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3日目…石の取り方、地の囲い方

[4]地の囲い方
a.広く囲う
 囲碁は地が多い方が勝ちですから、効率よく囲わなければなりません。まず、大きく囲うことを優先しましょう。68図の黒と白を比較してください。黒は端から二線目を一間トビで囲いました。辺の一線は確実に黒の地ですが、これでは効率が悪い。白は同じ四手を端から四線目と三線目に打っていますから、ふっくらとした地ができています。比較すれば一目瞭然、白の方がだいぶ大きな地を持っていますから、この勝負は白が勝つはずです。
68図
     

 69図なら、どちらも同じように広い地を囲えます。お互いに自分の地を広げて、穏やかな進行ですね。
69図
     

 70図、黒1から黒5まで、黒は上の方に地を囲いました。一方の白は、白2から6まで大きく囲って、このままなら白が有利に見えますが、じつは広すぎてまとまらない場合もあるのです。たとえば、黒7と入ってこられると、ここが黒地になる可能性もあります。後はやってみなければ分かりませんが、広さにも限度があることを理解してください。
70図
     

b.効率よく囲う
 71図は黒が真ん中ばかり打って、地らしいものがありません。白の方は、隅を連打して、それぞれ少しずつ地ができるでしょうから、白の方が効率のいい打ち方なのです。
71図
     

 72図、初めはバランスよく打つことが大切です。黒1から黒5まで黒はゆったりとした打ち方です。まだ地がはっきりしていませんが、かなり広い地を囲えそうです。また、白2から白6まで白は堅実に地を作っています。この地はもう減ることがないでしょう。ゆったり広く囲うか、堅実に地を作るか、どちらも立派な打ち方です。
72図
     

【応用6】73図、これは黒と白があちこち分散していて、「囲う」形にはなっていません。このあとどう地を増やしていくのかは、実戦でいろいろ悩みながらいい方法を見つけていきましょう。
73図
     

 たとえば、74図のように、黒1から白4まで順番に地を増やしていくことも考えられます。
74図
     

 あるいは、75図、黒1から3と黒が連絡する打ち方もあります。黒7まで黒は右上に地が出来て、白8まで、白は左上と下の方に地ができました。
75図
     

c.連携して囲う
 囲碁は、打ち初めから囲うわけではありません。あちこち打っているうちに、だんだんに地ができてくることが多いのです。初めはバラバラだった石が、次第に連携して地を囲うのがふつうです。そういう例を上げましょう。
 76図、黒は黒1で右上、黒3で左下、黒5で右下に打ちました。あちこちに影響力を持とうという打ち方です。一方の白は、白2と白4で左上にしっかりした陣形を作りました。それから白6と「一間トビ」して確実に地を広げています。これを比較してみましょう。黒9までの姿は、初めはバラバラに見えた黒が連携して、右下を中心に広い地ができそうです。白は左上を中心に堅実な地ができていますが、大きさ比べでは、黒の方が有望に見えませんか。細かいことはいいとして、だいたい黒の方が大きそうだと感じていただければけっこうです。そういう「感覚」的なものが、囲碁では大切になってきます。この後の進行予想を、次の図に示しましょう。
76図
     

 77図、黒1から順番に石を追ってください。白18まで双方地を囲いました。数字を消したのが次の図です。
77図
     

 78図で黒地と白地を数えると、黒が34で、白が19ですから、黒が15多いことになります。「連携して囲う」効率の良さがお分かりだと思います。(※地を数字で示すのに、黒が34あることを、黒34目と言い、目と書いて「もく」と呼びます。つまり、黒地が34目、白地が19目と表現します)

78図

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3日目…石の取り方、地の囲い方
[1] 石の取り方
[2] 逃げ方
[3] 連絡の仕方
[4] 地の囲い方

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