今月のご相談 其の一
小生、高校の教師をしています。若い頃はバレーボール部の顧問としてバリバリやってきましたが、50歳も目前となり、身体を使うクラブから囲碁部への転身を計ろうと考えています。そこで、どのようなことに気をつけて指導すべきなのかを、女子高生に限りなく近い鈴木先生にお尋ねしたいと思います。ちなみに私の棋力は田舎初段程度です。よろしくお答えお願致します。
大阪府 野呂さんからのご相談
野呂先生、こんにちは。ご質問ありがとうございます。
私は師匠の子供教室(高校生の生徒もいます)を手伝っているのですが、気をつけているのは、対局中にあれこれ口出しをしないことです。側で対局を見ていると、つい「この手はこっちのほうがいいよ」などと言いたくなる時がありますが、我慢して黙って見ていることにしています。というのは、対局中に口出しをすると生徒の子たちが集中力を途切れさせてしまったりして、のびのびと打てないからです。
大人に教えると積極的にいろいろと質問される方が多いのですが、若い人の場合は、あれこれ言われるとやる気をそがれる傾向があるのかもしれませんね。ですから、教えるのは対局後に2、3カ所簡単に指摘するくらいにして、またすぐに対局するのがいいように思います。
それから、授業が終わってからの部活動なので、適当に息抜きしながら和気あいあいと楽しみたいなー、と私だったら思います(笑)。ただし、熱心な生徒さんもいると思うので、そういう生徒さんにはいろいろと教えてあげたらいかかでしょうか。
私とほぼ同世代の人たちが碁を覚えてくれるのは、私にとっても大変うれしいことです。ぜひ部活動を楽しんでいただきたいと思います^^
今月のご相談 其の二
鈴木先生こんにちは。
僕は詰碁が大好きで、毎日やっています。
最近気になったのですが、鈴木先生をはじめ、プロの先生方の中には創作詰碁を作る先生がいますが、どのようなことを考えて作っているのですか。なるべく具体的に教えてください。よろしくお願いします。
群馬県 笹口さんからのご相談
笹口さん、こんにちは。ご質問ありがとうございます。
詰碁を毎日されているそうですが、素晴らしいことですね^^
私の場合、詰碁の作り方は主に3通りあります。
1.自分の実戦や棋譜並べをした時に出てきた形に改良を加えて、詰碁にする方法
2.碁笥から石を数個取り出して、碁盤の上に適当にばらまき、整形しながら作る方法
3.対局中など、ふと使いたい筋が思いついた時に、その筋が正解になるように形作りを
する方法
ただし2番は整形の仕方が難しく、ある程度の技術が必要なように思います。また、3番は筋の再現が難しかったり、他の手でも正解になってしまったり、この方法も技術が必要なように思います。
というわけで、私は1番で作ることが圧倒的に多く、オススメの方法です。1番の方法で作ると、実戦で使える確率も高いですしね。
詰碁の作品としての評価は難しさだけではない(筋の鮮やかさや形の自然さもポイントです)ので、笹口さんにもぜひ詰碁作りに挑戦していただきたいな、と思います♪