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6月 女流棋士囲碁相談室

小林泉美 女流本因坊・女流名人・JAL女流へのご相談

毎月月初に更新される「女流棋士囲碁相談室」、月々担当する華の女流棋士が、最近の出来事などの近況のお手紙とともに質問に回答していただきます。 続きを読む

あなたのお悩み囲碁相談室

今月のご相談 其の一

打っているとヨセでくずれてしまう碁が多くて困っています。
ヨセがうまくなるためにはどのような勉強をすればいいのでしょうか。

東京都  谷口 洋平 さん

ヨセって…難しいですよね。
どんなにいい碁でも終盤がまずいと台無しになってしまいますし、ヨセが強い人が碁が強いというくらい大事な要素です。自分自身あまり得意な分野ではないので、アドバイスというのも難しいのですが、色々考えてみたところ、計算と手筋、この二つの要素が大切だと思います。
実際、一手一手の価値の大きさが数字で出ていれば大きいところから順番に打っていけば良い訳ですから、意外と単純です♪ただ、実戦で打っていると計算しきれない部分も多くありますし、計算よりも力でヨセていくようなところがあり、結局手が見える人=ヨセが強い人になる気がします。良いヨセ方が見えれば、それまでの計算がまったく意味がなくなってしまいますからね♪
そこで、勉強方法ですが、やはり手筋の勉強が大事になってくると思います。
特にヨセの手筋を知っているのと知らないのとでは大差です(^-^) 問題形式の本で勉強するのも良いですし、自分の好きな棋士の棋譜を並べるのも良いと思います。半目勝負の碁を探して並べてみるのも面白いかもしれません。自分ならどうヨセるかな?と一度考えてからプロの実戦を追ってみると、細かく神経の通っているヨセにため息ついてしまいますよ。
あと、よく出てくる形については暇なときに「何目くらいかな?」と予め計算しておいて、覚えてしまうのも手です。いちいち計算すると時間かかりますからね(^0^)ノ

今月のご相談 其の二

小林先生、こんにちは。
パンダネットで、いろいろな人と対局しています。同じ人とも3-4局対局していますが、必ず勝てる人と必ず負ける人が存在します。(級の上下は関係なく)
相性があるのでしょうか?

東京都 寺本さんより

そうですね、プロの世界でも実力とは別に勝敗が偏ることはあるようです。
それを相性といってしまってもいいかどうかわかりませんが、いつもぎりぎりの勝負をしているので勝っても負けてもおかしくはないですし、それがたまたま偏ることもある、という風に私自身は思っています。
棋風によって打ちやすい相手、打ちにくい相手はあるような気がします。私の場合ですと、地を先行する棋風ですので、いっぱい囲わせてから入って凌いでいく展開は好きです。ただ、この場合、相手の方も気持ちよく囲えていたりするので、お互い幸せな進行(途中までは)といえますよね♪
内容にもよりますけど、いつもいい勝負でしたら特に勝敗にこだわり、相性や苦手意識を持つ必要はないんじゃないでしょうか?毎回、最初から苦しくなったりするようでしたら、布石の対策が必要だと思いますけど。
どんな碁でも最後は自分が勝ってしまうようでしたら…もしかしたら少しご自身の方が強いのかもしれませんしね。勝ったりしているときは特に必要ないと思うのですが、いつも負けるからという思い込みが碁の流れに影響すると、勝敗にも影響してしまうかもしれません。
私は、いつも、新しい気持ちで打てるように心がけています。

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