11月 女流棋士囲碁相談室
大澤奈留美三段へのご相談
毎月月初に更新される「女流棋士囲碁相談室」、月々担当する華の女流棋士が、最近の出来事などの近況のお手紙とともに質問に回答していただきます。 続きを読む
今月のご相談 其の一
いわゆる「投げ場」のタイミングがよくわかりません。石を大きく取られるなどして、ずっと打ち続けるのは失礼とも思うこともあり、投了すると、「まだわからない勝負でしたね」という相手の言葉をいただくことがあります。何かよいアドバイスをいただければと思います。
群馬県 三好さんからのご相談
ご質問ありがとうございます。
三好さんは、お相手への配慮をとてもなさる方なのですね。碁を打つ上でもお相手への思いやりはとても大切な事ですね。
やはり投げるとなると、形勢判断が必要です。石を大きく取られても、その前が大差で良かったりすると、まだ残ってたりするのもよくある事ですね。
感覚的にその前がいい勝負と思っていて、後に大石を取られたらまず、投げた方が良いでしょう。ただ、取られたけど相手の大石も危ない時は、まだチャンスがありそうです。
感覚ではよくわからない場合は、やはり目算です。陣地を数えるのは、私もかなりめんどくさくて、何回数えても違ったりしますが。ちなみに、この先どこが黒地になるかどこが白地になるかの判断は勘です。
計算するのも避けたい時は、日々の日常生活で野生の勘を鍛えるのが一番良いでしょう・・・?
答えになっていませんが、あまり難しく考えずに投げたくなければ投げない、投げたければ投げて下さい。感情が正しい事もあります。
これからも自由である囲碁を楽しんで下さいね。
今月のご相談 其の二
テレビ対局で、男性プロ棋士の方が時々扇子をお持ちになっていますが、大沢先生は、対局場に必ず持っていくものなどがあったり、げんを担ぐような事や物はありますか?
福岡県 江田さんからのご相談
江田さん、こんにちは。
私は扇子を使う事はありませんが、対局の時必ず持って行く物は、目薬と、肌ざわりのいいふかふかのタオルです。
考えながらタオルをほっぺたにあてると、ふかふかでいいにおいがするので癒されます。メイクをするとタオルに付いてしまうので、タオルの為に(?)対局の時はメイクをしない事が多いです(普段もあまりしませんが)。
それと、げんを担ぐ物ですが、服装は前回負けたのは一応避けたりします。最近はあまり手合いを打っていないのでどれが避ける服か忘れましたが。
江田さんも、対局の時にもっていて心地良い物が見つかるといいですね。