アメリカ囲碁ニュース

アメリカの囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。

囲碁ニュース [ 2020年12月23日 ]

「ヤング・ライオンズ大会」、オンラインで開催

同率優勝した二人。左がガオ4d、右がリー4d。

米国で若者への囲碁の普及を目指すAmerican Go Honor Society(AGHS)が主催する「ヤング・ライオンズ大会」が11月22-29日にかけてオンラインで開かれた。18歳以下のプレーヤー140人が参加、11のカテゴリーに分かれて対局した。

最強のオープン・ディビジョンにおいては、ジーシュアン・ガオ4d、ティアンイー・リー4dの二人が同率で優勝を果たした。

American Go E-Journalより

囲碁ニュース [ 2020年12月15日 ]

バージニア・オープン大会、オンラインで開催

12月5-6日にかけての週末に、第9回となるバージニア・オープン大会がオンラインで開催された。30Kから8Dに至るまで80人が6カテゴリーに分かれて参加する大規模な大会となった。トップカテゴリーである「エリート」部門では、ニンハン・ドゥアン6dが優勝した。組織者の一人デヴィン・フレーズさんは「多くの子供も参加できたのが素晴らしかった。また参加者の人が沢山写真を送ってくれたが、コーヒー、猫がいっぱいで、また思ったよりも2つのモニターを使っている人が多かったのが驚きだった」と語った。

(本記事作成にあたっては、BadukNewsを運営するデヴィン・フレーズさんの許可を得た)

トーマス・シアン氏、日本外務大臣表彰を受賞

中央がシアン氏。右は重野由紀プロ。

米国囲碁協会副会長のトーマス・シアン氏が2020年度外務大臣表彰を受賞した。「アメリカ合衆国における日本文化の普及」が評価された。

シアン氏は米国囲碁協会に加え、国際囲碁連盟においても2008年以来副会長を務め、ワールド・マインドスポーツ・ゲームズなどの国際大会の組織や、北米岩本基金の創設などに貢献。今回の表彰に当たっては、日本棋院の推薦を受けていた。シアン氏は、「受賞は大変光栄です。囲碁が日本から西洋に約1世紀前にもたらされて以来、囲碁の文化は世界文明を豊かにしてきました。また近年、囲碁をはじめとするマインドスポーツが、若者だけでなく、高齢者の認知能力にとっても有益だということがわかっています。囲碁普及は、単に素晴らしい娯楽を広める、という以上の意味を今や帯びているのです。囲碁の発展の中で、私が貢献できた部分は、囲碁の国際組織の間の協力を深めること、そして囲碁をマインドスポーツの一部である、と認識させたことだと思います。その成功には、友人と、日本棋院の方々の協力がありました。深く感謝したいと思います」とコメントした。

American Go E-Journalより

囲碁ニュース [ 2020年10月1日 ]

ラテンアメリカ囲碁コングレス、オンラインで開催へ

ラテンアメリカ・バーチャル・コングレスのロゴ。

ラテンアメリカ囲碁コングレスが10月3-11日にかけて開催される。イベロアメリカ選手権をはじめとして、ペア碁大会、青少年大会など全部で6大会を実施する。このほか、欧州囲碁協会(EGF)のマテウシュ・スルマ2pによるワークショップ、アルゼンチンの強豪フェルナンド・アギラール7dによるマスタークラスなども開かれる。国籍に関係なく参加できる。コングレスのサイトはこちら(http://fedibergo.org/)。

American Go E-Journalより

囲碁ニュース [ 2020年8月5日 ]

米国囲碁財団の選ぶ「ティーチャー・オブ・ザ・イヤー」にフランク・ルオ氏

ルオ氏。本因坊秀哉対呉清源の名局をデザインした
Tシャツを着た娘さんのアリスさんと。

米国囲碁財団が囲碁の指導に貢献した人に贈る「ティーチャー・オブ・ザ・イヤー」賞の今年の受賞者が、フランク・ルオ氏に決まった。ルオ氏はオハイオ州メーソンを中心に2007年から囲碁を指導。定例会の他にも、図書館での特別な集会や囲碁・ピザパーティや毎年の大会などのイベントを開いてきた。
「ほかの多くの指導者同様、当初は囲碁を通じて自分の子供達とつながりたい、という思いで囲碁を教え始めたが、時間と共に、この素晴らしいゲームを地元のほかの家族達と分かち合うために教えるようになった」と語る。今年に入って新型コロナウイルス禍のために活動に支障をきたしたが、オンラインのツールを使い、子どもたちへの講義・対局セッションを週に複数回行っているという。
なお、同賞の賞品は通常米国囲碁コングレスへの招待だが、今年は開かれないため、ルオ氏は来年のコングレスに招待される。

米国囲碁協会発祥の地、新型コロナウイルス禍で閉鎖に

米国囲碁協会発祥の地であるバー「チャムリーズ」が新型コロナウイルス禍のために閉鎖に追い込まれた。「チャムリーズ」はスピークイージー(禁酒法時代のバー)で、この場所で1935年、ドイツ系移民のエドワード・ラスカーなどが中心になって米国囲碁協会を創設した。こちら(https://nypost.com/2020/07/27/west-village-institution-chumleys-is-closing-its-doors/)で囲碁クラブがあった当時の写真を閲覧できる。

E囲碁コングレス、登録人数900人を超える大盛況に

新型コロナウイルス禍のために来年に延期となった米国囲碁コングレスの代わりとして企画されたオンラインでの「E囲碁コングレス」への登録が7月29日に締め切られた。登録者は、なんと世界52カ国から941人に達している。E囲碁コングレスは8月1-9日にかけて開催される。

E囲碁コングレスのロゴ。

American Go E-Journalより

囲碁ニュース [ 2020年7月13日 ]

米国「E囲碁コングレス」が8月に開催

米国囲碁連盟(AGA)は、新型コロナ禍を背景に中止された囲碁コングレスに代わるイベントとして、8月1-9日にかけてオンラインの「E囲碁コングレス」を実施する。オープン大会、パンダネット主催のシティリーグ決勝、早碁大会、ペア碁大会、二桁級向けの大会といった大会に加え、プロによるイベントなども実施される。AGAのコングレス調整役を務めるリザ・スコットさんは、「E囲碁コングレスが、来年のコングレスを熱心に待ち望んでいる皆さんに囲碁を打つチャンスを提供しつつ、囲碁仲間との再会、そして新しい囲碁仲間との出会いをももたらすことを望んでいます」と語った。

ラテンアメリカ囲碁コングレス、中止に

今年10月にアルゼンチンの首都ブエノスアイレスにおいて開催が予定されていた、第4回ラテンアメリカ囲碁コングレスの中止が発表された。新型コロナ禍が理由。ブエノスアイレスは来年10月に改めて同大会を開催する予定。また今年に関しては、10月にラテンアメリカを対象としたオンライン大会を計画し始めたところという。

American Go E-Journalより

囲碁ニュース [ 2020年4月22日 ]

米国囲碁コングレスが中止に

米国囲碁協会(AGA)は、新型コロナウイルスの感染拡大に鑑み、今年の囲碁コングレスの開催中止を決定した。囲碁コングレスはコロラド州エステスパークでの開催が予定されていたが、2021年に延期される。
AGAは同時に、5月末までの対面式でのクラブ例会、大会の中止を勧告。ただし、夏のイベントについては勧告を控えた。

中国と米国のチームインターネット対抗戦が開催

第1戦に勝利したイエン8d。

中国と米国の間のチームインターネット対抗戦が開催中。各チームは6人から構成されており、4月14日に行われた第1戦では米国のアルバート・イエン8dが中国のレン・クー6dに勝利した。米国チームはこのほか、アーロン・イエ7d、アラン・フアン6d、アンディ・リウ1p、オードレー・ワン6d、ケリン・ペルリン6dからなる。中国は、世界ペア碁選手権でもおなじみの魏笑林7dや、胡煜清7dなどの強豪を揃える。
この種の対抗戦は欧州と中国の間でも開かれている。

American Go E-Journalより

囲碁ニュース [ 2020年4月3日 ]

1977年ノーベル物理学賞のフィリップ・アンダーソン氏が亡くなる

写真:Wikipediaより

1977年にノーベル物理学賞を受賞したアメリカの物理学者、フィリップ・アンダーソン氏が3月29日、96歳で亡くなった。ニューヨーク・タイムズ紙は翌日付で掲載された追悼文の中で、「磁性、超電導、物質の構造といった分野での理解を深めた」とその業績を讃えた。
アンダーソン氏は囲碁も嗜んだ。Wikipediaの情報によると、日本棋院の名誉三段の免状を持ち、「自分はノーベル賞受賞者としては川端康成氏についで二番目に碁が強い」と週刊碁のインタビューで語ったとされる。ニューヨーク・タイムズ紙は以下のような逸話を紹介している。
「アンダーソン氏は、囲碁プレーヤーとしても一流の腕前だった。エコノミストで、サンタフェ研究所教授のブライアン・アーサー氏は以下のような思い出を語った。『1990年代のある晩に、アンダーソン氏を含めた研究所の同僚数人と地元のレストランで食事を共にした時に、ボードゲームの話になり、アンダーソン教授に何かボードゲームを嗜むか、と聞いたところ、『ちょっと囲碁を打つよ』と答えるではないか。それで、『強いのかい?』とたたみかけて質問したところ、『うん』という。『どのくらい強いの?』『まあ、日本では、4人ほど私に勝てる人がいるよ。』そして、長い沈黙の後に、『だけど、彼らは長々と考えるもんだから』と加えた』」。

American Go E-Journalより

囲碁ニュース [ 2020年3月16日 ]

新型コロナウイルス感染拡大:米囲碁協会、3月、4月の大会中止を勧告

カナダ囲碁キャンプのロゴ。
カナダ囲碁キャンプのロゴ。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、米国囲碁協会(AGA)理事会は3月14日に以下のような異例の呼びかけを行った。
「通常、AGAは囲碁の促進を最大の優先事項の一つと考えています。しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が進む中で、『社会的な距離(ソーシャル・ディスタンシング)』をとって接触機会を減らし、自らの健康と周囲の健康を守らなければならないことが明らかになってきました。
こうした状況を鑑み、AGAは皆さんに、3月、4月に予定されるクラブ関連イベントや大会を中止または延期することを推奨します。現在感染は拡大局面にあり、毎週のように(ここ数日では、毎日のように、ですが)状況が変化していますが、世界的流行(パンデミック)が早く落ち着き、面と向かい合っての対局が再開できるよう願っています。
シアトル囲碁センター、ワシントンDCのナショナル囲碁センターも、大会と対局を中断し、現在状況を伺っている状況です。アップデートされた情報はそれぞれのサイトでお知らせします。
現在のところ、AGAは5月以降に開催されるイベントについては何の勧告も発していません。8月の米国囲碁コングレスの準備は続けられています。ただし、世界的流行が夏まで続いた場合を仮定した計画も策定しています。コングレスの準備を行うスタッフは、YMCAと緊密に協力して作業を進めており、公共機関からの勧告についても情報を収集しています。コングレスが開催されるコロラド州は緊急事態宣言を発し、現在のところ250人以上が参加する集会の延期を勧告しています。
くれぐれも健康には気をつけて、そしてこの機会を利用し、オンラインで囲碁を打ったり、囲碁の本を読んだり、TwitchやYoutube上での囲碁ビデオを見てくださいね!」

なお、カナダ囲碁協会は6月後半にバンクーバーでの開催予定していたカナダ・オープン大会を中止すると発表した。9月初頭への延期を予定する。またカナダ囲碁協会は8月23-28日にかけて、モントリオール近郊でキャンプを開催するが、こちらについてはスケジュール変更などは今の所発表されていない。

American Go E-Journalより

囲碁ニュース [ 2020年3月2日 ]

第4回ラテンアメリカ囲碁コングレス、10月にブエノスアイレスで開催へ

第4回ラテンアメリカ囲碁コングレスが10月3-12日にかけてアルゼンチンのブエノスアイレスで開催される。ワークショップ、キャンプ、イベロアメリカ選手権をはじめとする多くのトーナメントと内容満載。欧州からマテウシュ・スルマ2p(ポーランド)も参加する。公式サイトはこちら(http://www.go.org.ar/latino2020/es/)。

大会のロゴ
大会のロゴ。鳥のムシクイとアルマジロがモチーフ。

American Go E-Journalより

囲碁ニュース [ 2020年2月18日 ]

第28回江鋳久・応氏杯が開催

第28回江鋳久・応氏杯が2月2日、サンフランシスコにおいて開催された。63名が5のカテゴリーに分かれて参加した。最強となるオープンセクションでは、李夏辰(イ・ハジン)4pが全勝優勝を果たした。

江鋳久、芮廼偉9p夫妻も大会を訪れた。
この大会では、スポンサーである応昌期財団が提供する囲碁セットを用いて対局が行われる。整地の様子。
優勝の李4p。

シカゴ美術館で囲碁指導イベント開催

シカゴ美術館において2月8日、囲碁の初心者指導が開催された。これは旧暦正月を祝うイベントの一環として行われたもので、囲碁以外にも象棋、切り紙細工、太鼓などといったアクティビティが紹介された。シカゴ地域で囲碁と数学教育とを組み合わせ積極的な活動を行っているシンミン・サイモン・グオ氏を中心とするグループが指導を行った。

囲碁ニュース [ 2020年1月27日 ]

ロチェスターの「Empty Sky」囲碁クラブ、41周年を迎える

ニューヨーク州北部、オンタリオ湖岸にあるロチェスターの「Empty Sky」囲碁クラブが1月15日に結成41周年を迎えた。同囲碁クラブは1979年に設立された。「今でこそ24時間オンラインで囲碁が打てるが、1970年代後半、囲碁に興味を持ったアジア出身でないアメリカ人として囲碁を打つ可能性は限られていて、ニューヨークやサンフランシスコといった大都市のクラブに行くしかなかった」という状況の中で、数人のプレーヤーがクラブ創設。「Empty Sky」という名前は、ロチェスターの曇り空を皮肉った名前だそうだ。クラブの人数は増減を繰り返しながらも生き残り、1991、2004年にはコングレスを開催した。現在でも、月曜日と木曜日の夜に町中のコーヒーショップで例会を開いている。

シアトルでJin Chen囲碁大会が開催

シアトル囲碁センターにおいて1月5日、「Jin Chen」囲碁大会が開催された。41人が参加。このうちハンデ戦には33人、最強のオープンセクションには8人が参加した。また16人が若者のプレーヤーだった。3回戦の末、オープンセクションで優勝したのはリュウ・シンレイ7dだった。

成績優秀者。

米国囲碁コングレスの登録始まる

第36回目となる今年の米国囲碁コングレスの登録が始まった(公式サイトはこちら:https://www.gocongress.org/2020)。今年のコングレスは、コロラド州エステスパークにおいて8月1-9日にかけて開催される。ロッキー山脈を目の前にした場所で、デンバー国際空港からは2時間弱という。

コングレス会場

American Go E-Journalより

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