|
< 講座テキスト >
白江治彦八段
第2回
「筋のとなりはヘボ筋」
|
【テーマ図】 |
|
手筋のとなりはヘボ筋だから気をつけましょう、ということです。
私の弟弟子が院生になった時の碁です。
白2と切ったら黒は3からアテて全部取ってしまう気です。
|
|
|
ここで次の手を打ったら、黒は長考してしまいました。
次の白の手を考えてみましょう。候補は三つあります。
まず、Aのサガリ。
次に、Bのコスミ。
最後に、Cのマガリ。
さて皆さんはどのように打ちますか?
|
|
|
正解はBです。黒2とアテてオサえると、まず白5のアタリが気持ちいいです。
白7のハイにオサえると黒はバラバラになってしまいます。
|
|
|
上図でオサエはダメだったので、トンで受けると隅の攻め合いに負けてしまいます。
|
|
|
攻め合いに負けないように、黒10とコスめば生きています。しかし、白13から黒はどうにもなりません。
|
|
|
黒2とアテてから黒4とツナぐ手もありますが、白11までで隅の黒は取られてしまいます。
|
|
|
Aのサガリは黒2とオサえられて、黒6のワリコミで取られてしまいます。
|
|
|
Cとマガるのは、白13のシチョウが成立すれば良いのですが、右下隅に黒がありシチョウは成立しないのでダメです。
|
|
|
はじめの黒3とアテた手では、この図の黒1と打つのが定石です。
|
|
|
黒の二目は風前の灯といった感じですが、ここでも手筋を使います。
|
|
|
正解はBのコスミです。白2とキリを防げば、黒3と渡れます。
|
|
|
白2とアテて白4とカケついでも、黒11まで活きます。
白12と隅を活きれば、黒13とトンで白を攻めます。
|
|
|
Aのケイマは白2からアテられてダメです。
|
|
|
Cのサガリもオサえられて、黒3と切ってもうまくいきません。
|
|
|
Dのマガリは白1と受けられて、取られです。
|
次回は「攻め合いの妙手」をお送りします。お楽しみに。 |
|
|