矢代久美子女流本因坊へのご相談

矢代先生はじめまして。パンダネットでは二段でがんばっておりますが、序盤でいつも形勢が悪くなってしまいます。どういうところをポイントに打ち進めていけば良いでしょうか？ 矢代先生のお考えをお聞かせください。

新潟県 高木さんからのご相談

高木さん、こんにちは。ご相談ありがとうございます。
さて、「序盤で形勢を悪くしてしまう」とのことですが、布石が苦手なのでしょうか？
かく云う私も布石が得意ではないので、その気持ち、よくわかります。
いままでの経験をふり返ってみると、最初で悪くしてしまった理由に２つの原因が考えられます。

その１.定石を間違えてしまった。
その２.価値の低い所に打ってしまった。

高木さん、この２つに心当たりありますか？
とくに、「その２」の方は、心がけても難しいです。自分ではイイ所に打ったつもりでも、あとで反省するとダメ場だったり。
とりあえずオススメするのは、「広い場所から打つ」ということです。
空間が広い場所は価値が高いケースが多いです。布石で迷った時には広い場所を探してみてくださいね。

あ、「その１」の定石ですが、こればかりは地道に勉強するしかないです。お役に立てなくてスミマセン。
とはいっても、あまり堅苦しく考えず、気楽に碁を楽しんでくださいね！

女流本因坊防衛おめでとうございます。ますますのご活躍を期待しております。
大きな対局の前はやはり緊張などされるものかと考えておりますが、矢代女流本因坊は対局前日など、どのような気持ちで過ごされるのでしょうか。タイトル挑戦の時と防衛の時で心構えなど違いがあるのでしょうか。

神奈川県 加藤さんからのご相談

加藤さん、こんにちは。ご質問ありがとうございます。
ただ、私はタイトル戦の経験が少なく、こういった質問に回答するのがおこがましいのですが・・・私なりに答えさせていただきます。

昨年の女流本因坊戦の時を思い出しますと、緊張よりも、タイトル戦を打てる喜びの方がはるかに強くて、どちらかというとわくわくしていました。一種の興奮状態です。
あまりそれがひどくなると眠れなくなるのですが、そこだけは気合で寝ます。これも一つの勝負所です。

対局が大きければ大きいほど、嬉しい気持ちも大きくなります。
棋士になって良かったと思う瞬間の一つですね。
これは、挑戦者の時も防衛する立場の時も一緒です。

タイトル戦よりはるかに緊張するのは就位式でのあいさつです。人前で話すことが大の苦手です。
どうしたら慣れるのでしょうか…