パンダネット囲碁講座

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白江治彦八段
第1回
「これぞ手筋」
今回から白江治彦の『手筋は勝率UPの強い味方』をお送りします。
今回のテーマは「これぞ手筋」です。

勝率UPのためには、手筋の勉強は必須です。
この講座が終わった頃には、皆さんは相当腕を上げていることでしょう。

【テーマ図】
今回はこれぞ手筋の中の手筋といった感じの狙いすました手筋を紹介します。
本因坊道策という昔の棋士の手です。道策はいまでもプロの憧れの棋士です。



一見すると黒がうまくいきそうですが、ここで白の手筋です。 次の白の手を考えてみましょう。候補は三つあります。
まず、Aのノゾキ。
次に、Bのワリコミ。
最後に、Cのノゾキ。

さて皆さんはどのように打ちますか?



正解はBです。黒2とアテても白3で、左右のキリが見合いで一種の両アタリです。
黒2で逆からアテてきても同じくどちらかの二目を取ることができます。


上図ではどうにもならないので、黒2とカカエます。
白11のあと、黒は10の一路下にツナギますが、キレイに手筋がきまりました。



Aのノゾキは黒2とツナがれて何もありません。


Bのノゾキもツナがれてダメです。


ある世界戦の碁です。控え室で日本・中国・韓国の棋士たちが見ている時に、日本の棋士が白1とツケたらどうか?と言いました。
そうしたら、みんながワッと笑いました。みんなが道策の手筋を思い浮かべたのです。日本だけでなく中国でも韓国でも有名な手筋なのです。



日本の碁でも、この手筋の応用編があったので紹介します。
少し違う形なので、白5とツケます。白15までキレイにきまりました。
手筋を打つと、相手はゴメンナサイせざるを得なくなり形を崩すことができます。


次回は「筋のとなりはヘボ筋」をお送りします。お楽しみに。
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