[1]序盤
碁は、だいたい「序盤」「中盤」「終盤」の三つに分けられます。「序盤」は初めのころで、石を盤上に散らして、だいたいの陣形を整えます。「中盤」は互いの石がくっついて、優劣が決まってくることが多いでしょう。「終盤」は地を確定して、最後の一目の得もないところまで打って、互いの隙間を埋めて終わります。まず、「序盤」から勉強しましょう。手本になるような例を示しますから、手順を追いながら、打ち方を感じ取ってください。
1図、黒1から順に追ってください。黒9まで黒は右側(右辺)に陣形を築きました。まだ互いの石が離れていますが、序盤はあまり石がくっつかないことが多いのです。白2から白は左辺に石を配置しました。白10まで、左辺は白の地になりそうです。
2図、黒1についで、白が2と下辺に打ったので、黒3と相手のいない方向に行きました。黒9まで黒は上辺を占め、白10まで白は下辺を自分の地にしました。あまり争いごとのない、きれいな序盤です。
3図、黒1に対して、今度は白2と上辺に向かいました。それなら、黒3と白のいない下辺を占めます。相手が先に打った方向を避けて、まだ空いているところに向かうのは効率のいい打ち方です。
4図、黒1、白2はこれまでと似たような進行ですが、今度は黒3と左下に打ちました。白は4と空いている右下を占めます。お互いにバラバラに見えますが、こういう打ち方もあるのです。黒5、黒7と黒石はだんだん連絡していきます。白は白6で上辺を打ち、白8で下辺を打って、あちこち忙しく立ち回っています。黒9まで、黒は左辺が黒地になってきました。
5図、黒1は九路盤の真ん中に打ちました。大胆な発想で、相手が隅の方を打てば、大きく自分の地を作るつもりです。白2とすぐ石をツケてきましたが、九路盤は狭いですから、初めから石がくっつく場合もあります。黒3から9まで、黒は下辺に陣地を作りました。白は4から10まで、上辺に白地を作って対抗しています。
序盤はいろいろな打ち方がありますから、実戦で何度も試しながら、自分の好みの打ち方を身につけましょう。
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7日目…対局例
[1] 序盤
[2] 中盤まで
[3] 終局近く
[4] 19路盤の模範対局
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