パンダネット 囲碁入門

6日目…特殊な形- [2]セキ

囲碁を打つことを、『対局』を言います。そして、『対局』している最中のことを、『対局中』と表現しますが、その『対局中』に戸惑う形があります。囲碁は順番に打って、地が多い方が勝ちで、相手の石を取れることがある――これだけで、だいたいは打てるのですが、いくつか特殊な形がありますから、ここで覚えておきましょう。

●6日目…特殊な形


[2]セキ

a.セキは生き
・ 黒と白の石が接触して、複雑な形になると事件が起こります。『コウ』は『コウ立て』を打つルールで解決しましたが、ある意味では解決できない形があります。それが『セキ』なのですが、21図を見ていただきましょう。真ん中の黒△の五子と、白△の五子が際どい形をしています。黒番で、どう打てば白△を取れるでしょうか。白番でも考えてください。

21図

22図、黒番ですから、先に黒1と打てますが、この形は危険です。

22図

次は白の番ですから、23図のように、白1と打って、逆に黒が取られてしまいます。では、白番ではどうでしょうか。

23図

24図、白1と打つと、今度は白がピンチです。

24図

25図のように、黒1で白石が取られてしまいます。つまり、21図は、どちらも手が出せない形なのです。それを『セキ』といって、互いに取れませんし、取られません。つまり、両方とも生きているということです。『セキ』の形は、互いに『生き』なのです。

25図

b.眼のあるセキ
・ セキの変形です。26図は、中の黒の×印に眼があります。白も×印が眼になっています。これも『セキ』の形です。

26図

27図、黒1と打つのは最悪です。

27図

28図のように、白1で取られてしまいます。

28図

また、29図の白1と打つと、逆に白が大変です。

29図

30図、黒1で、今度は白が取られです。つまり、26図は互いに手が出せない『セキ』だったわけです。

30図

・ 31図のように、間の×印が二つに増えても、『セキ』です。

31図

32図、黒1と打つことは可能ですが、どうせ×印のところには打てませんから、黒1と打っても打たなくても『セキ』であることに変わりはありません。それなら、黒1は無駄な一手ですね。
・ 『セキ』はそのまま生き、ということを覚えておきましょう。『セキ』に気が付けば、32図の黒1のような無駄な手を打たなくてもすむでしょう。

32図


●6日目…特殊な形


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