10日で勉強!囲碁ノート

2日目…地を広げる - [3]初めの10手

囲碁は自分の陣地を広げて、相手よりたくさん作った方が勝ちになるゲームです。自分の陣地を「地(じ)」と言って、碁盤の上の19×19路の線の交差点の一つ一つを、何目の地と数えます。この自分の地を互いに増やし合うのと同時に、相手の地を減らしていきます。自分の地を10目増やすのと、相手の地を10目減らすのは同じ価値があるからです。そこで、さまざまな争いが起こり、複雑なゲーム性が生まれるのです。少しずつ、ゲームのコツを覚えていきましょう。

●2日目…地を広げる


[3]初めの10手

囲碁を覚えたてのころは、どこに打ったらいいのか迷うかもしれません。だいたいの方向を決めて、盤上に自分の陣を張るようなイメージを持つようにしましょう。
9図 黒1から黒3と、右の方に黒の陣を張る感覚で打っています。白2から4で左上の方角が白の陣でしょう。黒9まで広げて、右側の矢印の方向に黒地が広がってきました。白10まで、白も左の矢印の方向に白地ができます。こんなふうに、お互いの陣地を荒らさずに、のんびり打てれば平和ですね。

9図

10図 黒1から黒11まで、下の方向に黒地ができます。白2から白10まで、上の方向には白地ができました。けれど、比較をしてください。どう見ても、黒の方が大きく見えませんか。どこまでが黒地なのか、はっきり数える必要はありません。パッと見ただけで黒地が多いと感じていただければいいのです。こうなる前に、白はなんとかしなければなりません。そこでいろいろな工夫が必要になってくるのです。

10図

11図 黒1、黒3、黒5の三手で、下の方に黒の大きな陣地ができそうです。白2、白4で右上に白地もできましたが、このまま白6と上の方だけ打っていたのでは、黒の大きな地と比較になりません。ですから、白6では他の作戦が必要です。

11図


【応用】12図 白1と黒の中に飛び込んで行くのもいいでしょう。黒2と左上を打たれても、白3から白5と黒の中に白地を作ってしまいます。このように、相手の陣地に飛び込んで行くのも立派な作戦です。実戦では、石が込み入って、複雑な形になることが多いのです。

12図



●2日目…地を広げる


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