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囲碁のあれこれ - [5]論理的な人と感覚的な人

囲碁そのものを覚える前に、まずは囲碁の生い立ちや、囲碁を取り巻く状況についてざっくりとお話します。まったく囲碁を知らない方も、気楽にお読みください。少しご存知の方は、さらに理解を深めるように、復習のつもりでご覧ください。

● 囲碁のあれこれ


[5]論理的な人と感覚的な人

トッププロには、大きく分けて二つのタイプがあります。一つは囲碁を論理的に分析して、知識と理論でトップに登り詰めた人たちです。いわゆる理科系の人とも言えるかもしれません。囲碁に限らず、スポーツや歴史、地理など、いろいろなことを詳しく記憶しているタイプです。欧米では数学や物理の専門家や学生が、囲碁に興味を持つ傾向があるようですから、このタイプに属するのでしょう。
もう一つは、感覚的に囲碁を理解するタイプです。言葉にして理論的に語ることを嫌い、自分の感性を信じて囲碁に取り組んできた人たちです。この論理的なプロと感覚的なプロのどちらが有利とも言えないのが、囲碁の奥の深いところです。どちらのタイプにも、ある時代のナンバーワンになったプロがたくさんいます。論理的に研究しても、感覚的に決断しても、価値観はそれほど変わりません。違うタイプの相手の発想を、理解できないところもありますが、彼らは互いに尊敬し合っています。



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