日本囲碁ニュース
日本の囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。
日本で行われている囲碁のイベントや棋戦情報を皆様にお伝えします。
囲碁ニュース [ 2026年1月20日 ]
姉妹対決は姉が先勝
上野梨紗女流棋聖に、上野愛咲美女流立葵杯が挑戦する第29期女流棋聖戦(株式会社NTTドコモ協賛)の挑戦手合三番勝負第1局が、1月15日、神奈川県平塚市の「ホテルサンライフガーデン」にて打たれた。これに先立ち1月5日に日本棋院東京本院で行われた「打ち初め式」では、梨紗女流棋聖が「今までで一番気まずい年末年始でした」と話し、会場の笑いを誘ったが、直前には「皆さんに楽しんでもらえるいい碁を打とうね」と姉妹で話し合ったという。結果は、愛咲美女流立葵杯が、黒番中押し勝ちし、タイトル奪還にあと1勝とした。
41年ぶりのタイトル戦姉妹対決となった本局は、黒番の愛咲美女流立葵杯が「目外し」からのシマリという最近では珍しい布石を敷いてスタートした。「妹用に準備した布石。序盤を未知な形できたのがよかったです」と語る。その後、左上の黒を放置して左辺に打ち込んでから、読みと判断が難しい戦いの碁に突入し、互角の形勢が続いた。下辺で地を先行した白の一手がやや疑問だったようだ。左辺に連打され、強弱関係が黒に大きく傾き、形勢も黒に傾いた。以降も梨紗女流棋聖の猛追に的確に対処して、白を投了に追い込んだ。愛咲美女流立葵杯は「自分らしく打てました。妹は敗戦のあと成長するので、油断しないようにします」、と語り、梨紗女流棋聖は「意外な手を連発されて、それがいい手でした。(姉との対局は)打ってみたら意外と気にならなかった。次は三番勝負を盛り上げるためにも勝ちたい」と抱負を語った。第2局は、1月22日に、東京都千代田区の「竜星スタジオ」にて打たれる。
囲碁ニュース [ 2026年1月15日 ]
詰碁王決定戦2025
12月27日、東京と大阪で詰碁王決定戦2025が開催された。これまで詰将棋選手権は毎年開催され、将棋の藤井聡太六冠が5連覇するなどしていたが、詰碁に関してはそういった大会はこれまでなかった。詰将棋選手権があるのなら詰碁の大会もあってもいいのでは、という三島響二段を中心とする関西の若手棋士の想いにより、実現することになった。
実行委員長は吉原由香里六段、実行委員を林漢傑八段、三島響二段。クラスがプロアマ問わず参加できるトップクラスと小学生の部の2つにわかれて行われた。小学生の部は若手棋士たちが1問ずつ出題している。トップクラスは河野臨九段が大半を出題し、韓国から申眞諝九段や金志錫九段といった豪華メンバーも出題。
参加棋士は芝野虎丸十段や上野愛咲美女流二冠などトップ棋士を含め多くのプロが参加。腕に覚えのあるアマ達がどこまでできるのかも注目の1つ。トップクラス82人(プロ43人、アマ39人)、小学生以下の部31人の参加があった。院生も参加ができ、プロ、アマ、院生が同じ舞台で参加している。トップクラスには小学4年の院生から、70代のベテランアマ強豪まで参加。
詰碁の問題用紙が配られると、「懐かしい」「学校みたい」との声がもれた。詰碁に関しては実戦とはまた違い、マニアと呼ばれる方たちがアマチュアには多い。もしかしたらプロより高成績をおさめるアマチュアがたくさんいるのではという意見もあったが、結果は50点以上の上位はプロ達が独占。優勝は70点で芝野虎丸十段と上野愛咲美女流二冠。順当な結果となった。
囲碁ニュース [ 2026年1月9日 ]
名人リーグ、芝野が福岡を制す
あけましておめでとうございます。昨年は、一力遼棋聖が棋聖、名人、天元、本因坊を防衛し、王座を奪取して史上3人目の五冠を達成した。一力が一強時代を築いていくのか、あるいは、新たな波が訪れるのか――新年1月は、棋聖戦七番勝負がハワイにて開幕、一力の世界戦優勝をかけたLG杯決勝三番勝負開幕、上野梨紗女流棋聖に上野愛咲美女流立葵杯が挑戦する姉妹対決、テイケイ杯俊英戦の5名によるプレーオフなど、注目対局が目白押しとなる。
1月8日、やはり注目の名人リーグ戦の2節、芝野虎丸十段と福岡航太朗七段の一戦が、日本棋院東京本院にて打たれた。芝野は昨年、74局の最多対局と最多勝利(52勝)に輝いている。1節は手空きだった芝野にとっては初陣。福岡は桑原樹七段との10代対決(史上初)を制し白星発進している。優勝争いに大きく関わることが予想される本局は、期待に違わぬ大熱戦となった。序盤は四隅で定石が打たれ、両者手堅い印象だったが、AIの勝率は白番の福岡に傾き、芝野も「ずっと苦しく、やられたと思っていた」と振り返る。芝野は中央の白の大石の攻めに向かう。福岡は中央を放置し、シノギ勝負にもっていき、しのぎ切る。AIの勝率も大きく白に傾いていた。だが、解説の鶴山淳志八段によると「AIの数字は、この後を白が完璧に打った場合」。その「完璧」な手順は、人間的には理解不可能というほどの難解さなので、「そもそもAIの数字ほど白が優勢だったとは言えなかった、ということですね」。その言葉どおり、芝野の好手に続く福岡の一手で形勢は逆転。抜き去った芝野が、1目半勝ちを収めた。局後の芝野は、「いい結果が出てよかった。いい内容の碁だったと思う」と穏やかな笑顔で語った。




