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9月 女流棋士囲碁相談室

井澤秋乃四段へのご相談

毎月月初に更新される「女流棋士囲碁相談室」、月々担当する華の女流棋士が、最近の出来事などの近況のお手紙とともに質問に回答していただきます。 続きを読む

あなたのお悩み囲碁相談室

今月のご相談 其の一

囲碁を始めて1年半、棋力はパンダネットでは5級で打っています。
詰め碁や死活問題などは初段の問題でもすらすら解けるようになりました。プロの先生に指導碁をしていただいたときにも、お世辞かもしれないけれど「初段はありますよ」と言ってもらいました。
しかし実戦になるとうまく打てません。自分では攻めているつもりだったのに、相手に大きな模様を作られてしまったりして敗戦が続きます。
今後どのような勉強をしたらよいのか、アドバイスお願いします。

奥島さんからのご相談

奥島さんこんにちは。ご相談ありがとうございます。
碁を始めて1年半で初段の問題がすらすらなんてすごいですね!
普段から詰め碁などの勉強を熱心にされているんですね。それなら「初段はありますよ」という言葉にもうなずけます。
ただキャリアが浅いぶん対局数は少ないのでしょうか。実戦ではやはり、布石・中盤・ヨセ、全ての勉強になります。
対局を重ねていくと、次第に自分の棋風も表れてきますし、得意なところ不得意なところも分かってくると思います。何より対局は楽しいですよね!
対局中のアドバイスとしては構想を持って打つことが大事だと思います。相手の石を攻める場合はただ追いかけるのではなく、攻めながら自分の地や模様をこのあたりに作ろうとイメージしてみるのが良いと思います。
他の勉強法としてはやはり棋譜並べでしょうか。最後まで並べるのが大変なら、100手くらいまででも十分勉強になると思いますよ。
これからも棋力アップ目指してがんばってくださいね。

今月のご相談 其の二

井澤先生こんにちは。
現在二段です。よく打ち方には一貫性が大切だと言われますが、対局中に地を取るか厚みを取るかはどう判断していけばいいでしょうか?

田原さんからのご相談

田原さんこんにちは。ご相談ありがとうございます。
確かに一貫性を持って打つことは大事ですね。
私もよく相手の石を攻めているうちに、途中で自信がなくなり急に地合の碁に走ってしまって上手くいかず……ということがあります。大きな反省、悔いの残る敗戦です。
地を取るか、厚みを取るかというのは棋風の違いも大きいかと思います、そして難しいのはそのバランスです。
地ばかり取りにいっていると自分の石が薄くなり相手に攻撃されてさっぱり……
逆に厚みを築くことばかりに専念していると気付いた時にはぜんぜん地合が足りない……
そうならないようにするには、地と厚みのバランスと形勢判断が重要になってくると思います。
布石で地を取る碁の場合は、途中で自分の弱い石がないか何度か手を止めて確かめてください。弱い石があれば、その石を強化するようにしましょう。
厚み重視の碁である場合はその厚みを利用して相手の弱い石を攻める、とか、模様を広げてみるのも良いでしょう。
これからも楽しく碁を続けてくださいね!

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