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< 講座テキスト >
マイケル・レドモンド九段
第5回
「局面をリードする攻め その1」
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【テーマ図】 |
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今回から「局面をリードする攻め」です。局面をリードできれば一番いいですね。
白1とトンだところです。左辺に激しい戦いの後があります。黒は攻められましたが、しっかり生きています。
まず状況判断です。
右辺の黒と白が弱い石です。どう攻めるかが問題です。
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ここで次の黒の手を考えてみましょう。候補は三つあります。
まず、Aのトビ。
次に、Bのノゾキ。
最後に、Cのケイマ。
さて皆さんはどのように打ちますか?
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正解はCです。一番弱い石を守って大場に展開しています。
下辺から左辺の白は強い石で攻められません。よって間を裂いても得しません。白8と切られても、白があまり地にならない手を打っているあいだに1、7、9と三手も大場に打てました。
序盤はわりと簡潔に切り上げて大場に打つのがいい攻めです。
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Aのトビは下辺の白は強くて攻められないので、白2、4と黒をイジメながら補強されてしまいます。
自分の強い方から動いてしまったのと、相手の強いところを裂いてしまった二重の失敗です。
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Bのノゾキは部分的には厳しい手です。しかしモノが小さいのです。
シメツケられて10目ほどしか地が増えません。
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