パンダネット囲碁講座

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石井邦夫九段
第2回
「入門の頃のチビッコ裕太/要石それともカス石」
白・石井邦夫九段 四子・井山裕太

石井九段の愛弟子、井山裕太九段の成長の過程を、じっくり見ていただきたいと思います。

【テーマ図・黒番】
右上で激しいことになっています。黒番でどう打つのが正しいでしょうか。
A~Cの選択肢の中から、次の一手を示してください。



(手順)
前回の後、テーマ図までの手順です。
右上、白17で生きたところ、黒18と打ち込んできました。ふつうは、黒23に守るところですが、黒18は少年らしい厳しい手です。当然白21と切られましたが、黒22とノビて戦いです。白25とトンだところがテーマ図です。

(実戦)
黒1と出て、3から5と白一子をカカえたのが、実戦で井山少年が打った手です。しかし、正解ではありません。


(正解)
黒1(B)のツケから黒三子を捨てるのが正解です。白2のツギに、黒3を利かして5とカケツイで十分です。黒は△に打って、右下方面で得をしていますから、少しくらいは捨ててもいいのです。



黒1(C)が利けば、3とハネて、最高にうまいのですが、こうはいきません。


黒1のツケには、白2とナラんで反発されて困ります。黒3と引っ張り出すのは重く、白4と切られてもつれそうです。


(実戦)
白1から3のノビを利かして、5と押していきました。黒は危険な状況にあります。




[の右]
ここで、白1とオサえるのはいけません。黒2のトビで白数子が御用になります。白3と出ても、黒4からビシビシ決めて8まで。


(実戦)
白1の押しに、黒2とマゲたのは、井山少年が狙っているのです。黒4のハネから、白7のアテに黒8とサガって、狙いは一つですね。



[の右下], [の右],
[の右下]
白1と黒二子を取りにいくとハマリます。黒2から決めて、8のオサエで攻め合いは黒勝ち。しかし、こうはいきません。



(実戦)
白1とトンで、黒の思惑は外れました。黒2のハネには、白3のトビから5とハネて、黒は困っています。黒aと生きれば、白bのハネで参ってしまいます。実戦はここで井山少年が投了しました。


井山少年の元気いっぱいの碁を見ていただきました。次回もお楽しみに。
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