佃亜紀子五段へのご相談

こんにちは、先日の[ワールドマインドスポーツゲームズ]の女子個人戦ではお疲れ様でした。今回の大会で大変だったことはありますか？また、滞在中のエピソードなどがありましたらお聞かせ下さい。

宮崎県 安城さんからのご相談

北京での大会はとても盛大で、すばらしい大会でした。
棋士になって国際棋戦の日本代表棋士に初めて選ばれて、嬉しいのと緊張の気持ちで臨みました。
女子個人戦は９０人程出場し、日中韓台のプロ棋士以外はアマチュアの方なので世界アマ選手権に参加してる感じでした。
まず本戦出場８人を選ぶ予選を４日間７局打ち、プロに近いトップアマから２０級くらいまで様々なアマチュアの方と対戦しましたが、級位者を含めたアマチュアとの互先対局に最初戸惑いました。
アマの方とは指導碁の置き碁でしか普段打たないので、途中で形勢は良くてもこのまま最善を求め相手の石を取りにいくか、そこまでしなくてもいいのかなとか変なことを考えたりとか・・・

慎重にしすぎて変な神経を使ってしまい冷静になれるまでに時間がかかりました。
今考えてみると相手の方も大変だったのではと思いますが・・・。

また、級位者との対局の次がプロとの対局の碁は内容がひどく、後で並べなおしてみるとおかしな手ばかりでした。
私だけでなく他のプロも同じく戸惑っていたようなのでみんな同じ条件になりますが、国際試合はメンタルも強くないとダメだと思いました。

成績は優勝した中国の16才のプロにベスト８で負けてしまいました。
実力もなかったですし精神的にも弱かったと反省ですが、日本では味わえない違った緊張感があった世界戦の一週間はとても貴重な経験ができました。
また世界戦に出場できるように頑張ります！

詰め碁など、問題として出されると解けるのですが、いざ実戦となると同じ形でも間違えてしまいます。どうしたらよいでしょうか？

埼玉県 吉川さんからのご相談

私もうっかり間違えることがありますよ！
例えば「黒先白死」の問題は、必ず答えが一つだけあるという前提で解きますが、それが実戦に出てくると、白が生きてるか死んでるかわからない状態から読まないといけないので、とても難解になります。

３級の問題の詰め碁でも実戦で同じ形が出たら初段以上のレベルになるでしょうか。
なので、実戦で出てきた詰め碁を間違うことには気にしないで「３回間違えれば覚える！」くらいの気持ちでいいと思います。

どうしたらよいかということですが、繰り返し詰碁問題で読みの力をつけていくのが一番かと思います。
石の生き死にがからむ場面は勝負が決まってしまうような重要な場面ですので、読みの勉強すればするほど棋力はUPしやすいのでしょう。

それから勉強した形を実戦で間違えたら復習がとても大事です、そうすれば自然に身についていきますので。
詰め碁の勉強は根気がいりますし地味な勉強ですが、「継続は力なり」で少しずつ頑張ってください！