10月 女流棋士囲碁相談室
加藤啓子五段へのご相談
毎月月初に更新される「女流棋士囲碁相談室」、月々担当する華の女流棋士が、最近の出来事などの近況のお手紙とともに質問に回答していただきます。 続きを読む
今月のご相談 其の一
囲碁をはじめて一年弱の初心者ですが、やっと十一級になりました。最近は、級の下の人から置碁を挑まれることがあり、打つのですが、2子、3子と置いてあると、どうしても地をかせぎたくて無理な手を打ち自滅します。置碁の打つときの心構えを教えていただけませんでしょうか?
兵庫県 中山さんからのご相談
中山さんこんにちは。ご質問ありがとうございます。
置かせ碁の心構えということでしたね。
私もよくそのような対局をすることがありますが、とにかく無理をせず、ゆっくりと打ち進めることが大切だと思います。
序盤は石数が少ないので、戦いになるとどうしても苦しくなってしまいます。
例えば石数が8対10の時に戦うよりも、48対50の時に戦うほうがやれそうな気がしませんか。
つぶれずに最後まで打つのを目標にするぐらいの気持ちで打ってみて下さい。
きっとチャンスがめぐってくると思いますよ。
今月のご相談 其の二
私は囲碁サークルを主宰し、会員30余名と勉強会を毎週日曜日に開催しています。 10月から布石に取り組むのですが、どんな順番(秀策碁聖から新現代まで)で勉強すれば最適でしょうか? また、定石の良書はあるでしょうか? ほかに布石の勉強に当たっての留意事項があればご教示下さい。 なお、会員のアマ棋力は5段格から2級格までの囲碁愛好者です。よろしくお願いします。
奈良県 平松さんからのご相談
平松さん、ご質問ありがとうございます。
最善の方法となると難しくなりますが、私なりの考えでお答えいたします。
まず順番についてですが、昔の碁から現代まで、一通りふれてみるのが良いと思います。
人物紹介などと共に、時代の流れを知るのも楽しいですよ。
布石ということですから、50手前後並べれば特徴をつかめると思います。
そうやって色々な碁にふれる中で、自分の好きな棋士を見つけ、その人の碁を自分でも並べるようになれば上達するでしょう。
定石の本ですが、定石は日々進化しているので決定版は残念ながらありませんが、「定石大辞典」という本にはたくさんの定石が系統だてて載っているので、いいと思います。
あせらずにがんばってくださいね。