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6月 女流棋士囲碁相談室

小林泉美六段へのご相談

毎月月初に更新される「女流棋士囲碁相談室」、月々担当する華の女流棋士が、最近の出来事などの近況のお手紙とともに質問に回答していただきます。 続きを読む

あなたのお悩み囲碁相談室

今月のご相談 其の一

杉本といいます。10才です!1年かかってやっと初段になりました!!
初段になってすぐ、1級★の人と対局した時、初手天元を打たれてびっくりしました。もう何がなんだか分からなくなってあっという間に負けてしまいました。クヤシクてちょっとあとで二段の人との対戦で黒だったので今度は自分が初手天元に打ってみたら勝てちゃいました。泉美先生はプロの対局で打ったことはありますか?

ニュージーランド 杉本さんからのご相談

杉本さん、こんにちは。
一年で初段とは、上達のスピード、すばらしいですね!

いきなり初手天元に打たれたらびっくりしますよね。
私はプロの対局で打ったことはありませんが、棋士の中では山下敬吾棋聖が以前よく愛用されていました。
山下棋聖の天元活用には「攻め」の考え方が根底にあります。
天元の石を中心に布石も広く構え、中に入ってきた白に攻撃開始!
迫力満点で魅力いっぱいの布石でした。

杉本さんの打った天元はどんな風に生かされましたか?
攻めの石になったり、守りの石になったり、ある時はシチョウアタリになったり…
天元がひかるかどうかは、すべてはその後の着手次第!
決して奇抜な打ち方ではなく、有力な布石だと思いますので、ぜひ初手天元の経験値を積んで、色々な打ち方を見つけて下さいね。

今月のご相談 其の二

小林泉美先生はじめまして。7級で対局していますが、いつもカス石を助けて負けてしまいます。タネ石とカス石の見分け方にはどういったコツがあるのでしょうか。お聞かせください。これからも頑張ってください。応援しています。

埼玉県 斉藤さんからのご相談

斉藤さん、こんにちは。

タネ石とカス石の見分け方、簡単ではないと思いますが、1つポイントをあげるとすれば、それは接している相手の石の強弱です。

相手が眼のない弱い石であれば、くっついている自分の石はそれを攻める為に必要な「タネ石」となりますし、逆に厚みのように強い壁のような石にくっついている石は「カス石」となります。

ただ、カス石も石数が多ければ重い石になり捨てられなくなりますし、あくまでもケース・バイ・ケースです。
碁は上達すればするほど、石を捨てたり、さばいたりと活用が巧くなります。
失敗をおそれず、いろんな場面での「タネ石」「カス石」の経験を積んで強くなって下さいね!

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