ヨーロッパ囲碁ニュース

ヨーロッパの囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。

囲碁ニュース [ 2021年5月20日 ]

欧州プロリーグが「大西洋両岸プロリーグ」に拡大:北米プロ2人も参戦

欧州囲碁連盟(EGF)のプロが参加し、これまで3回にわたりオンライン開催されてきた「欧州プロリーグ」が、「大西洋両岸(トランスアトランティック)プロリーグ」へと拡大される。具体的には、EGFプロに加え、北米囲碁連盟(NAGF)のプロ2人、欧州のアマ2人が参戦する。

EGFからは、イリヤ・シクシン4p(ロシア)、アルテム・カチャノフスキー2p(ウクライナ)、パヴォル・リジー2p(スロバキア)、アリ・ジャバリン2p(イスラエル)、アンドリー・クラヴェッツ1p(ウクライナ)、タンギー・ルカルヴェ1p(フランス)の6人が参加。NAGFからは、すでに第2回大会に参戦し優勝したライアン・リー3p、カルヴィン・スン1pが参加する。

またアマチュア予選は5月頭に開催され、フランスのレミ・カンパニー6dとスペインのオスカル・ヴァスケス6dが勝ち抜いた。

10人は2つのリーグに分かれて対局。リーグトップ同士が決勝を争う。リーグ戦はすでに始まっており、決勝は7月に開かれる予定。優勝賞金は1000ユーロ。

AGAプロのライアン・リー3p(左)とカルヴィン・スン1p。

[ 記事:野口基樹 ]

囲碁ニュース [ 2021年4月20日 ]

『欧州囲碁ジャーナル』が創刊

ウクライナのアルテム・カチャノフスキー2pが音頭を取って、囲碁雑誌『欧州囲碁ジャーナル』が3月頭に創刊された(創刊号はこちらから無料でダウンロードできる:https://www.eurogofed.org/newsp/2020/European%20Go%20Journal/journal-february2021.pdf)。月刊で、PC上で読めるPDF版および紙版を発行する。内容は欧州およびアジアでの囲碁ニュースに加え、打碁の解説、インタビュー、AIによる最新分析などを含み、全50ページ超。価格は、PDF版が5ユーロ、紙版が送料込みで15ユーロ。

カチャノフスキー2pは数年前から囲碁雑誌を作るアイデアを温めていたという。ビデオやストリーミングなどデジタルコンテンツなどが増加し、囲碁の勉強にあたっての中心となりつつあるが、「読むこととビデオを見ることでは、情報の捉え方が異なる。読書にも必ず需要があるはずだ」と語る。

なお、カチャノフスキー2pは今年に延期されたウクライナにおける欧州囲碁コングレスの組織でも中心的な役割を果たしている。新型コロナウイルス禍が収束の気配を見せぬ中、対面式の開催には相変わらず不透明性がつきまとうが、これについては4月末までに決定が下される見通し。

創刊号の表紙。

パリ大会、オンラインで開催

イースター連休恒例のパリ囲碁大会が4月3-5日にかけてオンラインで開催された。昨年は大会そのものがキャンセルとなっており、2年ぶりの開催。欧州外からも参加者を呼び、全体では175人が参加する大きな大会となった。オンライン大会組織のノウハウがこの一年、欧州全体で蓄積された一つの証だろう。ただし、欧州のトッププレーヤー達はアルテム・カチャノフスキー2p、アントン・シェルニフ6d(ロシア)を除いて不在。対局姿のビデオ撮影を義務化するなどの措置が採られているものの、不正が発生するのではないかとの不信感も根強いことを示す結果となった。

大会は6回戦の末、韓国出身でベルリン在住の金成進8dが全勝優勝を果たした。2位は香港のカンノ・ヒロキ5d、3位はカチャノフスキー2pだった。

ウクライナでの欧州囲碁コングレス、中止に

ウクライナで今夏の開催が予定されていた欧州囲碁コングレスが中止となった。新型コロナウイルス禍が理由。昨年に続く中止となる。コングレスはウクライナ南西部カームヤネツィ・ポジーリシクィイにおいて7月末から8月頭まで2週間の開催が予定されていた。また第二週目には欧州青少年選手権の対面式での開催も予定されていたが、こちらも中止となる。

なお、ウクライナは2023年に再びコングレスを開催することとなった。来年はルーマニアのヴァトラ・ドルネイにおける開催が予定されている。

[ 記事:野口基樹 ]

囲碁ニュース [ 2021年2月25日 ]

第3回欧州プロ・オンライン選手権、シクシン3pが優勝

第3回となる欧州プロ・オンライン選手権が12月頭から2月上旬にかけて開催された。今回の参加者はイリヤ・シクシン3p(ロシア)、アルテム・カチャノフスキー2p(ウクライナ)、パヴォル・リジー2p(スロバキア)、アリ・ジャバリン2p(イスラエル)、アンドリー・クラヴェッツ1p(ウクライナ)、タンギー・ルカルヴェ1p(フランス)の6人。

本大会では予選リーグ(すべての対戦は3番勝負で行われる)で上位3人が決勝ステージに進出。2、3位が準決勝3番勝負を行い、その勝者が1位と決勝5番勝負を打つ、というシステムである。欧州の選手権では、このように複数局を通じて勝敗を決めることが多くなってきた。

優勝のシクシン4p。

予選のリーグ戦ではシクシン3pが圧倒的な強さを見せ、土付かずのリーグ戦5戦全勝(総合成績も10勝0敗)で1位通過。2位はリーグ戦3勝2敗でカチャノフスキー2p、リジー2p、ルカルヴェ1pの3人が並んだが、規定によりリジー2p、ルカルヴェ1pが準決勝3番勝負を打ち、これはリジー2pが2勝1敗で勝利。決勝はシクシン3pとリジー2pによる対局となった。

決勝5番勝負では、リジー2pも第3局で一発を入れたものの、シクシン3pが3勝1敗で優勝。先日のグランプリファイナルに続く勝利を上げた。なお、シクシン3pは今回の優勝により4pへと昇段した。

第7回青少年チーム選手権、ロシアが優勝

第7回となるチーム対抗の青少年チーム選手権が11月から2月にかけて実施された。本大会は国別対抗戦だが、青少年の人数が少ない国は他の国と連合チームを組むことができる。参加チームは、ベラルーシ、クロアチア、チェコ、フランス、ドイツ、ハンガリーオランダ、ポーランド、ルーマニア、ロシア、セルビア、トルコ、英国、ウクライナの各チームに加え、スイス、オーストリア、ギリシャ、イタリアのプレーヤーが形成する「Chagi」チーム、そしてスロバキア、デンマークのプレーヤーが形成する「Slovadan」チームの全16チーム。

大会は4回戦で争われ、結果層の厚いロシアが4連勝で優勝を果たした。2回戦のウクライナ戦を3-2で制したのが大きかった。2位には英国、3位にはルーマニアが入賞した。なお本大会では第1回からロシアが5連覇を果たしており、昨年はドイツが初優勝していた。

第3回コロナカップ開催へ

第3回となるコロナカップが3月頭から4月末にかけてオンラインで開催される。本大会は、新型コロナウイルス禍に伴う外出制限下でも国際的な大会が楽しめるように、とチェコのルカシュ・ポドペラ7dが音頭を取って開いているもので、参加者は第1回が360人、第2回は400人と大変な成功を収めている。

[ 記事:野口基樹 ]

囲碁ニュース [ 2021年2月10日 ]

欧州グランプリファイナル、シクシン3pが優勝

第4回となる欧州グランプリファイナルが1月8-31日にかけてオンラインで開催された。参加者16人は、欧州国籍保有者に限られ、2020年に開かれ「ボーナスポイント大会」に指定された大会の結果を元に選考された。新型コロナウイルス禍が祟り、「ボーナスポイント大会」の数はわずか6と、前年の15から大幅に減少した。

まず、8-20日にかけて開かれた予選リーグでは、イリヤ・シクシン3p(ロシア)、スタニスワフ・フレイラック7d(ポーランド)、アルテム・カチャノフスキー2p(ウクライナ)、パヴォル・リジー2p(スロバキア)、ルカシュ・ポドペラ7d(チェコ)、オスカル・バスケス6d(スペイン)、アンドリー・クラヴェッツ1p(ウクライナ)、アリ・ジャバリン2p(イスラエル)の8人が決勝ステージに進出した。

決勝ステージはすべて3番勝負で争われた(カッコ内は勝敗)。

準々決勝 準決勝 決勝  
シクシン シクシン(2-1) シクシン(2-1) シクシン(2-0)
ジャバリン
ポドペラ リジー(2-1)
リジー
フレイラック フレイラック(2-1) カチャノフスキー(2-1)
クラヴェッツ
バスケス カチャノフスキー(2-0)
カチャノフスキー

結果は、シクシン3pが決勝でカチャノフスキー2pを2-0で下し、2年ぶりの優勝を果たした。3位はリジー2p、4位はフレイラック7dだった。

なお新型コロナウイルス禍を背景に、対面式の大会は2021年に入って行われておらず、今春に予定される大会も非常に少ない。

[ 記事:野口基樹 ]

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