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< 講座テキスト >
武宮正樹九段
第1回
「第6回プロ十傑戦順位決定戦」その1
黒・武宮正樹五段 白・橋本昌二九段
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武宮正樹九段の実戦譜で、宇宙流の真髄に触れていただきましょう。
新鋭武宮が、関西の大御所、橋本昌二九段を相手に宇宙流を繰り広げた一戦です。
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【テーマ図・黒番】 |
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下辺が焦点です。この場面で黒はどう打つのがいいでしょうか。次の一手を、A~Cの選択肢の中から示してください。
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黒1(A)のヒラキは、左下の定石の延長としてはふつうの発想です。しかし、右下の黒△一子との関係がぴったりしません。白2に入られると、黒3とカケるくらいですが、白4のハイから8と守って、白は楽に収まることができます。黒7とノビた石と黒1との関係も緩んでいます。黒1がaのオサエにあるなら好形ですが、この図では不満です。
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黒1(B)のシマリは、白2のワリウチがみえみえです。黒3とツメても、白4とゆったり逃げられて、白が好調です。
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(正解)
実戦では、黒1(C)に打ちました。ここがバランスの取れたポイントです。白2に入っても、今度は黒3のカケから5と強くオサエ込んで白が苦しくなります。
白2で、(次の図へ)
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白1と下辺に打ち込んでくれば、黒2とトンで追いかけます。自然に右下の黒地が大きくなって、攻めが理想的です。
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また、白1と一つ左に寄せてくれば、黒2と出ておいていいでしょう。いずれにしろ、白1の一子を攻めていれば、右下隅の黒地が固まるでしょう。
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武宮流の布石は、部分にとらわれない、全局的な石の関連性が大切です。この後もじっくりお付き合いください。 |
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