中国囲碁ニュース

中国の著名な棋戦情報をお伝えします。
中国からの囲碁ニュースを皆様にお伝えします。

棋声人語 [ 2024年2月21日 ]

聶衛平杯 世代を超えた出会い

 四川省成都市で開催された「聶衛平杯中日韓囲碁マスターズ」は、2019年に始まって以来、毎年競技形式が変わっている。第1回は50歳以上の8名のベテラン棋士による個人戦で、小林光一九段(71歳)が聶衛平九段(71歳)を破り優勝した。第2回と第3回はいずれも団体戦で、各国の年齢層の異なる棋士が対戦し、韓国と日本が相次いでトロフィーを獲得した。第4回はまた一転して、16名の20歳以下の若手棋士による個人戦となり、屠暁宇八段(20歳)が王星昊九段(19歳)を破って優勝した。

 2023年10月14日、15日、第5回聶衛平杯は再び調整が加えられ、若手組(20歳以下)8名と、達人組(40歳以上)8名がそれぞれ3回戦のトーナメントを行い、両組の1位が決勝で対戦し、「伝承」の意味が際立っている。以前の個人優勝経験者、小林九段と屠八段はワイルドカードで出場した。達人組で久しぶりに姿を見せた孔杰九段(41歳)は、王立誠九段(65歳)、李昌鎬九段(48歳)、そして古力九段(40歳)に連勝した。若手組では、王星昊九段が韓国の新星文敏鐘六段(20歳)、日本期待の新鋭福岡航太郎四段(18歳)と酒井佑規四段(19歳)を打ち負かした。

 決勝戦では、孔九段が深い技量でリードを奪い、一時はベテランの復活を期待させたが、後半は若手が主導権を握り、最終的には王九段が笑顔で優勝を飾った。ちなみに、第5回聶衛平杯の優勝賞金は25万元、準優勝賞金は10万元(約500万、200万円)である。

図1:小林光一九段と李昌鎬九段、あの頃の熱戦を彷彿とさせる「時代の王者」二人が初戦で対戦。
図1:小林光一九段と李昌鎬九段、あの頃の熱戦を彷彿とさせる「時代の王者」二人が初戦で対戦。
図2:「世界一の攻撃手」と称された劉昌赫九段(57歳)が大きな優勢の中で錯覚が生じ、「神豚」羅洗河九段(46歳)に敗れた。羅九段は組の準決勝で古力九段に敗れた。
図2:「世界一の攻撃手」と称された劉昌赫九段(57歳)が大きな優勢の中で錯覚が生じ、「神豚」羅洗河九段(46歳)に敗れた。羅九段は組の準決勝で古力九段に敗れた。
 
図3:古力九段と孔杰九段が達人組の決勝で対戦。まるで20年前に戻ったかのようだ。
図3:古力九段と孔杰九段が達人組の決勝で対戦。まるで20年前に戻ったかのようだ。
図4:世代を超えた決勝進出者。
図4:世代を超えた決勝進出者。
 
図5:日本の伝説的なベテラン棋士、小林光一九段、王立诚九段、小林觉九段(64歳)と常昊九段(47歳)が一緒に検討を行い、日本棋院理事長と中国囲碁協会主席の貴重な対談が実現した。
図5:日本の伝説的なベテラン棋士、小林光一九段、王立诚九段、小林觉九段(64歳)と常昊九段(47歳)が一緒に検討を行い、日本棋院理事長と中国囲碁協会主席の貴重な対談が実現した。
図6:大会は成都の杜甫草堂で行われた。聶衛平九段、張璇八段(55歳)は幽玄で美しい環境の草堂で現地の囲碁ファンに向けて決勝戦を大盤解説している。
図6:大会は成都の杜甫草堂で行われた。聶衛平九段、張璇八段(55歳)は幽玄で美しい環境の草堂で現地の囲碁ファンに向けて決勝戦を大盤解説している。
 

( 記事/写真:易非 )

棋声人語 [ 2024年2月15日 ]

楊鼎新九段が阿含・桐山杯で戴冠

 1999年に創設され、21年連続で北京にて開かれてきた伝統ある「阿漢通山杯中国大会」は、新型コロナウイルスの流行で中断を余儀なくされた。2020年には1年間中断、2021年には四川省成都市に場所を移して100人規模の大会が開催され、2022年にはオンラインでの大会に縮小せざるを得なくなったが、囲碁の分野で中国と日本をつなぐこの大会の伝統を引き継ぐべく、2023年6月6日と7日の両日、128名の棋士が杭州棋院に集まり開催された。

 8人の予選通過者が決まった後、7月5日、6日、7日に北京中国囲棋協会の対局室で戦いが繰り広げられた。予選を勝ち抜いた8名の棋士と直接本戦に進出したシード棋士は3回戦の本戦が行われ、同じ1998年生まれの辜梓豪九段と楊鼎新九段が第24回の優勝を争うこととなった。辜九段は過去に2回、阿含・桐山杯で優勝しており、楊九段は初めての決勝進出となる。

 10月18日に北京で行われた決勝戦、楊鼎新九段は秒読み一手30秒の早碁戦で優勢を崩さず、中押し勝ちを収め、2021年から2023年までの期間に4回の準優勝(中国天元戦、倡棋杯、LG杯世界囲碁棋王戦2回)を経て、王座に返り咲いた。その間、楊九段は半年間の出場停止(個人戦)を経験し、ついに曇りのない状態に戻った。

 中国の阿含・桐山杯の優勝と準優勝の賞金はそれぞれ20万元、8万元(約400万円、160万円相当)である。日本の第30回阿含・桐山杯の決勝は新型コロナウイルスの影響を受けて延期され、このため、伝統的な中日対抗戦は2024年上半期まで延期されることになった。

図1:予選で、60歳の芮廼偉九段が28歳の楊一五段と対戦した。芮九段の夫である江鋳久九段(61歳)と、楊五段の妻である高星四段(27歳)は傍で対局を見守った。
図1:予選で、60歳の芮廼偉九段が28歳の楊一五段と対戦した。芮九段の夫である江鋳久九段(61歳)と、楊五段の妻である高星四段(27歳)は傍で対局を見守った。
図2:決勝戦会場。
図2:決勝戦会場。
 

( 記事/写真:易非 )

棋声人語 [ 2024年2月11日 ]

丁浩九段が「国手」を防衛

図1:決勝戦会場。記録係は河南省出身の汪見虹九段(60歳)の娘、汪美成初段(24歳)。
図1:決勝戦会場。記録係は河南省出身の汪見虹九段(60歳)の娘、汪美成初段(24歳)。

 2021年に復活した中国囲碁国手戦、第1回の決勝では、丁浩九段(23歳)が柯潔九段(26歳)に勝利し、初戴冠した。2022年の国手戦は新型コロナウイルスの流行のため1年間中断し、2023年6月に第2回が河南省・開封市で再開された。柯九段は本戦で5連勝し、挑戦権を獲得、再び3歳年下の丁九段と対戦することになった。柯九段は早くから名を馳せ、高い実績を誇ることから、彼と丁九段は異なる世代の棋士と見なされ、今回の決勝は「世代別の頂点対決」という壮大な意味を持つ対局となった。

 10月12日と14日、千年の古都・汴梁城(開封市)で国手戦の決勝三番勝負が行われた。意外なことに、柯潔九段は全力を尽くしたが、丁浩九段の前ではポイントを取ることができず、2局とも混戦の末、丁九段の勝利で終わった。第二局ではコウを巡る戦いが激しく、いくつかの大石が一手間違えば破滅的な結果になる中、柯九段は地を正確に計算できなかったのか、終局まで頑張ったが、15目の大差で敗北した。結果として、丁九段は2勝0敗で「国手」二連覇を達成した。

 中国国手戦の優勝賞金は40万元、準優勝賞金は15万元(約810万円、300万円)である。

( 記事:易非 / 写真提供:sinaサイト )

棋声人語 [ 2024年2月5日 ]

アジア大会、中国女子チームが金メダル獲得

 1年間延期されていた杭州アジア大会の囲碁競技が、9月24日から10月3日まで、錢塘江のほとりでついに開催され、アジアから10チームが3つの金メダルをかけて競いあった。最初に行われた男子個人戦は番狂わせが起こった。中華台北代表の許皓鋐九段(22歳)が2023年の囲碁界で一番のダークホース的存在となり、世界三強である朴廷桓九段(30歳)、申真諝九段(23歳)、柯潔九段(26歳)を連破し、三局とも半目の僅差で勝利を収めた。これにより、中国と韓国が独占してきたパターンを打ち破った。

 男子団体戦では、韓国チームが安定した試合を続け、予選、決勝ともに中国チームを4対1で破り、2010年の広州アジア大会と同じ流れを実現した。日本チームも男子団体と女子団体の両方で銅メダルを獲得し、銅メダル1つだった13年前の成績を上回った。

 中国囲碁界が予想していなかったのは、女子団体戦であった。於之瑩七段(26歳)、李赫五段(31歳)、汪雨博五段(27歳)、吴依銘五段(17歳)で構成されたチームは、予想を超える結果を収めた。李赫五段がチームの大黒柱となり、準決勝、決勝と、日本と韓国でトップクラスの実力を持つ選手、藤沢里菜六段(25歳)、崔精九段(27歳)に勝利し、中国チームは2勝1敗で連勝、ついにアジア大会史上初めての金メダルを母国で身に着けることができた。

図1:表彰式の女子選手の集合写真。
図1:表彰式の女子選手の集合写真。
図2:中国女子チーム。左から於七段、呉五段、李五段、汪五段。
図2:中国女子チーム。左から於七段、呉五段、李五段、汪五段。
 
図3:女流棋士にはほとんど負けない三星杯の準優勝者である崔精九段が、アジア大会の決勝で大石が殺され、李赫五段に惨敗した。
図3:女流棋士にはほとんど負けない三星杯の準優勝者である崔精九段が、アジア大会の決勝で大石が殺され、李赫五段に惨敗した。
図4:男子個人戦の優勝、準優勝、3位が並ぶ。左から銀メダルの柯九段、金メダルの許九段、銅メダルの申九段。
図4:男子個人戦の優勝、準優勝、3位が並ぶ。左から銀メダルの柯九段、金メダルの許九段、銅メダルの申九段。
 

( 記事/写真:易非 )

棋声人語 [ 2024年1月31日 ]

申眞諝九段が応氏杯で韓国の栄光を継続

 2020年9月にインターネットで始まった第9回応氏杯世界囲碁選手権は2021年1月に準決勝が終わり、決勝の対面対局の機会を待ち続けた。中国の謝科九段(23歳)と韓国の申眞諝九段(23歳)は、ようやく2023年8月21日から23日まで、上海で対戦した。第9回大会は丸3年に及ぶ、大会史上最長の期間を記録した。

 3年前の軌跡を振り返ると、申九段は今回の応氏杯で謝爾豪九段(25歳)、範廷鈺九段(27歳)、辜梓豪九段(25歳)、趙晨宇九段(24歳)を次々に突破。謝九段は初戦でヨーロッパのアリ・ジャバリン二段(29歳)を軽々と破り、続いて楊鼎新九段(25歳)、柯潔九段(26歳)との対局でも勝ち星を収め、準決勝では一力遼九段(26歳)に勝利した。しかし、決勝までの間隔が長すぎたため、申九段はその後、春蘭杯、LG杯、三星杯など、数々の世界戦優勝を獲得し、頂点に立った。謝九段は2021年5月の夢百合杯決勝で羋昱廷九段(27歳)に敗れた以降、長期にわたり低迷しているようだった。

 待ちに待った決勝戦では申九段が2局とも中押し勝ちを収め、2-0で優勝した。韓国の王者である曹薫鉉九段(70歳)、徐奉洙九段(70歳)、劉昌赫九段(57歳)、李昌鎬九段(48歳)と崔哲瀚九段(38歳)に続いての優勝で、応氏杯の創設者、応昌期先生(1917-1997)の娘である応柔爾(79歳)と第5回応氏杯優勝者の常昊九段(46歳)の手に、重厚なトロフィーと40万ドル(約6千万円)の豪華な賞金が手渡された。

図1:決勝戦会場。
図1:決勝戦会場。
図2:決勝戦の舞台は、上海市長寧区にある歴史的な建築物「孫科別荘」(1891-1973、孫文の息子)。
図2:決勝戦の舞台は、上海市長寧区にある歴史的な建築物「孫科別荘」(1891-1973、孫文の息子)。
 
図3:申九段が応氏杯のトロフィーを掲げた。
図3:申九段が応氏杯のトロフィーを掲げた。
図4:常昊九段、謝科九段、応柔爾女士、申真諝九段で写真撮影。
図4:常昊九段、謝科九段、応柔爾女士、申真諝九段で写真撮影。
 
図5:名棋士の林海峯九段(81歳)が最後に応氏杯のイベントに出席した。中国囲碁協会の新会長に就任した常昊九段から、敬意を込めて中国棋士たちのサインが入った書画「棋士楷模」が贈られた。
図5:名棋士の林海峯九段(81歳)が最後に応氏杯のイベントに出席した。中国囲碁協会の新会長に就任した常昊九段から、敬意を込めて中国棋士たちのサインが入った書画「棋士楷模」が贈られた。
図6:申真諝九段の中国のファンたちは花束とケーキを持参し、彼の5回目の世界戦優勝を祝福した。
図6:申真諝九段の中国のファンたちは花束とケーキを持参し、彼の5回目の世界戦優勝を祝福した。
 

( 記事/写真:易非 )

棋声人語 [ 2024年1月23日 ]

中国囲碁個人選手権が一年に二度行われる

 中国の囲碁界では、これまで定着していた「体制内三大大会」が、新型コロナウイルスの影響で三年ほど大きな打撃を受けている。団体戦は丙級が2年間も中止され、段位戦も2021年に一度だけ開催され、個人戦は三年間行われていない。中国囲碁協会は2023年7月に「内閣」が交代し、その後、2022年の中国囲碁個人選手権を9月に先行して開催することを決めた。そして11月には2023年の大会も実施され、これが歴史的に初めての「一年に二度の個人戦」となる。

 2022年の中国囲碁個人選手権は、9月6日から16日まで江蘇省無錫市で行われ、男子組は13回戦、女子組は9回戦で、いずれも持ち時間1時間と秒読み30秒3回のルールが採用された。総勢172名のプロ棋士が参加し、10日間で合計980局が対局された。これは2022年の中国囲碁界全体の公式対局数のほぼ半分に近い数字である。この時点ではアジア大会への準備が進んでいたため、アジア大会に出場する4名の女流棋士はオンラインで対局した。

 過酷な対局スケジュールの中、薛冠華六段(22歳)は11勝2敗で男子組の優勝を果たし、彼が所属する河北省囲碁チーム初の全国優勝となった。周泓余七段(21歳)は8勝1敗で、最終戦で於之瑩七段(25歳)に負けたものの、わずかな得点差で初優勝を果たした。

 中国囲碁個人選手権は賞金が設定されていないが、スポーツ選手としての技術職称と結びついており、各省の代表団内の選手の給与や賞金とも関連している。中国囲碁界にとって欠かせない重要な大会である。

図1:対局会場。
図1:対局会場。
図2:男子優勝の薛冠華六段。
図2:男子優勝の薛冠華六段。
 
図3:女子優勝の周泓余七段。
図3:女子優勝の周泓余七段。
図4:今大会最年少出場者である尹成志二段。
図4:今大会最年少出場者である尹成志二段。
 

( 記事/写真:易非 )

棋声人語 [ 2024年1月21日 ]

中国囲碁甲級リーグ、開幕が遅れた

 従来、4月から5月にかけて行われていた中国囲碁甲級リーグは、2023年に華為スマトフォンの賛助が終了し、また、中国囲碁協会の役員交代の影響で開催日程が決まらずにいた。しかし、新しい協会の会長に常昊九段(46歳)が選出されたことで、2023年囲碁甲級リーグは8月18日に浙江省長興県で再開することが決定し、開会式で海南雅居樂不動産会社が新しいスポンサーとして発表され、ついに「緊急事態」が収束した。

 8月18日と19日に浙江省長興県で行われた最初の2回戦の後、アジア競技大会の準備が必要とされたため、ホーム&アウェイのレギュラーシーズンは10月まで再開しかなかった。全体のシーズンスケジュールは、2024年3月までにすべて終了する予定である。

各チームメンバー

チーム名 メンバー 外国人助っ人 コーチ
蘇泊爾杭州 周睿羊九段(32)、連笑九段(29)、李欽誠九段(23)、謝科九段(23)、汪濤六段(33) 申真諝九段(23) 汪濤六段
江蘇 羋昱廷九段(27)、黄雲嵩九段(26)、趙晨宇九段(24)、陳賢八段(26)、李思璇三段(17) 無し 丁波五段(53)、羋昱廷九段
深圳龍華 羅洗河九段(44)、時越九段(32)、陶欣然九段(29)、柯潔九段(26)、陳昱森六段(24) 朴廷桓九段(30) 羅洗河九段
浙江 檀嘯九段(30)、許嘉陽九段(23)、張濤八段(32)、童夢成八段(27)、藍天四段(33) 井山裕太九段(34) 藍天四段
成都 黨毅飛九段(29)、謝爾豪九段(24)、廖元赫九段(22)、屠曉宇八段(19)、馬逸超六段(25) 無し 宋雪林九段(61)、李亮五段(51)
重慶 李軒豪九段(28)、楊鼎新九段(24)、李翔宇六段(25)、何語涵六段(23)、呂立言五段(22) 元晟溱九段(38) 古力九段(40)、廖行文七段(28)
衢州 柁嘉熹九段(32)、蔣其潤八段(22)、陳玉儂七段(25)、丁世雄五段(25)、趙甫軒初段(20) 金志錫九段(34) 許頓二段(42)
深圳聶衛平道場 辜梓豪九段(25)、楊楷文九段(26)、彭立堯八段(31)、孫騰宇七段(30)、戎毅七段(28)、李康六段(36) 無し 李康六段
上海建橋學院 李維清九段(23)、胡耀宇八段(41)、王星昊八段(19)、韓一洲八段(26)、鄥光亞七段(33)、王楚軒初段(16) 無し 劉世振七段(46)
日照 江維杰九段(31)、范廷钰九段(27)、伊凌濤八段(23)、楊宗煜二段(23)、周子弈初段(15) 申旻埈九段(24) 曹大元九段(61)
天津 唐韋星九段(30)、王世一七段(22)、王澤錦六段(24)、李昊潼四段(19) 李昌錫九段(27) 唐韋星九段
北京 范胤八段(25)、劉宇航六段(22)、陳豪鑫六段(19)、柳琪峰五段(24)、胡子豪四段(16) 金明訓九段(26) 聶衛平九段(71)
龍元明城杭州 丁浩九段(23)、夏晨琨七段(28)、郭聞潮五段(34)、金禹丞四段(19)、葉長欣三段(16) 卞相壹九段(26) 郭聞潮五段
拉薩 陳梓健七段(23)、張強六段(31)、陳浩六段(29)、沈沛然六段(21)、毛睿龍五段(33) 姜東潤九段(34歳) 陳盈初段(40歳)
上海清一 喬智健六段(28歳)、黃明宇五段(21歳)、陳一純四段(21歳)、李澤鋭四段(18歳)、王春暉三段(18歳) 芝野虎丸九段(23歳) 劉軼一二段(49歳)
山西 古靈益七段(32歳)、黃昕六段(26歳)、陳正勲六段(24歳)、張紫良六段(23歳)、黃靜遠五段(23歳) 朴健昊六段(25歳) 李亞春七段(61歳)、李魁(42歳)
図1:対局会場
図1:対局会場
図2:開幕式当日は偶然にも、聶衛平九段の71歳の誕生日だった。主催者は特別なバースデーケーキでお祝いを贈った。
図2:開幕式当日は偶然にも、聶衛平九段の71歳の誕生日だった。主催者は特別なバースデーケーキでお祝いを贈った。
 
図3:金志錫九段が柯潔九段に勝利した後、彼はライブスタジオに招待され、中国の視聴者と交流した。
図3: 金志錫九段が柯潔九段に勝利した後、彼はライブスタジオに招待され、中国の視聴者と交流した。
図4:「二人の謝さん」対決。
図4:「二人の謝さん」対決。
 

( 記事/写真:易非 )

棋声人語 [ 2024年1月5日 ]

於之瑩七段 女流名人に戴冠

 王中王戦、囲碁甲級リーグ、應氏杯が江南で順調に進行していた8月中旬。32名の中国のトップ女流棋士が内モンゴルの大草原へ北上した。鄂爾多斯市のエジンホロ旗で、第3回中国女流名人戦が行われた。男子棋士は杏花煙雨の中に身を置き、女流棋士は西北の砂漠に戦いに向かうという、囲碁の世界に独特のコントラストを形成した。

 中国女子囲碁名人戦は30年以上にわたりさまざまな地域で開催され、北京、陝西西安、海南海口、山東濟南、江蘇姜堰などがこの大会を受け持ったことがある。近年だと一貫して中国囲碁名人戦を主催してきた『人民日報』が大旗を受け継ぎ、2018年から2020年まで2回開催された。大会数はゼロから数え直され、中国女子囲碁棋戦の初挑戦制度を創設した。2023年の第3回女子名人戦は鄂爾多斯市が引き継ぎ、8月3日に杭州で予選が行われ、16名が選出された後、上位32名の本戦が8月13日から22日までの間、熱戦を繰り広げた。

 四月に女流国手に輝いた中国女流囲碁のトップ、於之瑩七段(25歳)が絶頂期を迎えた。女流名人戦では、曽楚典初段(16歳)、高星四段(27歳)、方若曦五段(21歳)、李小渓四段(18歳)を破り、挑戦者決定戦で先輩の唐奕四段に逆転勝利し、挑戦シリーズでは先に1敗を喫したものの、2対1で前回優勝した周泓余七段を破り、中国囲碁界で初めての女流国手、女流名人の二冠となった。

 中国女子名人戦の優勝賞金は25万元、準優勝賞金は10万元(約500万円、200万円日本円)である。

図1:本戦会場。
図1:本戦会場。
図2:唐奕四段は、趙奕斐五段(23歳)や陸敏全六段(24歳)など後輩たちを連破し、決勝まであと一歩のところまで進んだ。
図2:唐奕四段は、趙奕斐五段(23歳)や陸敏全六段(24歳)など後輩たちを連破し、決勝まであと一歩のところまで進んだ。
 
図3:蒙古族の民族衣装を身に着けた決勝戦の会場。
図3: 蒙古族の民族衣装を身に着けた決勝戦の会場。
図4:於女流名人。
図4:於女流名人。
 

( 記事:易非 / 写真提供:sinaサイト )

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