韓国囲碁ニュース

韓国の囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。
韓国からの囲碁ニュース・棋戦情報を皆様にお伝えします。

囲碁ニュース [ 2018年12月27日 ]

申眞諝九段、世界大会初優勝ならず。


写真:最終局の様子。

 申眞諝(シン・ジンソ)九段の世界大会初優勝は果たせなかった。
 2018年12月26日、中国四川省成都市秦皇假日ホテル特別対局室で行われた第1回天府杯世界囲碁選手権決勝3番勝負最終局で、申眞諝九段が中国の陳耀燁九段に207手白中押し負け、総合成績1勝2敗で準優勝した。
 今大会を通じて初めて世界大会決勝に進出した申眞諝九段は、23日に行われた決勝第1局目で敗れ、不穏な出だしとなったが、決勝第2局目は勝利し、タイに戻した。最終局は世界大会初優勝を目前にするも届かず、申眞諝九段は陳耀燁九段との通算成績も2勝6敗となった。
 2012年7月の入段から6年5か月、初めて世界大会の決勝進出となった申眞諝九段は2018年11月に韓国ランキング1位、2018年勝ち星(82勝)、勝率(76.64%)連勝(18連勝)の三冠に輝いた。
 一方、陳耀燁九段は2013年第9回春蘭杯と2016年百霊杯に続き通算3回目の世界大会優勝に成功した。
 第1回天府杯世界囲碁選手権の優勝賞金は200万元(約3200万円)である。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年12月25日 ]

朴廷桓九段と朴永訓九段、春蘭杯で決勝進出!


写真:準決勝の終局後の様子。

 朴廷桓(パク・ジョンファン)九段が朴永訓(パク・ヨンフン)九段と共に春蘭杯決勝に進出した。
 2018年12月19日中国浙江省寧波で行われた第12回春蘭杯世界囲碁選手権大会準決勝で朴廷桓九段が中国のランキング1位の柯潔九段に291手白1目半勝ち、今大会初の決勝進出に成功した。
 反対枠では朴永訓九段が中国の黨毅飛九段に310手黒1目半勝ち、2大会連続で決勝進出を果たした。
 朴廷桓九段と朴永訓九段が世界大会決勝で対戦するのは今回が2回目。前回は2018年1月に行われた第3回MLILY夢百合杯世界囲碁オープン戦決勝五番勝負で朴廷桓九段が3勝0敗で勝利した。
 二人の対戦成績も朴廷桓九段が17勝8敗でリードしているが二人が最後に対戦した2018年9月のKBリーグでは朴永訓九段が勝利した。
 決勝3番勝負は6月に行う予定で、場所は未定。
 持ち時間3時間、秒読み60秒5回で行われている春蘭杯は中国の春蘭グループが主催し、優勝賞金は15万ドル(約1,750万円)である。
 前回大会決勝では檀嘯九段が朴永訓九段に2勝1敗で勝利し、初の世界大会優勝を果たした。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年12月24日 ]

安國鉉八段、三星火災杯で惜しくも準優勝


写真:表彰式の様子。

 安國鉉(アン・クッヒョン)八段が善戦し、名勝負を見せたが、中国ランキング1位の柯潔九段の壁を超えられず、準優勝となった。
 2018年12月5日、三星火災グローバルキャンパスで行われた2018三星火災杯世界囲碁マスターズ決勝3番勝負最終局で、安國鉉八段が柯潔九段に324手黒5目半負け、総合成績1勝2敗で敗れた。
 韓国棋士としては4年ぶりに三星火災杯決勝進出に成功した安國鉉八段は、第1局目を勝利し優勝の期待を集めたが、第2局目と最終局で連敗し、初の世界大会優勝にはならなかった。
 今まで三星火災杯で二回(2015,2016年)優勝を記録していた柯潔九段は今大会が世界大会通算6回目の優勝である。
 最終局は最後の最後まで半目勝負の名勝負が続いたが、安國鉉八段が決定的なミス(281手)を犯し、柯潔九段が勝者となった。
 優勝インタビューで柯潔九段は「大会主催者の方々に感謝の気持ちを伝えたい。体調が悪かったので、優勝できたのは運が良かったと思う。」
 そして準優勝した安國鉉八段は「勝つチャンスが何回もあったのに負けたので悔しい。しかし、最善を尽くしたので後悔は残っていない。」と話した。
三星火災が主催した2018三星火災杯世界囲碁マスターズは歴最多の383人が参加し、柯潔九段の優勝で幕を閉じた。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年12月22日 ]

崔精九段、女流棋聖も優勝!


写真:終局後の記念撮影の様子。

 韓国女流ランキング1位の崔精(チェ・ジョン)九段が女流国手戦につづき、女流棋聖も優勝を果たした。
 2018年11月26日、韓国棋院囲碁テレビスタジオで幕を閉じた第2期韓国製紙女流棋聖戦決勝三番勝負第2局で、崔精九段が金惠敏(キム・へミン)八段に199手黒中押し勝ち、総合成績2勝0敗で女流棋聖戦の優勝カップを手に入れた。
 崔精九段は19日に行われた第1局でも勝利を収めていた。
 優勝インタビューで崔精九段は「昨年準々決勝での敗退で心残りがあったが、今年優勝ができて嬉しい。主催者の方々と応援して頂いたファンの皆様に感謝の気持ちを伝えたい。」と話した。
 現在16連勝を記録中の崔精九段は本戦から出場し、許瑞玹(ホ・ソヒョン)初段、金美里(キム・ミリ)三段を連破、準決勝ではアマとして初のプロ棋戦準決勝進出を果たしたイ・ルビアマを破って決勝に進出した。
 一方、金彩瑛(キム・チェヨン)五段、朴泰姬(パク・テヒ)二段、曺承亞(チョ・スンア)二段を破って決勝に進出した金惠敏八段は、女流最強崔精九段の壁を超えられず準優勝となった。
 韓国製紙が主催した第2期韓国製紙女流棋聖戦は国内女流棋戦の中で最大棋戦となり、優勝賞金は3000万ウォン(約300万円)である。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年12月20日 ]

ポスコケムテク、2018年囲碁リーグチャンピオン!


写真:優勝したポスコケムテクチーム。

 ポスコケムテクが囲碁リーグチャンピオンになった。
 2018年11月17日、囲碁テレビスタジオで行われた2018年KB国民銀行囲碁リーグチャンピオン決定戦第2回戦で、正規リーグ1位のポスコケムテクが正規リーグ2位の正官庄を3勝2敗で破り、総合成績2勝0敗で優勝を果たした。
 前日に行われた第1回戦で、3勝0敗で勝利を収めていたポスコケムテクは第2回戦の第1局目では主将崔哲瀚(チェ・チョルハン)九段が韓昇周(ハン・スンジュ)五段に209手黒中押し勝ちで先制点を挙げると、第2局目で卞相壹(ビャン・サンイル)九段が対戦成績9連敗中(通算対戦成績1勝10敗)の自分の最大の天敵である正官庄のエース申眞諝(シン・ジンソ)九段に188手白中押し勝ち、2勝目を挙げた。
 第3局目と第4局目では正官庄の金明訓(キム・ミョンフン)六段と朴進率(パク・ジンソル)八段が勝利し、最終局まで持ち込んだが、ポスコケムテクの羅玄 (ナ・ヒョン)九段が正官庄の李昌鎬(イ・チャンホ)九段に178手白中押し勝ち、チームの優勝を決めた。
 ポスコケムテクの囲碁リーグ優勝は2011年以来7年ぶりである。
 優勝インタビューで李相勳(イ・サンフン)監督(九段)は「正官庄が強いチームなので心配していたが、選手達がよく準備し、よく戦ってくれて優勝ができた。特に卞相壹九段が大仕事をした。チームの関係者の皆様とKBリーグを応援して下さる全ての方に感謝の気持ちを伝えたい。」と話した。
 一方、昨年の優勝チームの正官庄は正規リーグ2位後、プレーオフで韓国物価情報を2勝1敗で破ってチャンピオン決定戦に進出し2連覇に挑戦したが、ポスコケムテクに敗れて準優勝となった。
 総額34億ウォン(約3億5000万円)の国内最大棋戦となる2018年KB国民銀行囲碁リーグはポスコケムテクの優勝で幕を閉じた。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年12月10日 ]

申旻埈九段、LG杯決勝進出ならず。


写真:終局後の様子。

 申旻埈(シン・ミンジュン)九段がLG杯準決勝で敗退した。
 2018年11月14日、江原道江陵市にあるセイントジョンスホテルで行われた第23回LG杯朝鮮日報棋王戦準決勝で、申旻埈九段が中国の楊鼎新七段に192手黒中押し負けで敗れた。
 自身初の世界大会準決勝に進出し、韓国囲碁ファンの多くの期待を集めた申旻埈九段は楊鼎新七段の壁を超えられず、優勝は次回に持ち越しとなった。
 反対の枠では時越九段が范廷鈺九段に179手黒中押し勝ち、決勝に進出した。
 決勝3番勝負は来年2月11日、13日、14日に行われる予定。
 中国ランキング8位の時越九段は2013年第17回のLG杯優勝以来、2回目の世界大会優勝を目指す。一方、中国ランキング12位の楊鼎新七段は世界大会初優勝に挑むこととなる。
 持ち時間3時間、秒読み40秒3回で行われた第23回LG杯は朝鮮日報社が主催している。
 ちなみに昨年の大会決勝では、辜梓豪九段が井山裕太九段を2勝1敗で破って優勝した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年12月3日 ]

安國鉉八段、三星火災杯決勝進出!


写真:対局の様子。

 安國鉉(アン・クッヒョン)八段が三星火災杯準決勝3番勝負で唐韋星九段に勝利し、初めて世界大会の決勝進出を決めた。
 2018年11月6日、韓国の大田市にある三星火災儒城キャンパスで行われた2018三星火災杯世界囲碁マスターズ準決勝3番勝負第2局目で、安國鉉八段が中国の唐韋星九段に285手黒中押し勝ち、総合成績2勝0敗で決勝進出を果たした。
 安國鉉八段は前日に行われた第1局目でも204手白中押しで勝利を収めていた。
 対局後のインタビューで安國鉉八段は「とても勝ちたかったので、勝って本当に嬉しい。決勝のために何の準備をすれば良いかまだ考えていないが、最善を尽くし、カッコイイ碁で決勝に挑みたい。」と話した。
 韓国棋士としては唯一2年連続で準決勝に進出した安國鉉八段は、昨年の大会では準決勝で唐韋星九段に総合成績1勝2敗で敗れたが、今年は見事リベンジを果たした。
本戦から出場した安國鉉八段は、中国棋士を相手に6連勝し、決勝に進出。現在韓国ランキングは21位だが、特に中国棋士に対し良い成績を残している安國鉉八段は、今年の中国棋士との対戦成績は8勝1敗である。
 一方、反対枠では柯潔九段が謝爾豪九段を総合成績2勝1敗で破って、決勝進出に成功した。
 安國鉉八段の決勝進出で4年ぶりに韓・中決勝対決が行われる2018三星火災杯世界囲碁マスターズ決勝3番勝負は、12月3日から三星火災グローバルキャンパスで行われる予定。
 ちなみに昨年の大会決勝では、辜梓豪九段が唐韋星九段を2勝1敗で破って優勝した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年11月26日 ]

申眞諝九段、韓国ランキング1位!

写真:初めて韓国ランキング1位になった申眞諝九段

 申眞諝(シン・ジンソ)九段が朴廷桓(パク・ジョンファン)九段を追い抜いて60か月ぶりの韓国ランキング1位になった。
 2003年にランキングシステムが始まって以来、李昌鎬(イ・チャンホ)九段、李世乭(イ・セドル)九段、崔哲瀚(チェ・チョルハン)九段、朴廷桓九段に続き、史上5人目のランキング1位になった申眞諝九段は、18歳で最年少ランキング1位である。
 10月に第5回おかげ杯国際精鋭囲碁対抗戦で優勝、第37期KBS囲碁王戦準々決勝進出など、
 9勝2敗の成績を残した申眞諝九段は、先月よりレーティングポイントを15点追加し9998点を記録、朴廷桓九段と僅か1点差で韓国ランキング1位になった。
 一方、4年11か月間韓国ランキング1位を守り抜いていた朴廷桓九段は、10月に3勝3敗の成績で先月よりレーティングポイントを27点失い9997点、5年ぶりに1位の席を譲った。
 3位から6位までは先月と変動がなかったが、7位から10位までは大きく変動があった。
 姜東潤(カン・トンユン)九段が一つ上がって7位、安成浚(アン・ソンジュン)八段が二つ上がって8位、朴永訓(パク・ヨンフン)九段が先月より三つ下がって9位、李映九(イ・ヨング)九段が二つ下がった10位を記録した。
 10位圏外ではレジェンド李昌鎬(イ・チャンホ)九段が39位まで34位まで順位を上げた。
 女流棋士の中では崔精(チェ・ジョン)九段が35位、吳侑珍(オ・ユジン)六段が98位に順位をあげた。
 2009年1月から施行されている新しい韓国ランキングはレーティングポイント制度を使用し、棋士の成績に応じて点数を定め、毎月100位まで発表されている。

2018年11月の韓国棋士ランキング(1位から10位まで)
  • 1位:申眞諝(シン・ジンソ)九段(9998点)
  • 2位:朴廷桓(パク・ジョンファン)九段(9997点)
  • 3位:金志錫(キム・ジソク)九段(9787点)
  • 4位:卞相壹(ビャン・サンイル)九段(9763点)
  • 5位:李東勳(イ・ドンフン)九段(9662点)
  • 6位:申旻埈(シン・ミンジュン)九段(9629点)
  • 7位:姜東潤(カン・トンユン)九段(9626点)
  • 8位:安成浚(アン・ソンジュン)八段(9598点)
  • 9位:朴永訓(パク・ヨンフン)九段(9592点)
  • 10位:李映九(イ・ヨング)九段(9590点)
2018年11月の韓国女流棋士ランキング(1位から5位まで)
  • 1位:崔 精(チェ・ジョン)九段(9327点)
  • 2位:吳侑珍(オ・ユジン)六段(9045点)
  • 3位:金彩瑛(キム・チェヨン)三段(8980点)
  • 4位:趙惠連(チョウ・ヘヨン)九段(8870点)
  • 5位:吳政娥(オ・ジョンア)三段(8855点)

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年11月14日 ]

崔精九段、穹窿山兵聖杯2連覇達成!


写真:決勝戦の様子。

 韓国棋士同士で行われた穹窿山兵聖杯世界女子囲碁大会決勝で、韓国女流ランキング1位の崔精(チェ・ジョン)九段が韓国女流ランキング2位の吳侑珍(オ・ユジン)六段に勝利し、大会2連覇を果たした。
 2018年11月4日、中国の蘇州市穹窿山孫武書院で行われた第9回穹窿山兵聖杯世界女子囲碁大会決勝戦で、崔精九段が吳侑珍六段に263手黒中押し勝ち、大会2連覇を達成した。
 2014年の第5回大会、2017年の第8回大会に続き、大会通算3度目の優勝である。
崔精九段は本戦1回戦で、中国女流ランキング1位で自分の最大のライバルである於之瑩六段を破った後、準々決勝では中国の周泓余四段、準決勝では黒嘉嘉七段を連破し、決勝に進出した。
 優勝後インタビューで崔精九段は「碁の内容が良くなかったが、運良く優勝ができた。これから良い内容の碁を打てられるようにもっと努力したい。」と話した。
 一方、2年ぶりの優勝を狙った吳侑珍六段は、自分の天敵である崔精九段の壁を超えられず準優勝となった。二人の対戦成績は崔精九段が14勝2敗で圧倒的にリードしている。
 韓国は今大会に二人以外にも呉政娥(オ・ジョンア)三段が参加し、三人とも準決勝に進出するなど、良い成績を残した。
 第9回穹窿山兵聖杯世界女子囲碁大会は主催国の中国から6人、韓国と日本から3人、ヨーロッパ、台湾、オーストラリア、アメリカから1人ずつ代表となり全員で16人を招待し、トーナメント方式で行う大会である。
 持ち時間2時間、秒読み60秒5回で行われた第9回穹窿山兵聖杯世界女子囲碁大会は中国囲棋協会、蘇州市呉中区人民政府が主催した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年11月9日 ]

崔精九段、女流国手戦2連覇達成!


写真:終局後の様子。

 崔精(チェ・ジョン)九段が女流国手戦2連覇を達成した。
 2018年10月25日、韓国棋院囲碁テレビスタジオで行われた第23期ハリム杯プロ女流国手戦決勝三番勝負最終局で、崔精九段が李瑟娥(イ・スルア)五段に339手白2目半勝ち、総合成績2勝1敗で2年連続となる女流国手戦トロフィーを手に入れた。
 最終局は序盤で李瑟娥五段がリードしたが、中盤戦で崔精九段が逆転に成功した。その後、崔精九段のミスで李瑟娥五段が再逆転となったが、最終的には李瑟娥五段にヨセのミスが出てしまい、崔精九段の劇的な逆転勝利となった。
 崔精九段は10月4日に行われた第1局目では251手白中押し負けで不穏なスタートとなったが、11日に行われた第2局目で211手黒中押し勝ち、反撃を開始した。
 昨年の優勝者で本戦から参加した崔精九段は本戦1回戦でチャ・ジュへアマ、準々決勝では金美里(キム・ミリ)四段、準決勝では吳侑珍(オ・ユジン)六段を連破し、決勝に進出した。
 優勝後インタビューで崔精九段は「最後まで悪かったので、まだ優勝を実感していない。今年はまだ穹窿山兵聖杯や女流棋聖戦など大事な棋戦が残っていますので、良い成績を残すように頑張りたい。これからも応援よろしくお願いします。」と話した。
 一方、初めて決勝に進出した李瑟娥五段は第1局目に勝利し、初のタイトル獲得を目前にしたが、2、3局目で連敗、惜しくも準優勝となった。李瑟娥五段は現在、囲碁以外の勉強のために中国に留学しているので、国内棋戦はしばらく出場しない予定。
 持ち時間1時間、秒読み60秒1回で行われた第23期ハリム杯プロ女流国手戦は、韓国経済新聞と株式会社ハリムが主催した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年11月7日 ]

KHエナジー、趙治勳九段の活躍でシニア囲碁リーグ2連覇達成!


写真:2連覇に成功したKHエナジー

 KHエナジーが2年連続、韓国シニア囲碁リーグ統合チャンピオンになった。
 2018年10月23日、囲碁テレビスタジオで行われた「2018年韓国棋院総裁杯シニア囲碁リーグ」三番勝負第2回戦で、釜山KHエナジーが尚州干し柿を2勝0敗で破り、総合成績2勝0敗で優勝を果たした。
 第1回戦で趙治勳九段と張秀英(チャン・スヨン)九段の活躍で勝利を収めていたKHエナジーは、第2回戦でも姜勳(カン・フン)九段が先取点を取った後、趙治勳九段が決勝点を決めて、大会2連覇に成功した。
 第2回戦の3局目に待機し、逆転優勝を狙っていた尚州干し柿のエース・徐奉洙(ソ・ボンス)九段にはチャンスが回って来なかった。
 釜山KHエナジーのエースで韓国釜山生まれの趙治勳九段は、昨年から韓国の棋戦にも参加し、韓国のシニア棋戦で優勝、シニア囲碁リーグではチーム2連覇に貢献するなど、韓・日両国で大きく活躍している。
 釜山KHエナジーの2連覇で幕を閉じた「2018年韓国棋院総裁杯シニア囲碁リーグ」は韓国棋院と中央メディアネットワークが主催した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年10月26日 ]

韓国、農心辛ラーメン杯 第1ラウンドを不振な成績で終了


写真:第1ラウンドで3連勝を記録した范廷鈺九段。

 中国の范廷鈺九段が日本の本木克弥八段に勝利し、3連勝を記録した。
 2018年10月19日、中国北京にある在中韓国文化院で行われた第20回農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦第4局で、范廷鈺九段が本木克弥八段に174手白中押しで勝利した。
 第1局から第4局が行われた第1ラウンドで韓国は申旻埈(シン・ミンジュン)九段と 安國鉉(アン・クッヒョン)八段が勝利なく0勝2敗と不振な成績を残し敗退。日本は芝野虎丸七段が1勝1敗、本木克弥八段が0勝1敗の成績で合計1勝2敗を記録した。
 中国はチームの先鋒として出た范廷鈺九段が3連勝を記録し、好調な滑り出しとなった。
 韓・中戦で行われる第5局に韓国からは崔哲瀚(チェ・チョルハン)九段が范廷鈺九段の連勝を阻むため、対局する予定。今回が9回目の農心辛ラーメン杯本戦参加となる崔哲瀚九段は、范廷鈺九段に7勝1敗と圧倒的な成績を収めている。
 第5局から第9局まで行われる第2ラウンドは11月23日から韓国の釜山で行われる予定。
 韓・日・中の代表5人が出場し、連勝戦方式で対決する農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦の歴代優勝回数は韓国12回、中国6回、日本1回である。
 持ち時間1時間、秒読み60秒1回で行われる農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦は韓国棋院が主催、株式会社農心が後援している。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年10月19日 ]

囲碁振興法施行令制定案、大統領駐在の国務会議で議決


写真:「囲碁振興法」を発議した曺薰鉉(チョ・フンヒョン)議員。

 「囲碁振興法」施行令制定案が2018年10月8日、文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領駐在の国務会議で議決した。
 今年3月30日に国会本会議を満場一致で通過した「囲碁振興法」施行令制定案は、国家と地方政府が「囲碁の日」に囲碁の大会や囲碁関連学術行事を行うなど、そのような活動をする囲碁団体を支援する根拠となるもの。
 「囲碁振興法」により囲碁の日が法廷記念日に制定されたため、韓国棋院は第1回囲碁の日の記念の行事を11月5日午前10時から議員会館2階国会大会議室で開催する。
 初めてとなる今回の記念行事は文化体育観光部と韓国棋院、大韓囲碁協会が主催し、国民体育振興公団と大韓体育会が後援する。
 11月5日は現代韓国囲碁の開拓者である趙南哲(チョウ・ナムチョル)九段が韓国棋院の前身となる漢城棋院を設立した日である。
 「囲碁振興法」制定案は囲碁振興のための国家と地方政府の責務、囲碁振興の計画と実行、囲碁団体の支援、囲碁研究活動と国際交流、囲碁の日の制定などが明示されている。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年10月12日 ]

安國鉉八段、2年連続で三星火災杯準決勝進出!


写真:三星火災杯準決勝進出者の様子。

 安國鉉(アン・クッヒョン)八段が2年連続で準決勝進出を果たした。
 2018年10月2日、韓国の大田市にある三星火災儒城キャンパスで行われた2018三星火災杯世界囲碁マスターズ準々決勝で、安國鉉八段が中国の連笑九段に255手黒中押し勝ち、2年連続で準決勝進出に成功した。
 一方、申眞諝(シン・ジンソ)九段は中国の柯潔九段に203手白中押し負け、申旻埈(シン・ミンジュン)九段は唐韋星九段に272手白中押し負けで、世界大会初優勝の夢は叶わなかった。日本のナンバーワンの井山裕太九段も中国のLG杯優勝者の謝爾豪九段に敗れ、LG杯決勝のリベンジを果たせなかった。
 昨年も準決勝に進出した安國鉉八段は、16強戦で中国ランキング9位の楊鼎新七段に半目勝ちに続き、準々決勝では中国ランキング3位の連笑九段に勝利し、準決勝進出に成功した。安國鉉八段は現在韓国ランキング20位である。
 対局後のインタビューで安國鉉八段は「2年連続で準決勝に進出できて嬉しいが、他の韓国選手達が敗退したのは残念だった。一人だけ残ったが優勝を目指して最善を尽くしたい。」と話した。
 準々決勝が終わった直後に行われた準決勝の組み合わせでは、安國鉉八段は唐韋星九段と2年連続に準決勝で対決することになった。反対の枠では柯潔九段と謝爾豪九段が対決する。
 準決勝は11月6日から韓国の高陽市にある三星火災グローバルキャンパスで行われる予定。ちなみに昨年の大会決勝では、辜梓豪九段が唐韋星九段を2勝1敗で破って優勝している。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年10月11日 ]

呉侑珍六段・金志錫九段ペア、SG杯で初優勝!


写真:表彰式の様子。

 呉侑珍(オ・ユジン)六段・金志錫(キム・ジソク)九段ペアが大会参加3年目で初優勝を果たした。
 2018年7月19日、K囲碁テレビスタジオで行われた第8回SG杯ペア碁最強戦決勝で、呉侑珍六段・金志錫九段ペアがキム・ノギョンアマ・全勇洙(チョン・ヨンス)初段ペアに163手黒中押し勝ち、優勝トロフィーを手に入れた。
 呉侑珍六段・金志錫九段ペアはランキングシードで本戦から出場し、本戦1回戦では優勝候補の崔精(チェ・ジョン)九段・李志賢(イ・ジヒョン)七段のペアを破り、その後も張兮領(チャン・ヘリョン)初段・朴硬根(パク・ギョングン)五段ペア、吳政娥(オ・ジョンア)三段・崔哲瀚(チェ・チョルハン)九段ペア、朴鋕恩(パク・ジウン)九段・宋泰坤(ソン・テゴン)九段ペアを連破し、決勝に進出した。
2016年の大会で準優勝を果たした呉侑珍六段・金志錫九段ペアは昨年の大会では本戦1回戦で姿を消したが、ペアを組んで3年目となる今年、初優勝を飾った。
 一方、キム・ノギョンアマ・全勇洙初段ペアはプロアマの組み合わせにもかかわらず決勝まで進出したが、決勝で敗退し準優勝となった。
 優勝インタビューで呉侑珍六段は「初めて優勝できて嬉しい。自分のミスをカバーしていただいた金志錫九段のおかげで優勝ができた。」それに続いて金志錫九段は「この前娘が生まれたが、それから成績が良くなり、ペア碁大会も優勝できた。」と話した。
 全71ペアが参加し、3月12日から予選が始まった第8回SG杯ペア碁最強戦は、呉侑珍六段・金志錫九段ペアの優勝で幕を閉じた。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年10月2日 ]

女流チーム、金彩瑛五段の勝利で2連覇達成!!


写真:最終局の様子。

 金彩瑛(キム・チェヨン)五段が紳士チームの主将、徐奉洙(ソ・ボンス)九段に勝利し、女流チームの2年連続優勝を決めた。
 2018年9月17日、韓国棋院囲碁テレビスタジオで行われた第12期GGオークション杯女流対紳士連勝対抗戦 第20局目で、女流チームの金彩瑛五段が紳士チーム主将の徐奉洙九段に180手白中押し勝ちで勝利した。
 2015年に続いて今大会2回目の本戦参加となった金彩瑛五段は、自身初の本戦勝利でチームの優勝に貢献した。
 優勝インタビューで金彩瑛五段は「今日の勝利でチームの役に立てたので嬉しい。チームメイトたちの応援のおかげで勝つことができたと思う。皆さんお疲れ様でした。」と話した。
 これで女流チームは12勝8敗で紳士チームを破り、本棋戦の通算戦績も7勝5敗で女流チームがリードすることとなった。
 株式会社GGオークションが後援し、韓国棋院が主催する第12回GGオークション杯女流対紳士連勝対抗戦は、40歳以上の男性棋士と女流棋士(年齢制限なし)が12人ずつでチームを組み、連勝対抗戦で行われた。持ち時間は15分で秒読み40秒5回である。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年10月1日 ]

三星火災杯、韓国5名、中国10名、日本1名が16強戦進出!


写真:16強戦進出者の様子。

 韓国5名、中国10名、日本1名が三星火災杯16強戦進出に成功した。
 2018年9月6日、韓国高陽市にある三星火災グローバルキャンパスで行われた、2018三星火災杯世界囲碁マスターズの本選32強戦ダブルイリミネーション最終日の対局で、韓国は申旻埈(シン・ミンジュン)九段が范蘊若六段に241手黒中押し勝ち、16強戦に駒を進めた。
 開幕式が3日に行われ、翌日4日から本戦32強戦がダブルイリミネーション方式で三日間行われた。
 本戦32強戦に11人が参加した韓国は一日目に4勝7敗と不穏な出だしとなったが、二日目の第2ラウンドでは朴廷桓(パク・ジョンファン)九段、申眞諝(シン・ジンソ)九段、崔精(チェ・ジョン)九段、安國鉉(アン・クッヒョン)八段が2連勝で16強戦に先んじて進出した。そして最終日に韓国は申旻埈九段が勝利し全員で5名が16強戦に進出した。
 特に崔精九段は中国の時越九段と陶欣然七段を連破し、女流棋士としては3年ぶりに16強戦に進出した。
 中国は第2ラウンドで前期準優勝者の唐韋星九段をはじめ、謝爾豪九段、楊鼎新七段、李軒豪七段の4名が2連勝で16強戦進出を決め、最終日には昨年チャンピオンの辜梓豪九段、柯潔九段、連笑九段、陶欣然七段、童夢成六段、李翔宇五段の6名が勝利し、全員で10名が16強戦に進出した。
 本選32強戦に3名が参加した日本は最終日に井山裕太九段が中国の檀嘯九段に勝利し、2年連続で16強戦進出に成功した。
 対局直後に行われた16強戦の組み合わせでは韓国ランキング1位の朴廷桓(パク・ジョンファン)九段とLG杯優勝者の謝爾豪九段と対戦する事になった。
その他、申旻埈九段と童夢成六段、申眞諝九段と李翔宇五段、安國鉉八段と楊鼎新七段、崔精九段と連笑九段の韓・中戦、井山裕太九段と李軒豪七段の日・中戦、唐韋星九段と陶欣然七段、柯潔九段と辜梓豪九段の中・中戦で行われる。
 本選16強戦と準々決勝は10月1日と2日に韓国の大田市にある三星火災儒城キャンパスで行われる予定。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年9月12日 ]

激しく入れ変わる順位の中、今月の1位も朴廷桓九段

写真:58ヶ月間1位を守り抜いた朴廷桓九段。

 9月のランキングで1位になった朴廷桓(パク・ジョンファン)九段が58ヶ月間頂点に立ち、連続1位の記録を更新した。
 朴廷桓九段は8月に4勝2敗の成績で先月よりレーティングポイントを24点失ったにもかかわらず、10029点で1位を守り抜いた。
 朴廷桓九段は第37期囲碁王戦で16強戦に進出し、KB国民銀行囲碁リーグでは3勝1敗、中国甲級リーグでは1敗の成績を残した。
 8月に9戦全勝で絶好調のコンディションを見せた申眞諝(シン・ジンソ)九段が先月よりレーティングポイントを61点追加し、9928点で2位を守った。
 金志錫(キム・ジソク)九段と卞相壹(ビャン・サンイル)九段は先月と同じく3位と4位を記録した。
 1位から4位までは先月と変動がなかったが、5位から10位までは大きな変動があった。
 KB国民銀行囲碁リーグで最多勝数1位を記録している李映九(イ・ヨング)九段が11位から5位まで順位を上げ、個人最高のランキングを記録した。また、先月よりレーティングポイントを69点追加した李東勳(イ・ドンフン)九段が13位から6位まで順位を上げた。羅玄 (ナ・ヒョン)九段は先月より二つ上がって7位、姜東潤(カン・トンユン)九段は先月より二つ下がった8位を記録した。
 1位を67回記録し、常に5位圏内を守ってきた李世乭(イ・セドル)九段が個人最下位記録である9位まで落ちた。
 崔哲瀚九段は先月より三つ下がって10位を記録した。
 10位圏外ではKB国民銀行フューチャースリーグで唯一の女流棋士であり、猛活躍している吳侑珍(オ・ユジン)六段が99位から89位まで順位をあげた。
 2009年1月から施行されている新しい韓国ランキングはレーティングポイント制度を使用し、棋士の成績に応じて点数を定め、毎月100位まで発表されている。

2018年11月の韓国棋士ランキング(1位から10位まで)
  • 1位:申眞諝(シン・ジンソ)九段(9998点)
  • 2位:朴廷桓(パク・ジョンファン)九段(9997点)
  • 3位:金志錫(キム・ジソク)九段(9787点)
  • 4位:卞相壹(ビャン・サンイル)九段(<9659>点)
  • 5位:李東勳(イ・ドンフン)九段(9662点)
  • 6位:申旻埈(シン・ミンジュン)九段(9629点)
  • 7位:姜東潤(カン・トンユン)九段(9626点)
  • 8位:安成浚(アン・ソンジュン)八段(9598点)
  • 9位:朴永訓(パク・ヨンフン)九段(9592点)
  • 10位:李映九(イ・ヨング)九段(9590点)
2018年11月の韓国女流棋士ランキング(1位から5位まで)
  • 1位:崔 精(チェ・ジョン)九段(9327点)
  • 2位:吳侑珍(オ・ユジン)五段(9045点)
  • 3位:金彩瑛(キム・チェヨン)三段(8979点)
  • 4位:趙惠連(チョウ・ヘヨン)九段(8878点)
  • 5位:吳政娥(オ・ジョンア)三段(8859点)

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年9月11日 ]

金炯佑八段、盧史楚杯全国囲碁大会優勝!


写真:オープン最強戦決勝戦の様子。

 2018年8月25、26日、慶尙南道咸陽郡にあるゴウン体育館で行われた、第11回盧史楚杯全国囲碁大会にプロとアマチュアの計580人が参加した。
 今大会はオープン最強戦、アマ最強戦、シニア・女性最強戦、学生最強戦、小学生最強戦、クラブ団体戦、女性団体戦、市・郡団体戦など8部門に分けて行われた。
 プロ棋士の参加で注目されたオープン最強戦では金炯佑(キム・ヒョンウ)八段が韓相朝(ハン・サンゾ)初段に254手黒3目半勝ち、入段後初優勝を果たした。
 金炯佑八段はアマチュアのキム・ユンテをはじめ、李柱衡(イ・ジュヒョン)初段、アマチュアのカン・ジフン、李尙憲(イ・サンホン)四段を連破し、決勝に進出した。
 優勝インタビューで金炯佑八段は「不利な碁が多かったが、運が良かった。小学生以来囲碁大会で優勝したのは今回が初めてなので、すごく嬉しい。」と話した。
 オープン最強戦プロ棋士34人とアマチュア51人が参加し、アマチュア中ではカン・ジフンとホ・ヨンラクが準々決勝まで進出したがプロの壁を超えられなかった。
 2016年第9回大会まで、「盧史楚杯全国アマ囲碁大会」で行われた盧史楚杯は昨年からプロ棋士も参加が可能になった。
 一方、同日に行われたアマ最強戦ではカン・グホン選手が、シニア・女性最強戦ではチャ・ジュへ選手、学生最強戦ではチェ・ジョングァン選手、小学生最強戦ではキム・スング選手、クラブ団体戦では金曜研究会、女性団体戦では釜山冬柏、市・郡団体戦では統營市が優勝を果たした。
 第11回盧史楚杯全国囲碁大会は慶尙南道咸陽郡が主催した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年8月30日 ]

韓国新鋭チーム、武功山杯準優勝。


写真:主将戦の様子。

 2018年8月23日、中国江西省萍鄕市武功山温泉ホテルで行われた2018武功山杯江西・ソウル新鋭囲碁対抗戦で、申眞諝(シン・ジンソ)九段、卞相壹(ビャン・サンイル)九段、金明訓(キム・ミョンフン)六段、宋知勳(ソン・ジフン)四段、李度弦(イ・ドヒョン)初段が参加した韓国の新鋭チームが中国の新鋭チーム(辜梓豪九段、許嘉陽七段、楊楷文六段、屠曉宇三段、王梓莘初段)に敗退し、準優勝となった。
 第1回戦では、申眞諝九段が屠曉宇三段、金明訓六段が楊楷文六段、李度弦初段が王梓莘初段に勝利し、中国を3勝2敗で破り順調な出発を見せた。
 しかし、25日に行われた第2回戦で、主将戦で申眞諝九段が三星火災杯の優勝者である辜梓豪九段に243手黒中押しで勝利したが、卞相壹九段が許嘉陽七段、金明訓六段が楊楷文六段、宋知勳四段が屠曉宇三段、李度弦初段が王梓莘初段に敗れて、2回戦は1勝4敗で敗退した。
 韓国と中国が共に1勝1敗を記録したが、個人勝利数が6勝の中国が優勝、4勝の韓国が準優勝となった。 韓・中団体戦で行われた今大会は、1997年以降生まれの男性プロ棋士四人と2000年以降生まれの女性プロ棋士一人が参加し、順位はチーム勝利数、個人勝利数、主将戦の勝利の順で優勝チームを決めた。
 持ち時間2時間半、秒読み60秒5回で行われた2018武功山杯江西・ソウル新鋭囲碁対抗戦は中国囲碁協会、江西省体育局、萍鄕市人民政府が主催した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年8月28日 ]

李世乭(イ・セドル)九段、通算1300勝達成!


写真:通算1300勝を達成した李世乭九段。

 李世乭(イ・セドル)九段が国内プロ棋士四番目の通算1300勝を達成した。
 2018年8月20日、韓国棋院で行われた第1回天府杯世界プロ囲碁選手権大会国内選抜戦1回戦で李世乭九段が李映九(イ・ヨング)九段に勝利し、個人通算1300勝を果たした。
 1995年7月に入段した李世乭九段は、入段24日後に行われた第7回東洋証券杯予選1回戦で崔彰元(チェ・チャンウォン)五段(当時)に初勝利後、1998年3月25日第10期棋聖戦予選で柳才馨(リュウ・ジェヒョン)三段を破って100勝を記録、2005年8月に第2回中環杯世界囲碁選手権大会の準々決勝で日本の王铭琬九段に勝利して500勝を、2012年12月には第9回春蘭杯世界囲碁選手権大会の準々決勝で中国の朴文堯九段を破って国内棋士6番目の1000勝を達成した。
 今まで国内大会で32回、世界大会で18回の優勝を記録している李世乭九段は、2016年に最初で最後のアルファ碁に勝利した人間として世界的に注目をされた。
 李世乭九段は8月20日現在、1300勝553敗3引き分け、勝率70.16%を記録している。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年8月15日 ]

朴廷桓(パク・ジョンファン)九段、国手山脈杯世界プロ最強戦で優勝!


写真:準々決勝の様子。

 朴廷桓(パク・ジョンファン)九段が国手山脈杯世界プロ最強戦の優勝カップを手に入れた。
 2018年7月30日、韓国全羅南道新安郡にあるエルドラドリゾート特別対局室で行われた第5回全羅南道国手山脈国際囲碁大会世界プロ最強戦決勝で、朴廷桓九段が中華台北の王元均八段に243手白5目半勝ち、今年4回目の世界大会優勝を果たした。
 優勝インタビューで朴廷桓九段は「今大会が始まる前はコンディションが悪く、大会に対して期待してなかったが、優勝することができて嬉しい。」と話した。
 一方、準決勝で韓国の金志錫(キム・ジソク)九段に半目勝利し、初の世界大会決勝に進出した王元均八段は、朴廷桓九段の壁を超えられず準優勝となった。中華台北の棋士が世界大会決勝に進出したのは、周俊勳九段が2007年LG杯の決勝進出を果たした以来、11年ぶりである。
 「世界プロ最強戦」と同時に行われた「男女ペア招待戦」では、中国の陸敏全四段と韓国の李昌鎬(イ・チャンホ)九段のペアが中華台北の黒嘉嘉七段と中国の王磊八段のペアに220手白中押し勝ち、優勝を果たした。
 今年から新しく出来た「国内プロトーナメント」では李志賢(イ・ジヒョン)七段が卞相壹(ビャン・サンイル)九段に145手黒中押し勝ち、入段後初優勝を果たした。
 第5回国手山脈杯国際大会は韓国棋院、全羅南道囲碁協会が主催、全羅南道、康津郡、霊岩郡、新安郡、文化体育観光部、国民体育振興公団、全羅南道教育庁が後援、中国囲棋協会、日本棋院、台湾棋院、世界ペア碁協会が協力した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年8月7日 ]

申眞諝九段、百霊杯準決勝進出!


写真:準々決勝の様子。

 申眞諝(シン・ジンソ)九段が韓国棋士中では唯一、準決勝に進出した。
 2018年7月26日、中国・北京にある中国棋院で行われた第4回百霊杯世界囲碁選手権大会準々決勝で申眞諝九段が中国の党毅飛九段に273手黒中押し勝ち、前期大会に続き2回大会連続で準決勝進出を果たした。
 しかし、同時に準々決勝出場した卞相壹(ビャン・サンイル)九段は中国のランキング1位の柯潔九段に194手黒中押し負け、初の世界大会準決勝進出に失敗した。
 今大会に一緒に参加した朴廷桓(パク・ジョンファン)九段と金志錫(キム・ジソク)九段も本戦1回戦で陳耀燁九段と柯潔九段に敗退し、姿を消した。
 一方、大会主催国の中国は柯潔九段、陳耀燁九段、辜梓豪九段の三人が準決勝に進出した。
 柯潔九段と陳耀燁九段は第2回と第3回の百霊杯の優勝者である。
 前期までは統合予選を行い、本戦64強戦トーナメント方式で行われた百霊杯は今大会からは16人の棋士を招待し、トーナメント方式で行われた。
 百霊杯の準決勝は申眞諝九段と辜梓豪九段、柯潔九段と陳耀燁九段の組み合わせで来年1月に行う予定。
 申眞諝九段と辜梓豪九段の対戦成績は申眞諝九段が2敗を記録している。
 持ち時間2時間、秒読み60秒5回で行われている百霊杯は今大会から昼休憩を無くした。
 前回大会では陳耀燁九段が柯潔九段に3勝1敗で勝利し、優勝カップを手に入れた。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年8月3日 ]

金彩瑛四段、天敵の崔精九段を破って世界大会初優勝!


写真:呉清源杯初代チャンピオンの金彩瑛四段

 金彩瑛(キム・チェヨン)四段が崔精(チェ・ジョン)九段を破って、呉清源杯初代チャンピオンになった。
 2018年7月25日、中国の福州で行われた第1回呉清源杯世界女子囲碁大会決勝3番勝負第2局目で、金彩瑛四段が崔精九段に308手黒5目半勝ち、総合成績2勝0敗で優勝を果たした。
 23日に行われた第1局目に236手白中押し勝ちで勝利を収めていた金彩瑛四段は第2局目も勝利し、人生初の世界大会優勝カップを手に入れた。
 金彩瑛四段は今大会決勝直前まで崔精九段と11回対戦して一度も勝てず苦戦していたが、世界大会決勝という大きいな舞台でリベンジに成功した。
 優勝インタビューで金彩瑛四段は「入段後から夢だった世界大会優勝を叶えることができて嬉しい。崔精九段には負けてばかりだったが今回勝つことができてさらに嬉しい。」と話した。
 国内選抜戦を経て大会に参加した金彩瑛四段は、24強戦では日本の牛栄子二段、16強戦では中国の高星四段、準々決勝では日本の謝依旻六段を連破し、準決勝では中国女流ランキング1位の於之瑩六段に半目勝利し、決勝に進出した。
 一方、ランキングシードで大会に出場した崔精九段は16強戦では中国の尹渠二段、準々決勝では中国の陸敏全四段、準決勝では中国の李赫五段に勝利したが、決勝で金彩瑛四段に敗退し、世界大会4回目の優勝に失敗した。
 中国囲碁協会と福州囲碁協会、福州人民政府が主催した第1回呉清源杯世界女子囲碁大会の優勝賞金は50万元(約860万円)である。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年7月27日 ]

李世乭九段、農心辛ラーメン杯で韓国代表に!


写真:予選決勝終局後の様子。

 李世乭(イ・セドル)九段が農心辛ラーメン杯韓国代表になった。
 2018年7月20日、韓国棋院囲碁テレビスタジオで行われた第20回農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦の予選決勝で、李世乭九段が白洪淅(ベク・ホンソク)九段に217手黒中押し勝ち、通算5回目の農心辛ラーメン杯韓国代表になった。
 李世乭九段は2009年の第10回大会に2連勝で韓国の優勝を決めるなど、本戦で7勝3敗の成績を残している。
 一方、初の韓国代表を目前にした白洪淅九段は対戦成績9連敗中の李世乭九段の壁を越えられず敗退し、連敗は10まで増えた。通算対戦成績は李世乭九段が15勝8敗でリードしている。
 韓国代表3人を選ぶ今回の予選で李世乭九段以外の二人の代表は安國鉉(アン・クッヒョン)八段vs李志賢(イ・ジヒョン)七段、姜東潤(カン・トンユン)九段vs崔哲瀚(チェ・チョルハン)九段と申旻埈(シン・ミンジュン)八段の勝者の各勝者で、対決は7月25日に行われる予定。
 第20回農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦は、ランキングから選ばれた韓国ランキング1位の朴廷桓(パク・ジョンファン)九段と国内予選通過者3名、ワイルドカード1人の合計5名が参加する。
 韓・日・中の代表5名が出場し、連勝戦方式で対決する農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦の歴代優勝回数は韓国12回、中国6回、日本1回である。
 本戦1回戦は10月16日から中国の北京にある駐中国韓国文化院で行われる予定。
 持ち時間1時間、秒読み60秒1回で行われる農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦は韓国棋院が主催、株式会社農心が後援している。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年7月23日 ]

2018年前半期決算!


写真:前半期賞金王の朴廷桓九段。

 朴廷桓(パク・ジョンファン)九段が9億ウォン(約9000万円)の賞金を獲得し、前半期賞金ランキング1位になった。
 また、崔精(チェ・ジョン)九段は49勝を記録し、4年連続で前半期勝ち星ランキング1位を記録した。
 朴廷桓九段は6億7000万ウォン(約6700万円)の賞金で昨年の賞金王になったが、今年は前半期だけで9億4500万ウォン(約9450万円)の賞金を獲得した。
 新年から第3回MLILY夢百合杯世界囲碁オープン戦で優勝し、3億ウォン(約3000万円)を手に入れた朴廷桓九段はその後、賀歳杯、クラウンヘテ杯、ワールド囲碁チャンピオンシップ、KBS囲碁王戦で優勝を果たした。
 韓国棋院所属棋士の年間賞金記録は2014年李世乭(イ・セドル)九段の14億1000万ウォン(約1億4100万円)で、今年朴廷桓九段がその記録を破れるかが注目されている。
 一方、4年連続で勝ち星ランキング1位になった崔精九段は1月女流国手戦で優勝して九段になり、2018年MDM韓国女子囲碁リーグでは17勝2敗の圧倒的な成績でチームの優勝に大きく貢献した。崔精九段は前半期だけで60局を打ち、最多対局1位にもなった。
 勝率部門は卞相壹(ビャン・サンイル)九段が44勝9敗、83%の勝率で1位、連勝部門は金志錫(キム・ジソク)九段が16連勝で1位を記録した。
 前半期に行われた世界大会で、韓国は好成績を残した。
 農心辛ラーメン杯では5年ぶりに優勝し、女流団体戦の天台山農商銀行杯でも優勝を果たした。
 また、朴廷桓九段が夢百合杯賀歳杯ワールド囲碁チャンピオンシップで優勝、金志錫九段はテレビ囲碁アジア選手権戦で優勝カップを手に入れた。
 韓国ランキングは朴廷桓九段が2013年12月にランキング1位になって以来、今回の2018年前半期終了まで、1位を守り続けている。

2018年前半期勝ち星ランキング(1位から10位まで)
  • 1位:崔精(チェ・ジョン)九段(49勝11敗)
  • 2位:卞相壹(ビャン・サンイル)九段(44勝9敗)
  • 3位:金彩瑛(キム・チェヨン)四段(42勝18敗)
  • 4位:申眞諝(シン・ジンソ)八段(39勝15敗)
  • 5位:李世乭(イ・セドル)九段(35勝18敗)
  • 6位:吳侑珍(オ・ユジン)五段(33勝13敗)
  • 6位:申旻埈(シン・ミンジュン)八段(33勝12敗)
  • 8位:金志錫(キム・ジソク)九段(32勝8敗)
  • 9位:鄭誓儁 (ジョン・ソジュン) 二段(30勝19敗)
  • 10位:偰玹準(ソル・ヒョンジュン)四段(27勝10敗)
2018年前半期韓国棋士ランキング(1位から10位まで)
  • 1位:朴廷桓(パク・ジョンファン)九段(10036点)
  • 2位:金志錫(キム・ジソク)九段(9838点)
  • 3位:申眞諝(シン・ジンソ)八段(9833点)
  • 4位:李世乭(イ・セドル)九段(9719点)
  • 5位:卞相壹(ビャン・サンイル)九段(9703点)
  • 6位:朴永訓(パク・ヨンフン)九段(9653点)
  • 7位:羅 玄 (ナ・ヒョン)九段(9613点)
  • 8位:申旻埈(シン・ミンジュン)八段(9611点)
  • 9位:安成浚(アン・ソンジュン)八段(9603点)
  • 10位:李東勳(イ・ドンフン)九段(9584点)

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年7月13日 ]

三星火災杯、韓国6名、中国11名、日本とマレーシアが各1名統合予選通過!


写真:2018三星火災杯世界囲碁マスターズ統合予選決勝の様子。

 三星火災杯の本戦進出者が全員出揃った。
 史上最多となる383人が参加し、7月2日から7日まで6日間かけて韓国棋院で行われた2018三星火災杯世界囲碁マスターズ統合予選で、韓国は6枚の本戦チケットを、中国が11枚、日本とマレーシアが各1枚の本戦チケットを手に入れた。
 韓国は一般組で羅玄 (ナ・ヒョン)九段、申旻埈(シン・ミンジュン)八段、ユン・ソンシク(韓国棋院院生)の3人が、シニア組では徐奉洙(ソ・ボンス)九段、女子組では崔精(チェ・ジョン)九段と李映周(イ・ヨンジュ)二段が本戦進出に成功した。
 韓国は昨年9名が統合予選を通過したが、今年は予選決勝の韓・中戦で2勝9敗と不振な成績を記録し、6名しか通過できなかった。
 羅玄九段は中国の何暘三段に238手白中押し勝ち、3年ぶり通算4回目の本戦進出に成功した。申旻埈八段は黃云嵩六段に182手白中押し勝ち、2年連続となる本戦進出に成功した。
 また、大きな波乱を起こしたのはユン・ソンシクだった。
 韓国棋院院生で院生シードとして参加したユン・ソンシクは予選準決勝では韓国ランキング5位の卞相壹(ビャン・サンイル)六段を破った後、予選決勝では宋圭相(ソン・ギュサン)三段を223手黒中押し勝ち、世界大会本戦進出を果たした。
 三星火災杯でアマチュアが本戦進出したのは2010年の閔詳然(ミン・サンヨン)五段(当時アマチュア)以来8年ぶりである。
 シニア枠では韓国の徐奉洙九段と日本で活躍している柳時熏九段が、韓国の安官旭(アン・カヌク)九段と中国の兪斌九段をそれぞれ破って本戦進出。女子組では崔精(チェ・ジョン)九段と李映周(イ・ヨンジュ)二段が吳政娥(オ・ジョンア)三段、朴泰姬(パク・テヒ)二段にそれぞれ勝利して本戦進出に成功した。
 一方、昨年6名が本戦進出した中国は今年、11名が進出し、昨年と比べ5人増えた。連笑、芈昱廷、時越、陳耀燁、檀嘯、各九段と陶欣然、楊鼎新、李軒豪各七段、鄔光亞、陳梓健、范蘊若各六段の11名が一般組から本戦進出を果たした。
 ワールド枠ではマレーシアのチャンプカンアマ五段が、カナダ国籍でアメリカプロのライアン・リ初段を破って本戦チケットを手に入れた。チャンプカンアマ五段はプロになるため、現在中国で囲碁の勉強をしている。
 予選を通過した19名は本戦シード12名とワイルドカード1名とともに、2018年9月4日から三星火災グローバルキャンパスで行われる本選で対決する予定。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年7月4日 ]

ダークナイト、覆面棋王初代チャンピオン!


写真:決勝戦の様子。

 囲碁大会史上初の相手の正体が分からない「ブラインド方式」で行われ、大きな話題になったSGM杯ワールド囲碁チャンピオンシップ覆面棋王でダークナイトが優勝を果たした。
 2018年6月27日、K囲碁(囲碁専門放送局)スタジオで行われた2017-18SGM杯ワールド囲碁チャンピオンシップ決勝3番勝負第2局目で、ダークナイトが防弾ガラスに162手白中押し勝ち、総合成績2勝0敗で初代チャンピオンになった。
 26日に行われた決勝第1局目でもダークナイトは防弾ガラスに209手黒中押しで勝利を収めていた。
 ダークナイトはシードで本戦から出場し、日本の柳時熏九段、中国の黃云嵩六段、黨毅飛九段、韓国の申眞諝(シン・ジンソ)九段を連破して決勝に進出し、決勝では欠点を見せない完璧な勝利で優勝を果たした。
 一方、防弾ガラスの正体は朴進率(パク・ジンソル)八段だった。
 朴進率八段は予選から参加し、本戦32強戦では中国の陳耀燁九段を破り、16強戦では申旻埈(シン・ミンジュン)八段、準々決勝では中国の謝科五段、準決勝では中国の江維杰九段を連破し、入段後初決勝進出に成功したが、ダークナイトの壁を超えられず初優勝にはならなかった。
 優勝インタビューでダークナイトは「決勝で強敵と対戦したが、ファンの皆様の応援のおかげで優勝できたと思う。覆面を被って対局したのは初めてだが、面白い経験だったので、また機会があったら是非参加したい。」と話した。
 優勝者ダークナイトの正体は7月14日にK囲碁を通じて明らかになる。
 オンライン予選から17人、オンラインランキングシード37人、ワイルドカード10人の計64人が参加した2017-18SGM杯ワールド囲碁チャンピオンシップは本戦32強戦から全ての対局がK囲碁スタジオで行われ、正体を知られぬように覆面で対局し、負けた人だけがその場で覆面を脱いて正体を明かすシステムで大きな注目を集めた。
 持ち時間10分、秒読み40秒3回で行われた2017-18SGM杯ワールド囲碁チャンピオンシップは株式会社SGMが主催した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年6月28日 ]

不動の1位朴廷桓九段、55ヶ月間韓国no.1!

写真:55ヶ月間1位を守り抜いた朴廷桓九段。

朴廷桓(パク・ジョンファン)九段が55ヶ月間頂点に立ち、連続1位の記録を更新した。
 朴廷桓九段は5月に3勝3敗の成績で、先月よりレーティングポイントを34点失ったにもかかわらず、10036点で1位を守り抜いた。
 朴廷桓九段は第23回LG杯朝鮮日報棋王戦で、中国の辜梓豪九段と日本の芝野虎丸七段に勝利して準々決勝進出に成功したが、第30回テレビ囲碁アジア選手権戦で金志錫(キム・ジソク)九段に敗退し、中国甲級リーグでは2敗と不振な成績を残した。
 第30回テレビ囲碁アジア選手権大会で優勝し、レーティングポイントを17点増やした金志錫九段が2か月ぶりに2位に復帰し、第23期GSカルテックス杯プロ棋戦で優勝した申眞諝(シン・ジンソ)九段が2位から3位に落ちた。申眞諝九段は5月に10勝4敗を記録し、レーティングポイントを8点増やしたが、僅差で2位の座を金志錫九段に譲った。
 3勝10敗と不振な成績で62点を失った李世乭(イ・セドル)九段が4位、JTBC杯で優勝を果たした卞相壹(ビャン・サンイル)九段が5位を記録した。
 6位と7位は先月と同じく朴永訓(パク・ヨンフン)九段と羅玄 (ナ・ヒョン)九段が、初めて10位圏内に入った申旻埈(シン・ミンジュン)八段が8位となった。
 安成浚(アン・ソンジュン)八段と李東勳(イ・ドンフン)九段が先月より一つずつ下がって9位と10位を記録した。
 10位圏外では昨年入段した鄭誓儁(ジョン・ソジュン)二段がランキング基準対局数(通算50局)を終えて新しく26位に入り、朴珉奎(パク・ミンギュ)五段は先月にレーティングポイントを53点獲得し、40位から32位まで順位を上げた。
 2009年1月から施行されている新しい韓国ランキングはレーティングポイント制度を使用し、棋士の成績に応じて点数を定め、毎月100位まで発表されている。

2018年6月の韓国棋士ランキング(1位から10位まで)
  • 1位:朴廷桓(パク・ジョンファン)九段(10036点)
  • 2位:金志錫(キム・ジソク)九段(9838点)
  • 3位:申眞諝(シン・ジンソ)八段(9833点)
  • 4位:李世乭(イ・セドル)九段(9719点)
  • 5位:卞相壹(ビャン・サンイル)六段(9703点)
  • 6位:朴永訓(パク・ヨンフン)九段(9653点)
  • 7位:羅 玄 (ナ・ヒョン)九段(9613点)
  • 8位:申旻埈(シン・ミンジュン)八段(9611点)
  • 9位:安成浚(アン・ソンジュン)八段(9603点)
  • 10位:李東勳(イ・ドンフン)九段(9584点)
2018年6月の韓国女流棋士ランキング(1位から5位まで)
  • 1位:崔 精(チェ・ジョン)九段(9293点)
  • 2位:吳侑珍(オ・ユジン)五段(9035点)
  • 3位:金彩瑛(キム・チェヨン)三段(8960点)
  • 4位:趙惠連(チョウ・ヘヨン)九段(8877点)
  • 5位:金多瑛(キム・ダヨン)三段(8838点)

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年6月25日 ]

忠南SGゴルフ、麗水亀甲船を破って女子囲碁リーグ初優勝達成!


写真:表彰式の様子。

 忠南SGゴルフが韓国女子囲碁リーグチャンピオンになった。
 2018年6月2日、韓国棋院囲碁テレビスタジオで行われた「2018年MDM韓国女子囲碁リーグ」チャンピオン決定戦第2回戦で、忠南SGゴルフが麗水亀甲船に2勝0敗で勝利、女子囲碁リーグ初優勝を果たした。
 忠南SGゴルフの主将崔精(チェ・ジョン)九段が麗水亀甲船の主将金多瑛(キム・ダヨン)三段に128手白中押しで勝利後、忠南SGゴルフの宋彗領(ソン・ヘリョン)二段が麗水亀甲船の李玟眞(イ・ミンジン)八段に258手黒5目半勝ち、チームの初優勝を決めた。
 1日に行われたチャンピオン決定戦第1回戦でも、忠南SGゴルフが麗水亀甲船に2勝1敗で勝利を収めていた。
 正規リーグで2位を記録し、プレーオフに直行した忠南SGゴルフは、プレーオフでは浦項ポスコケムテクを2勝0敗で破ってチャンピオン決定戦に進出した。
 優勝インタビューで崔精九段は「チームの宋彗領二段が決定局を打つときドキドキしたが、有利な碁を勝ち切ってくれて嬉しい。優勝したら閉幕式の時に皆の前で踊るとチームメイトと約束したので、これからダンスの準備をする。」と話した。
 崔精九段は正規リーグで14勝2敗を記録、3年連続で最多勝となった。
 一方、正規リーグで優勝し、統合チャンピオンを狙った麗水亀甲船はチャンピオン決定戦で敗退し、2年連続準優勝となった。
 4か月間の熱戦が繰り広げられ、忠南SGゴルフの優勝で幕を閉じた「2018年MDM韓国女子囲碁リーグ」は韓国棋院と不動産の株式会社MDMが主催した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年6月13日 ]

朴廷桓九段、姜東潤九段、申旻埈八段がLG杯準々決勝進出!


写真:準々決勝組み合わせ直後の様子。

 朴廷桓(パク・ジョンファン)九段、姜東潤(カン・トンユン)九段、申旻埈(シン・ミンジュン)八段がLG杯準々決勝進出に成功した。
 2018年5月30日、韓国京畿道にあるゴンジアムリゾートで行われた第23回LG杯朝鮮日報棋王戦本戦16強戦で、韓国はランキング1位の朴廷桓九段が日本の芝野虎丸七段に173手黒中押し勝ち、準々決勝に進んだ。
 続いて、姜東潤九段が一力遼八段に189手黒中押し勝ち、ワイルドカードとして初めてLG杯本戦に参加した申旻埈八段が趙晨宇六段に267手黒中押し勝ちで破り、準々決勝進出を果たした。
 朴廷桓九段は第19回、姜東潤九段は第20回LG杯の優勝者である。
 一方、16強戦では朴永訓(パク・ヨンフン)九段・元晟溱(ウォン・ソンジン)九段・申眞諝(シン・ジンソ)九段、李元榮(イ・ウォンヨン)七段は中国の壁を超えられず準々決勝進出は叶わなかった。
 また中国は、準々決勝の韓・中戦で5勝1敗の好成績を記録した5人が準々決勝に進出し、16強戦に出場した日本2人と中華台北1人は全員敗退し、大会から姿を消した。
 韓・中戦3局、中・中戦1局で行われる準々決勝は11月12日に行う予定で場所は未定。
 第23回LG杯は主催が朝鮮日報社、株式会社LGが協賛している。

準々決勝の組み合わせは以下の通り。
対局者対局者
楊鼎新六段 - 姜東潤九段
范廷鈺九段 - 朴廷桓九段
時越九段 - 江維杰九段
彭立堯六段 - 申旻埈八段

2018.6.13 現在

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年6月6日 ]

申眞諝九段、GSカルテックス杯初優勝達成!


写真:最終局の終局後の様子。

 申眞諝(シン・ジンソ)九段がGSカルテックス杯で初優勝を果たした。
 2018年5月18日、韓国棋院囲碁テレビスタジオで行われた第23期GSカルテックス杯プロ棋戦決勝5番勝負最終局で、申眞諝九段が李世乭(イ・セドル)九段に278手白中押し勝ち、総合成績3勝2敗で優勝を飾った。
 李世乭九段に3戦全敗を記録していた申眞諝九段は決勝でリベンジに成功した。
 申眞諝九段の優勝は通算6回目で、国内棋戦の優勝は2015年12月レッツランパーク杯の優勝以来、2年5か月ぶりである。
 一方、7期、11期、17期に続き、GSカルテックス杯の通算4回目の優勝に挑戦した李世乭九段は申眞諝九段に敗退し、準優勝となった。李世乭九段のGSカルテックス杯準優勝は今回が3回目。
 優勝直後に行われたインタビューで申眞諝九段は「決勝の前には勝敗は関係なく良い内容の碁を打ちたい気持ちでいたが、最終局では優勝の欲が出てきて熱心に打った。今回の優勝をきっかけにして世界大会で良い成績を残したい。」と話した。
 17歳差の新・旧を代表するビッグスターの対決で注目されたGSカルテックス杯の決勝5番勝負は申眞諝九段の勝利で幕を閉じた。
 持ち時間10分、秒読み40秒3回で行われた第23期GSカルテックス杯は毎日経済新聞とGSカルテックスが主催した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年5月31日 ]

韓国、天台山農商銀行杯2連覇達成!


写真:表彰式の様子。

 韓国が天台山農商銀行杯で2連覇に成功した。
 2018年5月12日、中国浙江省台州市天台山温泉ホテルで行われた第7回天台山農商銀行杯世界女子団体選手権戦の最終ラウンドで、韓国が中華台北に3勝0敗で勝利し、総合戦績2勝1敗で優勝を果たした。
 韓国は1ラウンドで最大のライバルの中国と当たり、金彩瑛(キム・チェヨン)四段が李赫五段に勝利したが、崔精(チェ・ジョン)九段と吳侑珍(オ・ユジン)五段が於之瑩六段と芮乃偉九段に敗れ、1勝2敗で中国に敗退し、優勝が厳しくなった。
 しかし、第2ラウンドと最終ラウンドで日本と中華台北に3勝0敗で勝利、最終ラウンドで日本が中国に2勝1敗で勝利したことにより韓国の優勝となった。
 韓国と中国の総合戦績は2勝1敗で同率だが、個人勝利数の合計で優勝を決める規定により、韓国7勝、中国6勝で韓国が劇的に優勝を決めた。
 韓国女流ランキング1位の崔精九段が主将、韓国女流ランキング2位の吳侑珍五段が副将、韓国女流ランキング3位の金彩瑛四段が三将で参加した韓国チームは金彩瑛四段が3戦全勝、崔精九段と吳侑珍五段が2勝1敗の成績を残した。
 優勝に大きな貢献をした金彩瑛四段は優勝インタビューで「5年前に今大会に参加した時に、1勝2敗と不振な成績でも優勝する事が出来たので、今回も最後まで希望を捨てなかった。自分の3勝が韓国の優勝に繋がって嬉しい。」と話した。
 一方、ライバルの韓国に勝利し、優勝を目前にした中国は最終ラウンドで日本に敗れて準優勝、1勝2敗で同率を記録した日本と中華台北は個人勝利数が多い日本が3位、中華台北が最下位となった。
 第7回天台山農商銀行杯世界女子団体選手権戦は、中国囲碁協会と天台県人民政府が主催した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年5月25日 ]

金志錫九段、テレビ囲碁アジア選手権戦で優勝し、早碁の世界王者に!


写真:決勝戦の終局後の様子。

 初参加となった金志錫(キム・ジソク)九段が、テレビ囲碁アジア選手権戦で優勝カップを手に入れた。
 2018年5月4日、韓国のソウルにあるメイフィールドホテルで行われた第30回テレビ囲碁アジア選手権大会決勝で、金志錫九段が羅玄 (ナ・ヒョン)九段に239手白2目半勝ち、初参加で優勝を果たした。
 第36期KBS囲碁王戦の準優勝者として参加した金志錫九段は1回戦で范蘊若六段を破り、準決勝ではKBS囲碁王戦優勝者の朴廷桓(パク・ジョンファン)九段に、KBS囲碁王戦決勝戦のリベンジを果たして決勝に進出した。
 優勝インタビューで金志錫九段は「テレビ囲碁アジア選手権大会は参加するだけでも光栄なのに優勝まで出来て嬉しい。大会期間中一緒にいながら隣で内助してくれた妻のおかげで優勝が出来たと思う。」と話した。
 2003年に入段した金志錫九段は2014三星火災杯世界囲碁マスターズの優勝に続き、今回が2回目の世界大会優勝。
 一方、昨年の大会で優勝し、今大会2連覇を狙った羅玄九段は決勝で金志錫九段に敗退し、準優勝となった。
 毎年韓国と中国、日本を巡回しながら行われるテレビ囲碁アジア選手権大会の歴代優勝回数は韓国12回、日本10回、中国8回である。
 今年は韓国で行われたため、韓国のKBS、日本のNHKと中国のCCTVが主催した第30回テレビ囲碁アジア選手権大会は1手30秒、1分の考慮時間10回のNHK杯方式で行われた。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年5月17日 ]

崔精九段・金彩瑛三段が呉清源杯決勝進出!


写真:決勝進出を果たした崔精九段と金彩瑛三段。

 韓国の崔精(チェ・ジョン)九段と金彩瑛(キム・チェヨン)三段が呉清源杯の決勝に進出した。
 2018年5月1日、中国の福州で行われた第1回呉清源杯世界女子囲碁大会準決勝で崔精九段が、中国の李赫五段に224手白中押し勝ちを収め、決勝に駒を進めた。
 昨年参加した全ての女流国際棋戦で優勝し、現在韓国の女流棋士ランキング1位である崔精九段は16強戦では中国の尹渠二段、準々決勝では中国の陸敏全四段を連破し、準決勝に進出。準決勝では李赫五段を破って決勝に進出した。
 一方、反対の枠では金彩瑛三段が中国女流棋士ランキング1位の於之瑩六段に350手白半目勝ち、決勝に進んだ。
 韓国の女流ランキング3位の金彩瑛三段は本戦24強戦では日本の牛栄子二段、16強戦では中国の高星四段、準々決勝では日本の謝依旻六段に勝利し、準決勝では3月に日本で行われた世界大会(第1回SENKO CUPワールド碁女流最強戦)優勝者の於之瑩六段を破って決勝進出を果たした。
 大会初代チャンピオンをかけて決勝で対戦する崔精九段と金彩瑛三段の対戦成績は8戦全勝で崔精九段が圧倒的にリードしている。しかし、金彩瑛三段も今年最多勝1位で33勝10敗の好成績を収めているので、勝負の行方はまだわからない。
 決勝3番勝負は7月23日と25日、26日に再び同じ会場行われる予定。
 第1回呉清源杯世界女子囲碁大会は韓国からは崔精九段と吳侑珍(オ・ユジン)五段、呉政娥(オ・ジョンア)四段、金彩瑛三段の4人が参加し、主催国の中国からは7人、日本4人、中華台北2人、ヨーロッパ・アメリカ4人、ワイルドカード3人など延べ24人が参加し、トーナメント方式で決勝進出者を決めた。
 中国棋院、福州市人民政府が主催した第1回呉清源杯世界女子囲碁大会の優勝賞金は50万元(約860万円)である。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年5月10日 ]

GSカルテックス杯決勝は、李世乭九段と申眞諝八段の新・旧対決!


写真:前回の対決の様子。(第43期名人戦16強戦)

 李世乭(イ・セドル)九段と申眞諝(シン・ジンソ)八段がGSカルテックス杯の決勝で対戦することになった。
 2018年4月27日、韓国棋院囲碁テレビスタジオで行われた第23期GSカルテックス杯プロ棋戦準決勝で申眞諝八段が、金志錫(キム・ジソク)九段に162手白中押し勝ち、大会初の決勝進出にとなった。
 前日に同じ場所で行われた反対枠の準決勝戦では、李世乭九段が尹畯相(ユン・ジュンサン)九段に192手白中押し勝ち、決勝に先着した。
 李世乭九段と申眞諝八段が決勝で対戦するのは今回が初めてで、二人の対戦成績は李世乭九段が3戦全勝でリードしている。
 李世乭九段は今までGSカルテックス杯で3回優勝し、今期4回目の優勝を狙っている。
 一方、申眞諝八段は今回が今大会初めての決勝進出で、昨年と一昨年は準々決勝で姿を消した。
 17歳差の新・旧対決で行われる決勝5番勝負は5月14日から18日まで、囲碁テレビのスタジオで行われる予定。
 毎日経済新聞と毎日放送、韓国棋院が共同主催、GSカルテックスが後援しているGSカルテックス杯は持ち時間10分、秒読み40秒3回で行われている。
 前期の決勝では安國鉉(アン・クッヒョン)八段が金志錫九段に勝利し、入段後初タイトルを獲得した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年5月2日 ]

趙漢乘(チョ・ハンスン)九段、半目でマキシムコーヒー杯初優勝!


写真:終局後の様子。

 趙漢乘(チョ・ハンスン)九段が朴永訓(パク・ヨンフン)九段を半目で破り、マキシムコーヒー杯初優勝を果たした。
2018年4月23日、韓国棋院囲碁テレビスタジオで行われた第19期マキシムコーヒー杯入神最強戦決勝3番勝負最終局で、趙漢乘九段が朴永訓九段に266手白半目勝ち、総合成績2勝1敗で入神(九段の別称)の中の入神となった。趙九段は4月9日に行われた第1局目で201手白中押し負けと不穏な出だしとなったが、第2局で165手黒中押し勝ち、最終局は半目勝利し、2014年1月の第57期国手戦以来約4年ぶりにタイトルを手に入れた。
 今回の優勝が通算9回目の優勝となる趙漢乘九段は優勝インタビューで「期待もしていなかったのに、優勝ができて嬉しい。朴永訓九段より実力が足りない私が優勝できたのはファンの皆様の応援のおかげだと思う。」と話した。
 一方、2008年と2011年に優勝し、今大会3度目の優勝を狙った朴永訓九段は決勝で敗退、準優勝となった。また、朴永訓九段は2016年2月のLG杯以来、決勝で4回連続敗退しており、準優勝ジンクスにかかっている。
 入神(九段の別称)の最強者を決めるマキシムコーヒー杯は、今年から本選進出者を24人から32人に増やした。 持ち時間10分、秒読み40秒3回で行われた第19期マキシムコーヒー杯は、韓国の東西食品が後援、韓国棋院が主催した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年4月26日 ]

趙治勲九段、大舟杯を通じて韓国国内棋戦で初優勝!


写真:表彰式の様子。

 趙治勲九段が韓国国内棋戦で初優勝を果たした。
 2018年4月23日に囲碁スタジオで行われた、第5期大舟杯プロシニア最強者戦決勝で趙治勲九段が、趙恵連(チョ・ヘヨン)九段に200手白中押し勝ちを収め、初参加した大会で優勝を果たした。
 男女の対決で注目された決勝戦は、趙治勲九段が趙恵連九段の攻めを上手くかわし、相手にチャンスをほとんど与えることなく完勝で優勝を決めた。
 優勝インタビューで趙治勲九段は「今大会に招待して頂いたことをとても感謝している。韓国の棋戦に参加し、優勝することができてとても嬉しい。」と話した。
 一方、女流棋士として初めて決勝に進出し、初優勝を狙った趙恵連九段は趙治勲九段の壁を超えられず準優勝となった。
 1月15日に開幕し、50歳以上の男性プロ棋士と30歳以上の女性プロ棋士を合わせた62人が参加した第5期大舟杯プロシニア最強者戦は、初参加した趙治勲九段の優勝で幕を閉じた。
 1962年の6歳の時に渡日し、11歳に入段した趙治勲九段は今回が通算75回目の優勝である。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年4月20日 ]

韓国、4人がLG杯統合予選通過。


写真:朴永訓九段と李春揆六段の予選決勝の様子。

 朴永訓(パク・ヨンフン)九段、崔哲瀚(チェ・チョルハン)九段、李元榮(イ・ウォンヨン)七段、卞相壹(ビャン・サンイル)七段の4人がLG杯本選に進出した。
 2018年4月9日、韓国棋院で行われた第23回LG杯統合予選決勝戦で、韓国は16枚の本選進出へのチケットのうち、4枚を手に入れた。昨年の13枚と比べると、不振な成績である。
 12人が統合予選決勝に進出した韓国は韓・中戦で2勝6敗、韓国棋士同士の決勝戦2局を合わせて4勝を挙げた。
 韓・中戦で崔哲瀚九段は中国の柁嘉熹九段に140手白中押し勝ち、李元榮七段は中国の王昊洋六段に292手黒2目半勝ちとなり、韓国棋士同士の決勝戦では朴永訓九段が李春揆(イ・チュンギュ)六段、卞相壹七段が李炫準(イ・ヒョンジュン)初段にそれぞれ勝利して本戦に進出となった。
 一方、昨年は3枚の本戦チケットしか手に入れられなかった中国は、今大会では12枚のチケットを手に入れた。
 中国は中・韓戦で6人、中・中戦で5人、中・日戦で1人が勝利し、予選決勝で12人が勝利した。中国の本戦進出者の12人は世界大会の優勝経験がある時越・唐韋星・范廷鈺・江維杰・兪斌各九段と范胤七段、孟泰齡・鐘文靖・范蘊若・楊鼎新・趙晨宇各六段、彭立堯五段である。
 統合予選を通過した16人は本選シード16人と合わせて5月28日からトーナメント方式で戦う予定。

本選進出者は次の通り。

韓国(10人)
朴廷桓(パク・ジョンファン)九段、李世乭(イ・セドル)九段、金志錫(キム・ジソク)九段、姜東潤(カン・トンユン)九段、元晟溱(ウォン・ソンジン)九段、申眞諝(シン・ジンソ)八段(以上本選シード)崔哲瀚九段、朴永訓九段、李元榮七段、卞相壹七段(以上統合予選通過者)
中国(16人)
柯潔九段、謝爾豪九段、檀嘯九段、辜梓豪九段(以上本選シード)
時越九段、唐韋星九段、范廷鈺九段、江維杰九段、兪斌九段、范胤七段、孟泰齡六段、鐘文靖六段、范蘊若六段、楊鼎新六段、趙晨宇六段、彭立堯五段(以上統合予選通過者)
日本(4人)
井山裕太九段、伊田篤史八段、一力遼八段、芝野虎丸七段(以上本選シード)
中華台北(1人)
陳祈睿四段(以上本選シード)

第23回LG杯は主催が朝鮮日報、株式会社LGが協賛している。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年4月11日 ]

朴廷桓九段、KBS囲碁王戦通算5回目の優勝達成!

写真:表彰式の様子。

 朴廷桓(パク・ジョンファン)九段がKBS囲碁王戦で5回目の優勝を果たした。(KBSは韓国の国営放送局)
 2018年3月26日、汝矣島 KBSスタジオで行われた第36期KBS囲碁王戦決勝3番勝負第2局で、朴廷桓九段が金志錫(キム・ジソク)九段に229手黒番中押し勝ち、総合成績2勝0敗で優勝した。 朴廷桓九段は3月12日に行われた第1局も白番中押しで勝ちを収め、2連勝で2年ぶりの優勝に成功した。
 今大会の優勝で個人通算23回目のタイトルを獲得。今年出場した全ての決勝戦で勝利した朴廷桓九段は、世界大会の夢百合杯、賀歳杯、ワールド碁チャンピオンシップと国内大会のクラウンヘテ杯に続き、KBS囲碁王戦も優勝し、今年に入って5つ目の大会の優勝カップを手に入れた。
 表彰式で行われた優勝インタビューで朴廷桓九段は「今年はコンディションも良いし、運もついてきているので、良い成績を取っている。この勢いで今年残った世界大会で、あと2回くらい優勝できるように頑張りたい。」と抱負を語った。
 一方、初優勝を狙った金志錫九段は朴廷桓九段の壁を超えられず決勝で敗退し、準優勝となった。
 今大会の優勝、準優勝である朴廷桓九段と金志錫九段は今年5月1日から韓国で行われる予定の第30回テレビ囲碁アジア選手権戦に韓国代表として参加する予定。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年4月9日 ]

朴廷桓九段・金志錫九段・朴永訓九段、春蘭杯準々決勝進出!

写真:朴廷桓九段と九段と彭立堯六段の対局の様子。

 朴廷桓(パク・ジョンファン)九段・金志錫(キム・ジソク)九段・朴永訓(パク・ヨンフン)九段が春蘭杯準々決勝進出に成功した。
 2018年3月23日、中国江蘇省泰州市泰州ホテルで行われた第12回春蘭杯世界囲碁選手権大会本戦16強戦で、朴廷桓九段が中国の彭立堯六段に194手白中押し勝ち、9・10回の大会に続き、大会通算3度目の準々決勝進出を果たした。
 金志錫九段はLG杯チャンピオンの謝爾豪九段に勝利して4大会連続の準々決勝進出を決めると、前期準優勝者の朴永訓九段も連笑九段を破って準々決勝に進出した。
 主催国の中国は前期大会優勝者の檀嘯九段が敗退したが、中国ランキング1位の柯潔九段をはじめ、陳耀燁九段・辜梓豪九段・党毅飛九段・謝科四段の5人が準々決勝に進出した。
 一方、日本は唯一の16強戦進出者の本木克弥八段が敗退し、16強戦で全員姿を消した。
 対局後に行われた準々決勝の組み合わせでは朴廷桓九段が謝科四段、金志錫九段が柯潔九段、朴永訓九段が辜梓豪九段、陳耀燁九段が党毅飛九段の対戦となった。
 準々決勝は2018年下半期に行われる予定で場所は未定。
 持ち時間2時間25分、秒読み60秒5回で行われている春蘭杯は中国の春蘭グループが主催し、優勝賞金は15万ドル(約1,750万円)である。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年3月29日 ]

竜星戦、日本・中国に続き、韓国にも誕生!

写真:予選1回戦の様子。

韓国で日本が主催する新しい棋戦が誕生した。
日本の囲碁将棋チャンネルが後援する第1期竜星戦が2018年3月6日、韓国棋院2階大会場で予選1回戦が行われ、幕が上がった。  予選には一般枠148人、シニア24人、女子枠32人の全員で204人が参加した。
本戦チケットは一般枠23枚、シニア枠(50歳以上)2枚、女子枠2枚の全部で27枚となっている。
本戦32強戦は予選通過者27人と本戦シード者5人(朴廷桓(パク・ジョンファン)九段、申眞諝(シン・ジンソ)八段(以上ランキングシード)金志錫(キム・ジソク)九段、姜東潤(カン・トンユン)九段(以上国家代表シード)李世乭(イ・セドル)九段(主催者シード))が合流した。
14日からダブルクォーテーション方式で行われ、金志錫、李東勳(イ・ドンフン)各九段などが16強戦進出に成功した。(まだ全ての進出者が決まっていない。)
本戦16強戦トーナメントは4月8日から囲碁テレビスタジオで行われ、決勝戦は3番勝負で行われる予定。現在日本(27期)と中国(9期)でも行われている竜星戦だが、韓国で初代竜星が誕生すると、韓・日・中の総合チャンピオン戦も行われる予定である。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年3月22日 ]

止まらない朴廷桓九段、52ヶ月間韓国1位!

写真:52ヶ月間1位を守り抜いた朴廷桓九段。

朴廷桓(パク・ジョンファン)九段の1位の疾走が52ヶ月間続いている。
朴廷桓九段は先月の10051点から19点を追加し、10070点で再び最高点を更新、2位の申眞諝(シン・ジンソ)八段との差を233点に広げた。
2月に5勝1敗を記録した朴廷桓九段は、2018CCTV賀歳杯日・中・韓新春争覇戦で優勝した後、クラウンヘテ杯の初代チャンピオンになった。
クラウンヘテ杯で準優勝した申眞諝八段は15点下がった9837点で16か月連続2位を、2月に10勝1敗を記録し、今年18勝2敗の好成績で最多勝を記録している李世乭(イ・セドル)九段が3位を守った。
昨年12月から14連勝を記録し、負けることを忘れている金志錫(キム・ジソク)九段が4位になった。金志錫九段は先月39点を追加し、9776点で3位李世乭九段との差を5点まで追いつめた。
5位卞相壹(ビャン・サンイル)六段まで1位から5位の順位変動は起こらなかった。
一方、6位から10位までは大きな変動があった。
羅 玄 (ナ・ヒョン)九段は先月より二つ上がって6位、安成浚(アン・ソンジュン)八段と朴永訓(パク・ヨンフン)九段は一つずつ下がり、7位と8位になった。
崔哲瀚(チェ・チョルハン)九段と李東勳(イ・ドンフン)九段は先月から順位が入れ替わり、9位と10位になった。特に6位から10位までは点数差が少なく、来月も大きい変動があると予想される。
10位圏外では朴埈奭(パク・ジュンソク)五段が80位から75位まで順位を上げた。
また、韓国女流棋士ランキング1位は崔精(チェ・ジョン)九段(韓国ランキング47位)、2位は吳侑珍(オ・ユジン)五段(100位圏外)、3位は金彩瑛(キム・チェヨン)三段である。
2009年1月から施行されている新しい韓国ランキングはレーティングポイント制度を使用し、棋士の成績に応じて点数を定め、毎月100位まで発表されている。

2018年3月の韓国棋士ランキング(1位から10位まで)
  • 1位:朴廷桓(パク・ジョンファン)九段(10070点)
  • 2位:申眞諝(シン・ジンソ)八段(9837点)
  • 3位:李世乭(イ・セドル)九段(9781点)
  • 4位:金志錫(キム・ジソク)九段(9776点)
  • 5位:卞相壹(ビャン・サンイル)六段(9626点)
  • 6位:羅 玄 (ナ・ヒョン)九段(9604点)
  • 7位:安成浚(アン・ソンジュン)八段(9603点)
  • 8位:朴永訓(パク・ヨンフン)九段(9602点)
  • 9位:崔哲瀚(チェ・チョルハン)九段(9592点)
  • 10位:李東勳(イ・ドンフン)九段(9583点)
2018年3月の韓国女流棋士ランキング(1位から5位まで)
  • 1位:崔 精(チェ・ジョン)九段(9275点)
  • 2位:吳侑珍(オ・ユジン)五段(8967点)
  • 3位:金彩瑛(キム・チェヨン)三段(8877点)
  • 4位:趙惠連(チョウ・ヘヨン)九段(8859点)
  • 5位:金多瑛(キム・ダヨン)三段(8843点)

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年3月15日 ]

韓国、5年ぶりに農心辛ラーメン杯で優勝!

写真:表彰式の様子。

金志錫(キム・ジソク)九段の大活躍で、韓国が5年ぶりに農心辛ラーメン杯の優勝カップを手に入れた。
2018年3月1日、中国上海グランドセントラルホテルで行われた第19回農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦第13戦で、金志錫九段が柯潔九段に217手黒中押し勝ちを収め、韓国の通算12回目の優勝が決まった。
ワイルドカードで韓国代表になった金志錫九段は、先日行われた第12戦で5連勝中の党毅飛九段を逆転半目勝ちで止めた後、中国ランキング1位の柯潔九段にも大逆転勝利し、ワイルドカードで選ばれた強さを証明してみせた。
今大会で韓国は先鋒として出た申旻埈(シン・ミンジュン)六段が6連勝を記録し、絶好調の出発だったが、2番手と3番手の金明訓(キム・ミョンフン)五段、申眞諝(シン・ジンソ)八段が1勝もできずピンチとなった。
しかし、4番手の金志錫九段が2連勝で優勝を決め、韓国は国内ランキング1位の朴廷桓(パク・ジョンファン)九段を出すことなく優勝することができた。
優勝後インタビューで金志錫九段は「農心辛ラーメン杯は何回も出場しましたが、上海まで来て優勝した事がなかったので、自分の手で優勝を決めることができて嬉しい。碁の内容は悪かったが、結果が良かったので満足している。」と話した。
韓・日・中の代表5人が出場し、連勝戦方式で対決する農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦の歴代優勝回数は韓国12回、中国6回、日本1回である。
持ち時間1時間、秒読み60秒1回で行われる農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦は、株式会社農心と韓国棋院が主催した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年3月7日 ]

朴廷桓九段、クラウンヘテ杯初代チャンピオンに


写真:終局後の検討の様子。

韓国ランキング1位と2位の決勝対決で注目されたクラウンヘテ杯で、朴廷桓(パク・ジョンファン)九段が優勝を果たした。(クラウンヘテは韓国で有名なお菓子の会社)
2018年2月11日、韓国棋院囲碁テレビスタジオで行われた2017クラウンヘテ杯決勝三番勝負最終局で、朴廷桓九段が申眞諝(シン・ジンソ)八段に135手黒中押し勝ち、総合成績2勝1敗でクラウンヘテ杯初代チャンピオンになった。
朴廷桓九段は3日に行われた決勝第1局で申眞諝八段に213手黒中押し勝ち、優勝に王手をかけるが、10日に行われた第2局では申眞諝八段が逆転勝利し最終局に持ち込んだ。
しかし、最終局では朴廷桓九段が勝利しクラウンヘテ杯を制した。
優勝インタビューで朴廷桓九段は「年齢制限で今回が最初で最後の参加になったので、優勝することができたのは本当に嬉しい。面白くて興味がある新しい棋戦を作ってくださったクラウンヘテに感謝の気持ちを伝えたい。」と話した。
年が明けて、第3回MLILY夢百合杯の優勝で好スタートを切った朴廷桓九段は賀歳杯と クラウンヘテ杯で優勝するなど今年9勝1敗の成績で既に三つの大会で優勝を果たしている。クラウンヘテが主催し、25歳以下のプロ棋士69人が参加した2017クラウンヘテ杯は朴廷桓九段の優勝で幕を閉じた。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年2月28日 ]

朴廷桓九段、柯潔九段を破って賀歳杯初優勝!

写真:決勝戦の様子。

朴廷桓(パク・ジョンファン)九段が賀歳杯で韓国棋士として初優勝を果たした。
2018年2月7日、中国北京CCTVスタジオで行われた2018CCTV賀歳杯日・中・韓新春争覇戦決勝で、朴廷桓九段が柯潔九段に184手白中押し勝ち、優勝カップを手に入れた。
三人逆トーナメント方式で行われた今大会は2月5日に行われた第1局で、朴廷桓九段が日本の一力遼八段に196手白中押し勝ち、決勝に先着した。1局目敗者の一力遼八段と逆シード者の柯潔九段の対決になった第2局では柯潔九段が勝利し、朴廷桓九段と柯潔九段の決勝戦となった。
韓・中ランキング1位の対決で注目された決勝戦は朴廷桓九段が序盤から主導権を奪い、その後も柯潔九段の勝負手を咎めて完勝した。
朴廷桓九段は今日の勝利で柯潔九段との対戦成績も7勝6敗と一歩リードする形になった。
今大会は1手30秒、1分の考慮時間10回のNHK杯方式で行われ、2014年に中国の国内棋戦から国際棋戦へと拡大した。
2014年は時越九段、2015年は柁嘉熹九段、2016年と2017年は柯潔九段が優勝するなどこれまで中国が4回優勝しており、韓国の優勝は今回が初めてとなる。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年2月23日 ]

申旻埈六段、メジオン杯2連覇達成!


写真:決勝戦終局後の様子。

申旻埈(シン・ミンジュン)六段がメジオン杯2連覇に成功した。
2018年1月24日、韓国棋院囲碁テレビスタジオで行われた第5期メジオン杯オープン新人王戦決勝三番勝負第2局で、申旻埈六段が韓相朝(ハン・サンジョ)初段に181手黒中押し勝ち、総合成績2勝0敗で優勝カップを手に入れた。
申旻埈六段は17日に同じ場所で行われた第1局でも168手白中押し勝ちを収めていた。
優勝後インタビューで申旻埈六段は「新年を優勝とともに始まる事が出来て嬉しい。いつも応援してくれるファンの皆様には感謝している。今年中には一般棋戦で優勝し、ファンの期待に応えたい。」と話した。
前期大会優勝シードで本戦から出場した申旻埈六段は、1回戦では崔暎讚(チェ・ヨンチャン)二段、準々決勝ではイ・オドクドゥン二段、準決勝では宋知勳(ソン・ジフン)三段を連破して決勝に進出し、決勝では韓相朝初段を破って大会2連覇を果たした。
申旻埈六段は今大会優勝で七段に昇段した。
一方、今大会をアマチュアとして参加し、アマチュア選手初のプロ棋戦決勝進出を果たした韓相朝初段は申旻埈六段の壁を越えられず、準優勝となった。
院生の時に今大会の予選に参加した韓相朝初段は、今大会の途中にある昨年12月に行われた院生プロ試験を通じて入段を果たした。
株式会社メジオンが主催し、持ち時間1時間、秒読み60秒1回で行われた第5期メジオン杯オープン新人王戦は、1998年以降に生まれたプロ棋士33人と韓国棋院院生5人が参加し、申旻埈六段の優勝で幕を閉じた。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年2月15日 ]

崔精八段、女流国手戦優勝で九段に昇段!


写真:終局後インタビューの様子。

崔精(チェ・ジョン)八段が女流国手戦で初優勝を果たした。
2018年1月23日、韓国棋院囲碁テレビスタジオで行われた第22期ハリム杯プロ女流国手戦決勝三番勝負第2局で、崔精八段が金彩瑛(キム・チェヨン)三段に195手黒中押し勝ち、総合成績2勝0敗でパーフェクト勝利を果たした。
崔精八段は22日に行われた第1局でも184手白中押し勝ちで勝利を収めていた。
シードで本戦から出場した崔精八段は、16強戦では權周利(クォン・ジュリ)初段、準々決勝で朴鋕恩(パク・ジウン)九段、準決勝で姜智洙(カン・ジス)初段を連破し決勝に進出した。
2010年5月に入段した崔精八段は入段後1年8ヶ月で第13期女流名人戦優勝をはじめ、今回女流国手戦を優勝し国内棋戦優勝7回、世界大会優勝3回など通算10回目の優勝を記録、通算獲得タイトル数が韓国棋院所属の女流棋士の中で1位になった。
優勝後のインタビューで崔精八段は「今まで女流国手戦とは縁がなかったのに優勝する事が出来て凄く嬉しい。いつも応援してくれる囲碁ファンの方がいなかったらプロ棋士崔精は存在しなかったと思う。これからもたくさんの応援をお願いしたい。」と話した。
今大会の優勝で崔精八段は九段に昇段し、朴鋕恩九段、趙惠連(チョウ・ヘヨン)九段に続き、韓国棋院の女流棋士の中で3人目の九段になった。
持ち時間1時間、秒読み60秒5回で行われた第22期ハリム杯プロ女流国手戦は、韓国経済新聞と株式会社ハリムが主催した。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年2月9日 ]

正官庄、韓・中囲碁リーグ王中王戦を制覇!


李昌鎬九段と柁嘉熹九段の終局後の様子。

李昌鎬(イ・チャンホ)九段と金明訓(キム・ミョンフン)六段が2連勝した正官庄が、韓・中囲碁リーグ王中王戦で優勝した。
2018年1月20日、北京の中国棋院で行われた金立杯韓・中囲碁リーグ優勝チーム対抗戦の2回戦で、正官庄の李昌鎬九段が中信北京の柁嘉熹九段に234手白中押し勝ち。その後、金明訓六段も伊凌涛四段に逆転勝利し、チームの優勝を決めた。 19日に同じ場所で行われた第1局目では申眞諝(シン・ジンソ)八段、李昌鎬九段、金明訓六段が柁嘉熹九段、韓一洲五段、鐘文靖五段に勝利し、3勝1敗の成績を収めた。
中国の甲級リーグと同じルールで行われた今大会は第2回戦だけ主将戦を行い、1回戦と2回戦の成績を合計し4勝4敗の同率となった場合、主将戦で勝利したチームが優勝するシステムであった。
1回戦を3勝1敗で勝利した正官庄だが、第2回戦の主将戦で申眞諝八段が陳耀燁九段に164手白中押しで敗れたため、最後まで安心出来ない状況であった。
しかし、韓国の囲碁リーグでも最終局の勝利でチームの優勝決めた金明訓六段が今回も最終局を勝利で飾り、総合成績5勝3敗で、チームの優勝を決めた。
中信北京は陳耀燁九段が主将戦の勝利を合わせて2連勝を記録したが、他の選手達が不振な成績で準優勝となった。
韓国囲碁リーグの優勝チームと中国甲級リーグの優勝チームが対決したのは、今回が11年ぶり2回目であり、11年前も韓国のチームが勝利し、2回連続での優勝となった。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年1月30日 ]

安正己三段、未来の星の中で最高の星!


写真:大会優勝者の安正己三段と準優勝の朴鍵昊二段、大会後援者の睦鎭碩九段。

安正己(アン・ジョンギ)三段が「未来の星」新鋭最強戦で優勝した。
2018年1月20日に囲碁テレビのスタジオで行われた、第3期未来の星新鋭最強戦決勝で、安正己三段が朴鍵昊(パク・ゴンホ)二段に224手白中押し勝ち、入段後初タイトルを獲得した。
スイスリーグで行われた男子枠予選に4戦全勝で本戦進出を決めた安正己三段は、24強戦ではアマチュアでプロを次々破り女子枠を抜けたキム・ウンジに勝利、その後16強戦では宋知勳(ソン・ジフン)三段、準々決勝では日本の大竹優初段、準決勝で全勇洙(チョン・ヨンス)初段を連破し、決勝に進出した。
安正己三段は決勝戦で朴鍵昊二段を破って入段後2年6か月で初優勝を達成した。
今回の優勝で安正己三段は四段に特別昇段した。
安正己三段は入段前の2015年4月に行われた第20期LG杯統合予選にアマチュアで参加し、5連勝で大会史上初となるアマチュアでの本選進出を決めると、本選1回戦では2013年春蘭杯世界囲碁選手権戦で優勝を果たした陳燿燁九段を破り、大きく注目されていた。
その年の7月に行われた第2回夢百合杯世界囲碁オープンで本戦32強に進出し、特別入段ポイントでプロ入りした。
優勝インタビューで安正己三段は「今年初めて出場した「未来の星」で優勝できたのは、入段の時よりも嬉しい。優勝したら相手が誰でも勝てる自信が付いた気がする。」と話した。
第3期未来の星新鋭最強戦は2014年以降に入段した50人のプロ棋士と院生14人、主催者英才シードなど合わせて68人が予選に参加し、本戦には中国二人、日本二人、中華台北二人など、外国の棋士達にも出場機会を与えて行われた。
現在、棋戦が昔と比べて少なくなり、対局回数が少なくなった新鋭達の勉強のために睦鎭碩(モク・チンソク)九段の個人後援で行われた第3期未来の星新鋭最強戦は、2015年に第1回大会が行われ、今回が3回目となる。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年1月24日 ]

ポスコケムテク、KHエナジーを破って統合チャンピオンに!


写真:表彰式の様子。

女子囲碁リーグとシニア囲碁リーグの各優勝チームで、チャンピオンを決めたチャンピオンズカップは、女子囲碁リーグチャンピオンのポスコケムテクが優勝カップを手に入れた。2018年1月12日、囲碁テレビスタジオで行われた「デバン建設杯2017シニアvs女子囲碁リーグチャンピオンズカップ」三番勝負第2回戦で、浦項ポスコケムテクが釜山KHエナジーに3勝0敗で勝利、チャンピオンズカップの優勝を果たした。
ポスコケムテクは金彩瑛(キム・チェヨン)三段が張秀英(チャン・スヨン)九段に134手白中押しで勝利し、続いて姜多情(ガン・ダジョン)初段が姜勳(カン・フン)九段に269手黒5目半勝ちを収め、優勝を決めた。
最後に趙惠連(チョウ・ヘヨン)九段も趙治勲九段に238手黒半目勝ちを飾り、完全勝利を収めた。また、先日同じ場所で行われた第1回戦でもポスコケムテクはKHエナジーに3勝0敗で勝利していた。
優勝インタビューで趙惠連九段は「個人戦では成績が良くないけれど、団体戦では皆様の応援のおかげで良い成績を取れると思う。普段尊敬している趙治勲先生と初めて対戦したが、私もいつか趙治勲先生のような立派な棋士になりたい。」と話した。
今大会が初めてとなった優勝チーム同士で戦う「デバン建設杯2017シニアvs女子囲碁リーグチャンピオンズカップ」は、女子囲碁リーグチャンピオンの浦項ポスコケムテクの優勝で幕を閉じた。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年1月16日 ]

朴廷桓九段、1万点を超えて50ヶ月間韓国1位!


写真:50ヶ月間1位を守り抜いた朴廷桓九段。

朴廷桓(パク・ジョンファン)九段のレーティングポイントが史上初の1万点を突破し、50ヶ月連続で韓国ランキング1位となった。
12月をレーティングポイント9984点で始まった朴廷桓九段は、1か月間に16勝2敗の成績で40点を上げ、10024点を記録した。
朴廷桓九段はIMSAエリートマインドゲームズ2017で団体戦優勝と個人戦優勝、GSカルテックス杯で本戦進出、2017クラウンヘテ杯準々決勝進出、第3回MLILY夢百合杯世界囲碁オープン戦決勝五番勝負で2連勝を挙げるなど様々な棋戦で大きな活躍を見せた。
また、申眞諝(シン・ジンソ)八段は12勝1敗の好成績で2位を14ヶ月連続で記録、李世乭(イ・セドル)九段も5戦全勝で4ヶ月ぶりに3位に復帰した。
李世乭九段の健闘で1勝0敗の金志錫(キム・ジソク)九段は先月より一つ下がり4位、6勝2敗と5勝3敗の成績を挙げた卞相壹(ビャン・サンイル)六段と羅玄 (ナ・ヒョン)九段が自身最高の5位と6位を記録した。
朴永訓(パク・ヨンフン)九段と安成浚(アン・ソンジュン)八段は先月より二つ下がって7位と8位、崔哲瀚(チェ・チョルハン)九段と申旻埈(シン・ミンジュン)六段は先月と同じく9位と10位をキープした。
10位圏外では金明訓(キム・ミョンフン)六段が2017年KB国民銀行囲碁リーグチャンピオン決定戦の活躍でレーティング ポイントを60点獲得し、16位から13位まで順位を上げた。
また、韓国女流棋士ランキング1位は崔精(チェ・ジョン)八段(韓国ランキング49位)、2位は吳侑珍(オ・ユジン)五段(100位圏外)、3位は趙惠連(チョウ・ヘヨン)九段である。
2009年1月から施行されている新しい韓国ランキングはレーティングポイント制度を使用し、棋士の成績に応じて点数を定め、毎月100位まで発表されている。

2018年1月の韓国棋士ランキング(1位から10位まで)
  • 1位:朴廷桓(パク・ジョンファン)九段(10024点)
  • 2位:申眞諝(シン・ジンソ)八段(9847点)
  • 3位:李世乭(イ・セドル)九段(9734点)
  • 4位:金志錫(キム・ジソク)九段(9719点)
  • 5位:卞相壹(ビャン・サンイル)六段(9622点)
  • 6位:羅 玄 (ナ・ヒョン)九段(9611点)
  • 7位:朴永訓(パク・ヨンフン)九段(9606点)
  • 8位:安成浚(アン・ソンジュン)八段(9603点)
  • 9位:崔哲瀚(チェ・チョルハン)九段(9581点)
  • 10位:申旻埈(シン・ミンジュン)六段(9579点)
2018年1月の韓国女流棋士ランキング(1位から5位まで)
  • 1位:崔精(チェ・ジョン)八段(9265点)
  • 2位:吳侑珍(オ・ユジン)五段(8979点)
  • 3位:趙惠連(チョウ・ヘヨン)九段(8858点)
  • 4位:金彩瑛(キム・チェヨン)三段(8851点)
  • 5位:金多瑛(キム・ダヨン)三段(8848点)

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

囲碁ニュース [ 2018年1月9日 ]

朴廷桓九段、新年初の世界大会で優勝!


写真:表彰式の様子。

韓国ランキング1位の朴廷桓(パク・ジョンファン)九段が2018年初の世界大会タイトルを獲得した。
2018年1月2日、中国江蘇省の如皋で行われた第3回MLILY夢百合杯世界囲碁オープン戦決勝五番勝負第3局目で、朴廷桓九段が朴永訓(パク・ヨンフン)九段に154手白中押し勝ち、本棋戦で初優勝の栄冠を手にした。
昨年12月30日に行われた決勝戦第1局で284手白中押し、第2局で159手黒中押し勝ちした朴廷桓九段は第3局でも勝利し、総合成績3勝0敗のストレートで優勝を果たした。
2011年第24回富士通杯と2015年LG杯で優勝した朴廷桓九段は今大会で3年ぶりの通算3回目の世界大会優勝に成功した。
国家シードで本戦から出場した朴廷桓九段は中国の柁嘉熹・周睿羊・柯潔各九段、陳梓健五段など優勝候補達を破って準決勝に進出し、準決勝では中国の新鋭の謝科四段に2勝1敗で勝利し決勝に進出した。
終局後の優勝インタビューで朴廷桓九段は「今大会の決勝戦は私のほうが朴永訓九段よりコンディションが良かったので優勝が出来たと思う。今大会のきっかけに世界大会でもっといい成績を残したい。」と抱負を述べた。
一方、予選から出場し本戦で李必奇三段、童夢成・王昊洋・王昊洋各六段を連破、準決勝では李軒豪七段に2勝1敗で勝利し決勝進出を果たした朴永訓九段は、決勝で朴廷桓九段に敗れ、優勝はならなかった。
国際囲碁連盟が主催し、2年に1回行われるMLILY夢百合杯世界囲碁オープン戦の第3回大会は朴廷桓九段の優勝で幕を閉じた。

[ 記事:趙錫彬/資料提供:韓国棋院 ]

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