2月 思い出の一局
大竹英雄名誉碁聖と対局した2009年十段戦予選を思い出の一局としてご紹介していただきました。
女流棋士の思い出の一局では、担当の女流棋士の印象に残っている一局をご紹介します。対局当時の状況や気持ちを振り返っていただき、その当時の思いを皆さまにお伝えします。 続きを読む
井澤秋乃四段 思い出の一局
- 第6期 テレビ大阪関西女流囲碁トーナメント決勝
- 黒番:井澤秋乃四段 白番:榊原史子
191手完 黒中押勝ち
棋譜の拡大版は こちら
それまで挑戦者決定戦や準決勝で悔しい思いをし続け、この「関西女流トーナメント」で棋士になって初めて優勝できました。
私にとって記念すべき、嬉しい勝利となりました。
唯一自慢できることなので紹介させて下さい(笑)
私の先番。
序盤から、地に辛く変化の少ない進行。
大事な一局なので丁寧に打とうという気持ちが表れている気がします。
中盤までは地を取りながら薄い石がないので黒が打ちやすい形勢かと
思います。
終局直後の様子です
ただ、白82手目から92までとなっては白が厚くなり、黒のほうが薄みを気にしなくてはいけなくなりました。
黒83では11-五ととんでいるのが良かったと思います。
その後下辺で接戦が起こり、難しい選択が続きましたが、なんとか無事に治まることができて、勝ちが決まりました。
公開対局だったので、終局後にお客さんからの拍手をいただいた時には、勝ってホッとしたのと応援してくれていたんだ~と温かい気持ちを感じられた事が本当に嬉しかったのを覚えています。
あれから数年・・・パッとした活躍ができず・・・
またああいう舞台で対局できるよう、がんばります!