日本囲碁ニュース (本因坊戦)

日本の囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。
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囲碁ニュース [ 2024年5月21日 ]

向井、9年ぶりに挑戦権

 上野愛咲美女流立葵杯への挑戦者を決める「第11期会津中央病院・女流立葵杯」(一般社団法人温知会協賛)の挑戦者決定戦が、5月19日、福島県会津若松市の「今昔亭」で打たれた。前日の準決勝戦は2局ともに白熱の大接戦だった。決定戦には、藤沢里菜女流本因坊に1目半勝ちの牛栄子扇興杯と、上野梨紗女流棋聖を半目差で制した向井千瑛六段の顔合わせとなった。握って向井の黒番。牛は「模様でいくか実利でいくか迷った」という。模様を選択し、黒の実利と対抗する展開となったが、「布石で少しおかしくなった」と牛。向井は右下でポイントをあげ、さらに左辺の白模様に入り、逆に左上の白を攻め主導権を奪った。牛は「ヨセになってからも、中央の黒を消すことも大変で、はっきり悪くなったと思います」、向井は「中央の白を取り、このまま何事もなければ少しいいのかなと思いました」とそれぞれ振り返る。その後、間もなく、牛が投了を告げた。解説の河野臨九段は「向井さんの好局。全体にうまく打たれていた」と評した。9年ぶりに挑戦権を獲得した向井は「形勢は難しかったと思いますが、自分好みの展開にでき、自分らしい碁が打てた」と笑顔で語り、「ここまでこられるとは思っておらず、自分でもビックリしています。正直、上野さんに2勝するイメージは全くないのですが、せっかくのチャンスですし、時間がありますので、体調管理も含めしっかり準備したいです」と抱負を語った。上野との三番勝負は、6月15日から17日に同所で打たれる。

囲碁ニュース [ 2024年5月15日 ]

一力、本因坊戦白星発進

 一力遼本因坊に、余正麒八段が挑戦する第79期本因坊戦挑戦手合五番勝負(毎日新聞社他主催)が開幕した。第1局は、5月14日、東京都台東区・上野の東京国立博物館「九条館」にて打たれ、一力が白番中押し勝ちを収め、初防衛に向け好スタートをきった。「お手本のようなバランスのよい布石」(ユーチューブ解説の鈴木伸二八段)から間もなく、下辺の競り合いが始まり、険しい攻防に発展。一力は「一手一手、打ち方も判断も難しい展開だったかなと思います」と振り返る。戦いは、下辺から中央に発展し、険しさを増していった。昼食休憩後の余の強手を「予想より厳しく、そのあたりはあまり自信がなかった」と一力。ただ、立会の張栩九段は「なかなか黒もはっきりいい図が作りにくかった」とする。余は「(下辺の折衝から)悲観していた。地合いで厳しいかなと思っていたのでやっていったのですが、やはりちょっと無理でした」と苦笑し、「白の大石を取りにいかなければいけない形勢になってしまった。その時点でよくなかったと思う」と振り返った。余の猛攻に対し、一力が、逆に左辺の黒を取ってしのぎ、勝敗が決した。一力は「2局目以降も毎週続いていきますので、また気持ちを引き締めて頑張りたい」、余は「2局目はもうすぐ来週なので、体調を整えて全力で頑張りたい」と、それぞれ意気込みを語った。第2局は、5月23日、長野県高山村の「藤井荘」にて打たれる。

囲碁ニュース [ 2024年4月23日 ]

余、本因坊戦挑戦者に

 一力遼本因坊への挑戦権をかけた一戦――第79期本因坊戦トーナメントの挑戦者決定戦が、4月18日に千代田区の日本棋院東京本院で打たれ、余正麒八段が芝野虎丸名人に白番中押し勝ちを収めた。余は本因坊戦の挑戦者になるのは初めて。また、本因坊戦で関西棋院所属の棋士が挑戦者になるのは62期ぶりとなる。本局は、序盤に右辺で余が鋭い手からポイントをあげ、終始白が優勢のまま進んだ。芝野は「右辺の折衝ではっきり形勢を損ねてしまったかなと。いろいろ問題はありましたが、基本的にはやはり最初の分かれがまずかったかなと思います」と振り返る。余は「ずっと形勢は分からなかったです。(勝勢を意識したのは? の質問に)本当に最後の最後に黒5子を取れた時点で、地合いでいけるかなと」と謙虚に語ったが、ほぼ完勝の内容だった。本局まで両者の対戦成績は、余から見て4勝16敗と大きく負け越しており、余は「元々僕より強く、上なので、毎回挑戦する気持ちで打ってました」。だが、本局を含め直近は3連勝としている。タイトルには縁がないものの、実力はトップと並んでいると言ってよいだろう。タイトル戦については「とりあえず、挑戦者になれてうれしいです。一力さんは強敵ですが、自分なりに精一杯やっていきたいと思います」と抱負を語った。五番勝負は、5月14日に、東京都台東区の「東京国立博物館」にて開幕する。

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