権(ロシア、サンクトペテルブルク)
 昨年に続いてサンクトペテルブルクにて開催される。
 第1回大会ではフランスの樊麾(Fan Hui)プロが全勝優勝を飾っている。今年は、欧州プロ5人(パボル・リジー、アリ・ジャバリン、マテウシュ・スルマ、イリヤ・シクシン、アルテム・カチャノフスキー)に加え、ロシアのアレクサンダー・ディナーシュタイン3pが参加する見込み。昨年の欧州囲碁コングレスのスポンサーだった貴金属大手ポリメタルが協賛する。

3月25-26日:グランドスラム予選(ルーマニア、クルジュ・ナポカ)
4月28-5月1日:第3回グランドスラム大会(ドイツ、ベルリン)
 第3回目となるグランドスラム大会の予選は、ルーマニアの大学都市クルジュ・ナポカにて開催され、4月末から5月初頭にかけてのベルリンでの決勝ラウンドへと駒を進めるプレーヤーを決定することとなる。

7月22-8月6日: 欧州囲碁コングレス(ドイツ、オーバーホフ)
 欧州囲碁コングレスの第一週目(7月23-30日)に、欧州ナンバーワンを決定する欧州選手権が開催される。チェコでのプロ入団手合直後の開催ということになる。なお、最終的にドイツ開催となった今年の欧州囲碁コングレスのサイトは こちら

 このほかの選手権では、2011年の欧州囲碁コングレス以来欧州レベルの大会開催から遠ざかっていたフランスが、欧州青少年選手権、欧州ペア碁選手権を開催するのが目新しい。 青少年選手権は2月18-20日にグルノーブルにて、 ペア碁選手権は4月1-2日にストラスブールにて開かれる予定。

[ 記事:野口基樹 ]

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