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武宮正樹九段
第4回
「第6回プロ十傑戦順位決定戦」その4
黒・武宮正樹五段 白・橋本昌二九段

武宮正樹九段の実戦譜で、宇宙流の真髄に触れていただきましょう。

【テーマ図・黒番】
右上で黒が手厚くなりました。次の一手を、A~Cの選択肢の中から示してください。



黒1(A)の肩ツキは好点ですが、白4と中央に進出されると、止め方が難しくなります。黒5のボウシなら白6と下辺に入ってこられるし、黒6に止めれば、白5とトンでさらに進出されるでしょう。黒1は失敗でした。


黒1(C)とコスめば、右下隅の黒地は確定します。しかし、これは固すぎます。白2と進出されると、黒模様が制限されます。白地も各地にまとまっていますから、黒1と守っているようでは勝てません。


(正解)
せっかく右上で厚くなったのですから、模様を広げる一手です。黒1(B)のボウシで、白の進出を止めるのが正解です。このスケールなら、囲い合いでは負けません。



(実戦)
白1の様子見から、5、7と右辺に手をつけてきました。黒は取りに行く必要はありません。小さく生かして、外側の模様を固めれば十分です。
黒40とカケツいで中央がまとまりました。黒52まで相当な黒地が見込めます。


黒模様が雄大で、白は持て余し気味です。しかし、白地もありますから、黒も油断はできません。この後も武宮流が全開です。
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