中国囲碁ニュース

中国の著名な棋戦情報をお伝えします。
中国からの囲碁ニュースを皆様にお伝えします。

棋声人語 [ 2022年2月2日 ]

辜梓豪九段、阿含・桐山杯で二度優勝

 中国の第22回阿含・桐山杯は何度もコロナの影響を受けたが、2021年9月に四川省成都市で予選が行われた。本戦の16強が決まり、11月にネットで本戦の前三回戦が行われた。中国の第一人者である柯潔九段(24歳)は、一回戦で趙晨宇八段(22歳)に敗れた。前回の優勝、準優勝の范廷鈺九段(25歳)と柁嘉熹九段(30歳)も8強戦でそれぞれ黄雲嵩八段(23歳)と辜梓豪九段(23歳)に敗れた。前回とはいえ、最後の阿含・桐山杯はコロナ発生前の2019年のことだ。

 辜梓豪九段は柁九段に勝利の後、九段になったばかりの趙晨宇と対戦する準決勝戦では逆転勝ちを収めた。2018年の第20回に続き決勝戦入りした。一方、目に見える成果をあげていなかった黄雲嵩八段は唐韋星九段(28歳)、范廷鈺九段と楊鼎新九段(23歳)の3人の世界チャンピオンに連勝し、決勝戦入りを果たした。黄八段の絶頂期は2015年の阿含・桐山杯優勝だろう。今回は古巣にもどっての挑戦となった。

 決勝戦は12月6日に四川省成都市の武侯祠で行われた。ここは三国史で有名な丞相諸葛亮を記念するための観光スポットである。黄雲嵩八段のハンドルネームは「軍師孔明」だが、この武侯祠では幸運に恵まれなかった。試合はたったの1時間で終了した。41子もある大石が殺されたのだ。辜梓豪九段の猛攻に耐え切れなかった。阿含・桐山杯で2度優勝した辜九段は、12月8日のネット対局で日本の阿含・桐山杯優勝者である許家元九段に勝利した。中国チームはまたもや勝利を手に入れた。

図1:決勝戦現場。
図1:決勝戦現場。
図2:聶衛平九段(69歳)、張璇八段(53歳)は武侯祠の会場で解説。
図2:聶衛平九段(69歳)、張璇八段(53歳)は武侯祠の会場で解説。
図3:対局場近くの「惜字塔」は清の時代に建てられた。
図3:対局場近くの「惜字塔」は清の時代に建てられた。
図4:武侯祠の一角。
図4:武侯祠の一角。

( 記事/写真:易非 )

棋声人語 [ 2022年1月30日 ]

丁浩九段、柯潔九段に勝ち国手になる

決勝戦現場。
決勝戦現場。

 国手戦は中国が2021年に新しく創立したタイトル戦である。20世紀の1980年代では同じ名称の棋戦もあったが、挑戦手合いのルールを採用するのは初の試みだ。

 コロナの影響で、2021年第1回中国囲碁国手戦の参加者は32名に限られた。10月と12月の各予選はすべて河南省開封市で行われた。開封は昔、「汴梁」と呼ばれ、北宋王朝の首都であった。中国囲碁史上初の棋譜集『忘憂清楽集』が編成された場所でもある。開封は囲碁とは深いゆかりがあるようだ。

 国手戦の優勝賞金は40万元(約720万円)だ。中国の第一人者である柯潔九段(24歳)に期待が集まる。柯九段は宿敵の唐韋星九段(28歳)、謝科九段(21歳)、陶欣然九段(27歳)、囲碁甲級リーグ戦のチームメンバーである范胤八段(24歳)に勝ち、決勝戦入りした。

 今回の国手戦は丁浩九段(21歳)が柯潔九段に挑む注目の戦いとなった。彼は陳耀燁九段(32歳)、柁嘉熹九段(30歳)、檀嘯九段(20歳)、芈昱廷九段(25歳)という4人の世界チャンピオンに勝ち、決勝戦に入った。柁九段に勝利した時点で九段に昇段した。12月12日、丁九段は決勝戦で柯潔九段に完勝し、「丁国手」と呼ばれるようになった。次の第二期国手戦では、玉座に座って挑戦者を待つことになる。

( 記事:易非 / 写真提供:sinaサイト )

棋声人語 [ 2022年1月25日 ]

柯潔九段、CCTV杯で初優勝

決勝戦現場。
決勝戦現場。

 テレビ早碁戦は20世紀後半において中日韓で大いに盛り上がっていた。テレビを通じて、東アジアで囲碁が普及した。テレビの前で生放送の囲碁番組を見ることは、当時の多くのファンにとって小さい頃からの楽しみの一つであった。

 時代が変わり、テレビで囲碁を見る機会が次第に減少した。同時に、テレビ早碁戦もにも影響が及んだ。2020年、三国の早碁戦の優勝者と準優勝者が出場するアジアテレビ早碁戦が中止を宣告した。また2021年、韓国KBS杯は8名の招待制となり規模を縮小した。中国CCTV杯も中国中央テレビの生放送の機会を得られず、持ち時間を農心杯三国囲碁トーナメント戦と同じ1時間に増加しただけだ。

 幸い、中国CCTV杯は地方政府(浙江省平湖市)の支持を得た。平湖市は清の囲碁名手である范西屏と施襄夏が対局した「当湖十局」を記念に、囲碁をテーマにした公園を建設した。2021年のCCTV杯の決勝戦は12月5日にこの公園の楼閣で行われた。

 以前まで早碁とあまり相性が良くなく、一度だけ4強に入ったことのある柯潔九段(24歳)にかつての面影はなかった。柯九段は、江維傑九段(30歳)、謝爾豪九段(23歳)、張涛七段(30歳)、彭立堯八段(29歳)、党毅飛九段(27歳)のトップ棋士5人相手に連勝し、初優勝を果たした。中国CCTV杯の優勝賞金は30万元(約530万円)である。

( 記事:易非 / 写真提供:sinaサイト )

棋声人語 [ 2022年1月21日 ]

崔精九段、宿敵に勝ち呉清源杯で二度優勝

 第4回呉清源杯世界女子囲碁戦の決勝戦が11月30日から12月4日にかけて行われた。3名の中国棋士は中国福建省福州市で、韓国棋士の崔精九段(25歳)は韓国ソウルでネットを通して対戦した。準決勝戦で崔九段は中国の新鋭棋士である方若曦五段(19歳)に完勝した。8強戦の後、方五段は「今は彼女に及ばないが、四ヶ月後はそうとは限らない」と意気盛んに宣言したが、シナリオ通りの結果とはならなかった。

 準決勝戦のもう一局は、前回の呉清源杯を再現した。於之瑩六段(24歳)が後半で王晨星五段(30歳)に逆転し、今局をもって七段へと昇段した。2年連続で決勝戦に勝ち上がった於七段の相手は、後輩の周泓余六段(19歳)から強敵である崔九段に変わった。今対戦は、女流囲碁界の天下を争う2人の女王が初めて対戦する三番勝負ということもあり、瞬く間に注目を浴びた。

 しかし、決勝戦の流れも前大会同様、於七段を苦しませるものとなった。1局目は崔九段の攻撃を逆手にとった於七段の勝ちとなり、優勝まであと一歩となった。しかし2局目、3局目ともに石が複雑に絡み合う中盤で、崔九段の猛攻に耐えられず潰れてしまった。於七段は、再び優勝とすれ違うこととなった。

 呉清源杯の優勝賞金は50万元、準優勝は20万元(約890万円、350万円)である。近年では最も賞金の高い女流棋戦だ。2021年の囲碁界では、Senko杯、呉清源杯の二つの女流棋戦が行われたが、於七段が一冠、崔九段が一冠となった。この2人が争覇する局面はまだまだ続くだろう。

図1:準決勝戦では3名の中国棋士がいたが、結局優勝できるのはたったの1人だ。
図1:準決勝戦では3名の中国棋士がいたが、結局優勝できるのはたったの1人だ。
図2:王晨星五段の夫である劉星七段(37歳)と4歳の息子も現場に来ていた。彼女の対局棋譜を並べている。
図2:王晨星五段の夫である劉星七段(37歳)と4歳の息子も現場に来ていた。彼女の対局棋譜を並べている。
図3:決勝戦現場。
図3:決勝戦現場。
図4:決勝戦会場である呉清源囲碁会館。
図4:決勝戦会場である呉清源囲碁会館。

( 記事/写真:易非 )

棋声人語 [ 2022年1月18日 ]

新初段争覇戦、2年ぶりに開催

 曹大元九段(59歳)が創立した元十九杯中国囲碁新初段争覇戦は、2019年に北京で第1回が行われた。その後、2020年のコロナ禍で一時中止になったが、2021年に再開した。10月20日から24日にかけて、この2年間で新たに初段になった棋士たちを集め、上海で第2回を開催した。参加者は63名に達した。

 試合はトーナメント戦で、2020年入段グループと、2021年入段グループの2グループに分けられた。そして、2グループの優勝者が総決勝戦で戦う。2020年に入段した棋士たちは、やはり1年間鍛えてきたせいか、実力の差がうかがえる。総決勝戦では、2020年グループの優勝者である張柏清二段(17歳)が2021年グループの優勝者である韓瑾睿初段(23歳)を打ち破った。

 2020年に入段した棋士の中で、葉長欣二段(14歳)、許一笛初段(14歳)、肖澤彬初段(15歳)はすでに2021年の中国囲碁甲級リーグ戦に参加していたが、誰も優勝していない。女流棋士の中で最も成績が良いのは、厳惜驀初段(14歳)だ。彼女は2020年グループでベスト8に入った。

 ちなみに、「元十九」の「元」は創立者曹大元九段を指す。また、「十九」は19路盤をさす。今回の優勝賞金は7万元、準優勝は3万元である(約125万円、53万円)。

図1:対局現場。
図1:対局現場。
図2:中国最年少プロ棋士、陳家瑞初段(11歳)。
図2:中国最年少プロ棋士、陳家瑞初段(11歳)。
図3:2021年グループの優勝者、韓瑾睿初段。
図3:2021年グループの優勝者、韓瑾睿初段。
図4:2020年グループ優勝、総合優勝張柏清二段。
図4:2020年グループ優勝、総合優勝張柏清二段。

( 記事/写真:易非 )

棋声人語 [ 2022年1月5日 ]

聶衛平杯、日本チームが大活躍

中国チームの記念写真:左から屠暁宇六段(18歳)、古力九段、聶衛平九段。右二常昊九段、右一張璇八段(53歳)。
中国チームの記念写真:左から屠暁宇六段(18歳)、古力九段、聶衛平九段。右二常昊九段、右一張璇八段(53歳)。

 聶衛平杯は、四川省囲碁協会が聶衛平九段(69歳)への敬意を表すために開催した棋戦である。2019年の第1回は、8名の棋士による招待棋戦だった。棋戦冠名者の聶九段は武宮正樹九段(70歳)、劉昌赫九段(55歳)に連勝したが、決勝戦で小林光一九段(69歳)に敗れた。第2回は、三国からそれぞれ四人が参戦する団体戦となった。聶九段は門下の常昊九段(45歳)、古力九段(38歳)と少女棋士の呉依銘を率いて出場したが、無念ながらまたもや準優勝となった。優勝チームは曹薰鉉九段(68歳)、李昌鎬九段(46歳)、尹畯相九段(34歳)、鄭有珍初段(15歳)からなっている韓国チームだ。

 2021年の第3回聶衛平杯は10月30日から11月1日にかけてネットで行われた。中国棋士は、四川省成都市で対局をしていた。今棋戦も団体戦の形式を採用したが、聶九段、常九段、古九段に加えて、女子元老、男子新鋭と新たに二名増やし、5名対抗戦とした。

 三回戦の戦いを経て、結果から判断する限り、ルールの変更は日本チームにとって最も有利となった。新たに出場した青木喜久代八段(53歳)と福岡航太朗二段(15歳)は、4局全勝し、武宮九段は宿敵の聶九段と曹九段に連勝した。そして、常昊九段を負かしたことのある山下敬吾九段(43歳)もチームに入っていた。長い間国際棋戦で日の目を見なかった日本チームは、ついに4:1で中国チーム、韓国チームに勝ち、大活躍した。

 韓国は2位、中国は3位だ。それぞれの賞金は45万元、25万元、20万元(約800万円、450万円、350万円)である。

( 記事:易非 / 写真提供:sinaサイト )

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