1月 女流棋士囲碁相談室
佃亜紀子四段へのご相談
毎月月初に更新される「女流棋士囲碁相談室」、月々担当する華の女流棋士が、最近の出来事などの近況のお手紙とともに質問に回答していただきます。 続きを読む
今月のご相談 其の一
特に白石を持ったらどうしてもしらないうちに相手の石を取りにいくくせが、なおりません。
取れなくて負ける回数が多いのです。
黒石をもったときは、そうでもありません。 何か、よい秘訣はありませんか。
福岡県 元尾さん
白を持つと黒の相手の作戦に序盤からなっていきがちなので、焦って無理な手を打ってしまうのでしょうね。そして、相手に自分の無理な手を咎められて、負けてしまいます。このような負け方はもったいないですね…。
黒を持つとそうでもないということは、元尾さんには黒の得意な布石があって、白だとそれが発揮できなくて、それで「白は苦手だー」と精神的に思い込みがあるのでは^^。
白の利点はコミがもらえることです。短気にならないでじっくり構えてください。ヨセになればコミが活かせます。焦らず我慢して対局に臨むのが一番です。
プロだって一局に何度も悪手を打ちます。必ず数回はチャンスは訪れると意識しながら打ってみて下さい。無理な手がなくなれば、腕も上がっていくはずです。
序盤は相手の黒の好きなようにやらせて、最後はこちらが勝つ!だなんてカッコいいこともできますよ!がんばってください。
今月のご相談 其の二
悩みは読みの力のない事です。
攻め合い時、読みに自信がないので、すぐに譲歩。そのため上級者との対戦はなかなか勝てません。
読みの力を付けたいと詰め碁なんかも見ているのですが、余り上達しません。何か良い方法は?
高槻市 吉江さん
攻め合いが苦手なのですね。
まずは戦い(攻め合い)に慣れる事から始めましょう。今まではなるべく攻め合いを避けて、平和的な打ち方をされてきたと思いますが、棋風を変えてみてはどうでしょう?
戦い戦いなら、常に読み読みの連続で鍛えられるはずですよ。
最初のうちは、戦いは慣れない事なので勝率は落ちてしまうかと思いますが、勝ち負け気にしないで続けていけば、そのうちに。攻め合いを仕掛ける時のタイミングや、この戦いは自分にとって有利か不利とかが自然につかめていくでしょう。
そして、対局後にはなるべくその対局をふり返り、攻め合いや自分の悪手はどこだったかなどを分析していく事が大事です。
棋風を変えてみるのは勇気がいりますが、違った角度から碁盤を見ることができ、自分の持っていない部分を吸収できると思いますので、是非トライしてください!