日本囲碁ニュース (本因坊戦)
日本の囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。
日本で行われている囲碁のイベントや棋戦情報を皆様にお伝えします。
囲碁ニュース [ 2026年7月7日 ]
史上最年少本因坊誕生
第81期本因坊戦の挑戦手合五番勝負(毎日新聞社主催)の第五局が、7月1日、山梨県甲府市の「常盤ホテル」にて打たれ、挑戦者の福岡航太朗七段が一力遼本因坊に白番中押し勝ちを収め本因坊位を奪取した。20歳6カ月での獲得は、石田秀芳二十四世本因坊の持つ記録を55年ぶりに抜く最年少記録となる。20歳を迎えたとき、福岡は「10代で七大タイトルの挑戦者になるイメージだった」と語ったことがある。そのイメージからは1年遅れたものの挑戦者の座をつかみ、初挑戦初戴冠というイメージを超える結果につなげた。福岡は「開幕前は1勝もできずに終わったらどうしようという気持ちがあったのですが、第1局を伸び伸び打てたことで、そういう緊張感が消えたのがよかった」とシリーズを振り返る。その言葉どおり、最終局も堂々たる打ち回しで一力を追い詰めていった。敗れた一力は、今年に入り棋聖位に次いでの失冠により三冠に後退。七大タイトルを芝野、一力、井山と福岡の四名で分け合う戦国時代となった。福岡は「今回(の勝利)は、勢いもあったと思うので、これからの一年が自分にとって試される時間だと思っています」と謙虚に語り、さらなる精進を誓った。石田二十四世本因坊は「私が生きているうちに記録を抜いてもらってよかった。抜かれないと心残りなので(笑)。戦国時代が楽しみ」と後輩たちにエールを送った。
囲碁ニュース [ 2026年6月17日 ]
本因坊戦、最終局へ
一力遼本因坊の2勝、挑戦者の福岡航太朗七段の1勝で迎えた第81期本因坊戦の挑戦手合五番勝負(毎日新聞社主催)の第四局が、6月19日、神奈川県箱根町の「ホテル花月園」にて打たれた。互いに模様を張り合うゆっくりした立ち上がりから、まず黒番の福岡が下辺の白模様に臨んだ。「一手一手が難しかった」と一力が振り返る攻防の中、白の攻めがやや甘く、黒が下辺で生きてポイントをあげた。続いて右辺に打ち込んだ黒1子を捨てて上辺を盛り上げたのが好判断。序盤で福岡が優勢を築いた。その後一力は、中央の急場を放置して黒模様の荒らしに向かうが、左辺の白を捕獲され、中央の白も弱く黒勝勢となった。次々と勝負手を繰り出すものの福岡がこれを退け、投了に追い込んだ。「左辺で生きるより、左辺は捨てて荒らし合いに向かうほうが紛れるかなと思ったが、的確に対応されてあまりチャンスはなかったという気がします」と一力。一力が完勝した第三局から一転、福岡が完勝して2勝2敗とした。福岡は「死活の勘違いなどもあったが、全体としては自分らしく打てた」と語り、「まず第五局までくることができてよかったなと思っています。次もあまり硬くならず、自分らしく打てればいいかなと思います」。一力は「少し間隔があきますので、しっかり準備して、もう少し内容のいい碁を打てるようにがんばりたいと思います」とそれぞれ抱負を述べた。一力の四連覇か、福岡新本因坊の誕生か。第五局は、7月1日に、山梨県甲府市の「常盤ホテル」にて打たれる。
囲碁ニュース [ 2026年6月17日 ]
一力、防衛に王手
一力遼本因坊に福岡航太朗七段が挑戦している第81期本因坊戦の挑戦手合五番勝負(毎日新聞社主催)の第三局は、6月3日、愛知県蒲郡市の「銀波荘」にて打たれた。ここまで1勝1敗。シリーズの天王山となる本局は、序盤で優勢を築いた一力が隙を見せぬ打ち回しで寄り切り、ほぼ完勝に近い形で2勝目をあげた。序盤の右辺の競り合いが勝敗を分けたようだ。白番の福岡が下辺の白地を目一杯に広げる選択をしたが、一力に上辺のツケに回られる。一力は「白を薄くしてツケを決行したのは、一つの狙いの進行だった」と振り返り、福岡は「いざ(ツケを)打たれてみると、はっきりダメかなと思った。その前がまずく、もう少し気を配らなければいけなかった」と反省の言葉を口にした。上記の「ツケ」によって、上辺の白が分断され、右上の白が生きる間に、左上の黒地が大きくまとまる。その後、左上で白が生きて黒地を荒らすものの、左辺の黒地も大きくまとまる。一力は「左上の白を全部取りにいくコースも考えたが、実戦の方が形が決まるかなと思った。どれくらいの差かはわかっていませんでしたが、一応左辺の形が決まったときに少し残ると思いました」と勝利を確信した局面を語った。防衛に王手をかけた一力は「とりあえず、勝つことができてよかった。来週は国際戦もありますし、しっかりコンディションを整えて臨みたい」。福岡は「第三局は全体的な流れがまずすぎたので、調整して、次を迎えたい」と巻き返しを誓った。第四局は、6月19日、神奈川県箱根町の「ホテル花月園」にて打たれる。
囲碁ニュース [ 2026年5月14日 ]
福岡、本因坊戦白星発進
一力遼本因坊に、新鋭の福岡航太朗七段が挑む第81期本因坊戦の挑戦手合五番勝負(毎日新聞社主催)の第1局が、5月13日に滋賀県東近江市の「迎賓庵あけくれ」で打たれた。注目の一戦は、福岡の白番中押し勝ちという結果となった。黒番の一力は、三手目に三々という珍しい布石を敷いた。だが、下辺に白の大きな模様が築かれる。一力は下辺に入り生きることに成功したが、左辺の白が厚くなり形勢は白よし。「配石があまりよくなくて、序盤はちょっと遅れた」と振り返った。一力は左辺にも深く入っていき、ここでは見事なシノギを見せ、わずかではあるが逆転。その後は半目を争うヨセ勝負となった。一力が手厚く備えた一手が、敗因となったようだ。「右辺に一手かけたのですが、形勢は苦しくしてしまったかなと思っていました」と一力。難解な右辺の折衝でも最善手を逃し、福岡が確実にポイントを積み上げ第一局を制した。初の番碁で初勝利をあげた福岡は「経験したことのない舞台なので、準備をしてきたつもりだったが、緊張していた。途中、集中力が切れることもあった」と振り返りつつも「少し苦しいと思っていたので、勝ててよかった。次から伸び伸びと打てるのかなという意味でも、よかったなと思います」と喜び、「二局目も落ち着いて自分の碁が打てればと思っているので、一週間、準備ができたらと思います」と抱負を語った。一力は「右辺は、いろいろフリカワリの判断ができていなかった。ヨセのあたりはいろいろ誤算があった。ミスが多かったので、第二局はもう少しいい碁を打てるようにがんばりたいと思います」とコメントを残した。棋聖位を失い、碁聖戦挑戦もかなわず傷心の一力が、気持ちを切り替え巻き返すのか。勢いにのった福岡が白星を重ねていくのか。第2局は、大阪府守口市の「ホテル アゴーラ 大阪守口」にて、5月20日に打たれる。
囲碁ニュース [ 2026年3月31日 ]
福岡、本因坊戦挑戦者に
第81期本因坊戦(毎日新聞社主催)の本戦トーナメント決勝(挑戦者決定戦)が、3月30日に千代田区の日本棋院東京本院で打たれ、福岡航太朗七段が大竹優七段に黒番2目半勝ちし、一力遼本因坊への挑戦を決めた。中盤までは比較的穏やかに進んだ。大竹が左辺の黒模様に踏み込み、局面は一気に険しくなっていった。戦いの中、形勢は二転三転するが、右辺の折衝で抜け出した福岡がそのまま押し切っての勝利となった。福岡は「10代で七大タイトルの挑戦者になることを自分に期待していた」と語ったことがある。20歳の今年、わずか一年遅かったものの、期待に応える結果となった。「入段したときから一つの目標としてきたので、挑戦者になれてよかった」と喜び、「一力本因坊は洪道場の先輩でもあり、昔からお世話になってきた。恩返しではないが成長した姿を見せられたら」と抱負を語った。本因坊戦五番勝負は、5月13日に、滋賀県東近江市の「迎賓庵あけくれ」で開幕する。




